あかべぇそふとすりぃさんの「できない私が、くり返す。」体験版プレイしました。
あかべぇそふとすりぃさんの新作は、"少女の願いをかなえるADV"、「できない私が、くり返す。」。
なかなか気になるタイトルで、ちょっと期待していました。
「未来を変えることはできない」
大崎陸は、時計を手に、各地を渡り歩いては”人助け”をしている。
自称、旅人。よく、ニートに間違われる。
が、旅先で仕事を見つけるのはうまいし、元手を得てホテルやマンスリーマンションに逗留しているのであって、
決してニートではない。
9月初旬。
暑さに身構えながら降り立った南の土地は、意外にも過ごしやすいようで、
少なくとも以前訪れた北の土地のように、積雪とは無縁でいられそうだった。
その日の宿を探して歩き出す陸の前、坂の上から、リンゴが転がってきた。
「あー、やっちゃった……」
困ったように笑う少女に、陸は決心する。
「――よし、この街の記念すべき1人目だ」
ポケットに手を突っ込んで、5年の付き合いになる懐中時計を握りしめる……。
体験版は、528MBでしたが、導入をしっかり見せてくれました。
現在の所、体験版はバージョン1.01となっています。
修正ファイルも提供されていますので、ご確認を。
さて、体験版をこれからプレイされる方は、
コンフィグのBGMボリュームを80%程度まで上げることをオススメします。
この作品は、曲もかなり大事な要素になっていますので。
それがわかるのは、タイトル画面のピアノ曲。
この曲こそが、作品すべてを、表してくれている気がするんです。
だから、期待高まる、高まる。(ずっと流してました)
きっと、買うと思います。
BGMは、ムービーによれば、Miyajiさん、tiko-μさん、西坂恭平さん。
西坂恭平さんは、主題歌の作曲にもクレジットされていますね。
システムは、あかべぇ他作品のものと同様。
メニューを、画面の左右下に配置できるところは新しい、かな?
(「PRETTY×CATION」で実装されていました)
嬉しいのは、AUTOモード時の左クリック動作を変えられるところかな。
でもバックログジャンプがあれば、いらない機能かもしれない、とも。
要は、セーブしたい瞬間にセーブしたいんですよね。
体験版だけで4ページ埋まってしまうので、セーブファイルもっと増やせると良いなぁ。
原画は、秋空もみぢさん、蒼月しのぶさんですが、
デザインが、有葉さんのような雰囲気もありますね。
キャラクタの年齢に近い顔立ちながら、
表情差分は物語にあわせてか、大人びたものも多かったりして、魅力的ですよね。
彩色もさすが。
冒頭の、屋上シーン。鉄線の描き込みとかすごいですね。
そこまで必要かしら、と考えてしまったりするんですけど、
キャラクタが寄りかかっているような雰囲気を出そうとすると、どうしても距離感が近くなるので、
やっぱり必要な処理になるんでしょうね。
立ち絵のほうは、クオリティの高さもすごいのですが、
目元が動くようになっています。
この作品にはこれくらいがちょうどいいと思います。
派手になりすぎると、物語の重みが減りそう。
それから、配役も良いと思います。外してない。
メインとなる詩乃の割り当てはとても良いと思います。
配役の良さという意味では、漣もそうですね。
キャラクタの立ち絵表情の力がすごく強いですね。
冒頭に出会うヒロイン、の具合が悪そうにしているシーンがなかなか。
それでも、明るく生きていこうとするのか、声からは気丈なものを感じますよね。
こう、印象に残るヒロインが完成していて、
この作品は気になる、という感じがとてもします。
では、ヒロイン紹介を。
「もし私のことを気にしてくれているなら、それが陸さんにできる”何か”だよ」
泉詩乃(星野七海さん)
陸の過去にある、誰かを思わせるような雰囲気を持った少女。
不思議な瞳が印象に残る。
訪れた陸が、この街で人助けの1人目として認めた相手。
といっても、落としたリンゴを拾ってやることでした。
ありがとう、と言われると、とても照れる。
負けず嫌い。
といっても、それはポジティブなもの。
持病があり、町中でも脂汗を流すことがあるが、
