FrontWingさんの「ゆきこいめると」感想です。
『ゆきこいめると』2015.3.27発売予定


2015年3月発売作品。
フロントウィングさんの「ゆきこいめると」は、”冬が大大大~好きになる甘々ADV”。

体験版は2つ出ており、体験版1と、シーン体験版

体験版から、かなり期待をしていたわけですが、さて、製品版は。

いきなりの感想ですけれども、これ、超良作です。