それに負けたくないのか、そのことをなるべく隠そうとします。
ところが、ピルケースから痛み止めと、その副作用中和剤があることから、
常用するには、かなり強い薬を用いていると思われます。
日頃は明るく、ボキャブラリーも豊富で、ノリも良い。
陸の冗談にも延々付き合えるし、仲の良い友達も多く、
体験版後半では、詩乃に多くのクラスメイトが会いに来る場面も。
以前はバドミントンのプレイヤーで、藍里とダブルスを組んでいたこともある。
この少女と、時計はどう交わるのか。
なんとなく想像はつくと思いますが、その結末は……果たして。
「恋愛なんかしないもん。しないっていうより、興味が持てないっていうか」
岩出山未喜(藤乃理香さん)
花が咲いたような笑顔を持つ少女。
兄がカレーショップ匙を経営しており、その手伝いをしていることが多い。
詩乃が陸をお店に連れてきたことで知り合う。
詩乃と仲が良く、全体的に幼い印象があるが、詩乃より年上。
ノリはいいけど、相手してあげてる、といった印象も少し残す。
兄の作るカレーに自信を持っており、褒められると自分のことのように喜ぶ。
クイズ好きで、初対面でも出題してくるほど。
兄はシスコンだが、未喜のほうもブラコン気味。
両親がいないこともあるのかもしれませんね。
ところで、ダブルコロッケカレー500円は安いんじゃないでしょうか。
あと、未喜のはにかみ、というか苦笑の表情差分がすごく好き。
「あのっ……この前の時計、ありますよねっ?」
栗原ゆめ(花澤さくらさん)
やや内気な少女。
歩きながら本や漫画を読んでいたりすることが多い。
しかし、好きなことになると唐突に目を輝かせて語り出す。
多少ドジ。
陸の持つ時計を知っているのか、見た時に釘付けになっていた。
表情差分のことばかりで恐縮ですが、指定が上手いと思うんです。
この、ゆめが好きなことを語りすぎたのを指摘されて、ハッとなるんですが、
最初は驚いて、その後、顔に赤みが差す。
きちんと段階を踏んでいくところが、すごくいいなって。
瀬峰藍里(葵ゆりさん)
「……冗談。陸さん話しやすいから、実は心地いい」
詩乃の親友。
百合姉妹とからかわれるほど。
でも、詩乃と同い年とは思えないほど大人びた表情を湛える。
外見からは何を考えているのか分からないといわれてしまうことがあるほど、
表情変化やイントネーションに乏しいながらも、
笑顔を見せたり、いじるようなギャグを発したり、なかなかユニーク。
バドミントン全国大会出場者。
好きだからやっている、というスタイルで、熱心にやっている様子だが、
外見からはやる気を感じられないタイプ。
見かけからはわからない、というところがいいですね。
でも好きだから、淡々と見えても、ずっと続けてしまう。
休息を入れないそれが元で、手首を痛めてしまうことも。
恐らくヒロインとしてはこの4人ですが、サブヒロインも興味を惹くキャラクタが多いですね。
何より、陸に時を戻すことのできる時計を渡した古川漣(手塚りょうこさん)がとても。
どこか飄々としているようで、けれど何か諦めたようで……。
テキストも、地の文がしっかりしていて、でも過剰ではないので、バランスが良いです。
会話が普通というか、突飛すぎないし、ギャグもいい案配です。
地方都市らしい背景の雰囲気と、少しレトロな感じのあるボーイミーツガール。
これはちょっと期待してしまいます。
しかし、「できない私が、くり返す。」のならば、
時計を、渡してしまうのではないか……と思ったりして。
あとは、体験版ですと、メインになりそうなキャラクタは固定されてくるわけですが、
どういう流れで他のキャラクタのルートになるのか、
もしくは、あるルートに入った時、他のキャラクタがどういう位置になるのか。
そこがちょっと、心配なところでは、ありますね。
「うん。疲れちゃったから」
直前まで、ふざけた回答ばかりだったのに、その言葉は、脆さを感じるものだった。
それは陸の、5年前の記憶。
今の陸は、それを試している。
あのときの漣さんの言葉が、本当だったのかどうかを――。
2014年8月29日(金)発売予定です。
8月かー、遠いですね……。
ダウンロード販売もあります。
あかべぇそふとすりぃさんの新作は、"少女の願いをかなえるADV"、「できない私が、くり返す。」。
なかなか気になるタイトルで、ちょっと期待していました。
「未来を変えることはできない」
大崎陸は、時計を手に、各地を渡り歩いては”人助け”をしている。
自称、旅人。よく、ニートに間違われる。
が、旅先で仕事を見つけるのはうまいし、元手を得てホテルやマンスリーマンションに逗留しているのであって、
決してニートではない。
9月初旬。
暑さに身構えながら降り立った南の土地は、意外にも過ごしやすいようで、
少なくとも以前訪れた北の土地のように、積雪とは無縁でいられそうだった。
その日の宿を探して歩き出す陸の前、坂の上から、リンゴが転がってきた。
「あー、やっちゃった……」
困ったように笑う少女に、陸は決心する。
「――よし、この街の記念すべき1人目だ」
ポケットに手を突っ込んで、5年の付き合いになる懐中時計を握りしめる……。
体験版は、528MBでしたが、導入をしっかり見せてくれました。
現在の所、体験版はバージョン1.01となっています。
修正ファイルも提供されていますので、ご確認を。
さて、体験版をこれからプレイされる方は、
コンフィグのBGMボリュームを80%程度まで上げることをオススメします。
この作品は、曲もかなり大事な要素になっていますので。
それがわかるのは、タイトル画面のピアノ曲。
この曲こそが、作品すべてを、表してくれている気がするんです。
だから、期待高まる、高まる。(ずっと流してました)
きっと、買うと思います。
BGMは、ムービーによれば、Miyajiさん、tiko-μさん、西坂恭平さん。
西坂恭平さんは、主題歌の作曲にもクレジットされていますね。
システムは、あかべぇ他作品のものと同様。
メニューを、画面の左右下に配置できるところは新しい、かな?
(「PRETTY×CATION」で実装されていました)
嬉しいのは、AUTOモード時の左クリック動作を変えられるところかな。
でもバックログジャンプがあれば、いらない機能かもしれない、とも。
要は、セーブしたい瞬間にセーブしたいんですよね。
体験版だけで4ページ埋まってしまうので、セーブファイルもっと増やせると良いなぁ。
原画は、秋空もみぢさん、蒼月しのぶさんですが、
デザインが、有葉さんのような雰囲気もありますね。
キャラクタの年齢に近い顔立ちながら、
表情差分は物語にあわせてか、大人びたものも多かったりして、魅力的ですよね。
彩色もさすが。
冒頭の、屋上シーン。鉄線の描き込みとかすごいですね。
そこまで必要かしら、と考えてしまったりするんですけど、
キャラクタが寄りかかっているような雰囲気を出そうとすると、どうしても距離感が近くなるので、
やっぱり必要な処理になるんでしょうね。
立ち絵のほうは、クオリティの高さもすごいのですが、
目元が動くようになっています。
この作品にはこれくらいがちょうどいいと思います。
派手になりすぎると、物語の重みが減りそう。
それから、配役も良いと思います。外してない。
メインとなる詩乃の割り当てはとても良いと思います。
配役の良さという意味では、漣もそうですね。
キャラクタの立ち絵表情の力がすごく強いですね。
冒頭に出会うヒロイン、の具合が悪そうにしているシーンがなかなか。
それでも、明るく生きていこうとするのか、声からは気丈なものを感じますよね。
こう、印象に残るヒロインが完成していて、
この作品は気になる、という感じがとてもします。
では、ヒロイン紹介を。
「もし私のことを気にしてくれているなら、それが陸さんにできる”何か”だよ」
泉詩乃(星野七海さん)
陸の過去にある、誰かを思わせるような雰囲気を持った少女。
不思議な瞳が印象に残る。
訪れた陸が、この街で人助けの1人目として認めた相手。
といっても、落としたリンゴを拾ってやることでした。
ありがとう、と言われると、とても照れる。
負けず嫌い。
といっても、それはポジティブなもの。
持病があり、町中でも脂汗を流すことがあるが、
それに負けたくないのか、そのことをなるべく隠そうとします。
ところが、ピルケースから痛み止めと、その副作用中和剤があることから、
常用するには、かなり強い薬を用いていると思われます。
日頃は明るく、ボキャブラリーも豊富で、ノリも良い。
陸の冗談にも延々付き合えるし、仲の良い友達も多く、
体験版後半では、詩乃に多くのクラスメイトが会いに来る場面も。
以前はバドミントンのプレイヤーで、藍里とダブルスを組んでいたこともある。
この少女と、時計はどう交わるのか。
なんとなく想像はつくと思いますが、その結末は……果たして。
「恋愛なんかしないもん。しないっていうより、興味が持てないっていうか」
岩出山未喜(藤乃理香さん)
花が咲いたような笑顔を持つ少女。
兄がカレーショップ匙を経営しており、その手伝いをしていることが多い。
詩乃が陸をお店に連れてきたことで知り合う。
詩乃と仲が良く、全体的に幼い印象があるが、詩乃より年上。
ノリはいいけど、相手してあげてる、といった印象も少し残す。
兄の作るカレーに自信を持っており、褒められると自分のことのように喜ぶ。
クイズ好きで、初対面でも出題してくるほど。
兄はシスコンだが、未喜のほうもブラコン気味。
両親がいないこともあるのかもしれませんね。
ところで、ダブルコロッケカレー500円は安いんじゃないでしょうか。
あと、未喜のはにかみ、というか苦笑の表情差分がすごく好き。
「あのっ……この前の時計、ありますよねっ?」
栗原ゆめ(花澤さくらさん)
やや内気な少女。
歩きながら本や漫画を読んでいたりすることが多い。
しかし、好きなことになると唐突に目を輝かせて語り出す。
多少ドジ。
陸の持つ時計を知っているのか、見た時に釘付けになっていた。
表情差分のことばかりで恐縮ですが、指定が上手いと思うんです。
この、ゆめが好きなことを語りすぎたのを指摘されて、ハッとなるんですが、
最初は驚いて、その後、顔に赤みが差す。
きちんと段階を踏んでいくところが、すごくいいなって。
瀬峰藍里(葵ゆりさん)
「……冗談。陸さん話しやすいから、実は心地いい」
詩乃の親友。
百合姉妹とからかわれるほど。
でも、詩乃と同い年とは思えないほど大人びた表情を湛える。
外見からは何を考えているのか分からないといわれてしまうことがあるほど、
表情変化やイントネーションに乏しいながらも、
笑顔を見せたり、いじるようなギャグを発したり、なかなかユニーク。
バドミントン全国大会出場者。
好きだからやっている、というスタイルで、熱心にやっている様子だが、
外見からはやる気を感じられないタイプ。
見かけからはわからない、というところがいいですね。
でも好きだから、淡々と見えても、ずっと続けてしまう。
休息を入れないそれが元で、手首を痛めてしまうことも。
恐らくヒロインとしてはこの4人ですが、サブヒロインも興味を惹くキャラクタが多いですね。
何より、陸に時を戻すことのできる時計を渡した古川漣(手塚りょうこさん)がとても。
どこか飄々としているようで、けれど何か諦めたようで……。
テキストも、地の文がしっかりしていて、でも過剰ではないので、バランスが良いです。
会話が普通というか、突飛すぎないし、ギャグもいい案配です。
地方都市らしい背景の雰囲気と、少しレトロな感じのあるボーイミーツガール。
これはちょっと期待してしまいます。
しかし、「できない私が、くり返す。」のならば、
時計を、渡してしまうのではないか……と思ったりして。
あとは、体験版ですと、メインになりそうなキャラクタは固定されてくるわけですが、
どういう流れで他のキャラクタのルートになるのか、
もしくは、あるルートに入った時、他のキャラクタがどういう位置になるのか。
そこがちょっと、心配なところでは、ありますね。
「うん。疲れちゃったから」
直前まで、ふざけた回答ばかりだったのに、その言葉は、脆さを感じるものだった。
それは陸の、5年前の記憶。
今の陸は、それを試している。
あのときの漣さんの言葉が、本当だったのかどうかを――。
2014年8月29日(金)発売予定です。
8月かー、遠いですね……。
ダウンロード販売もあります。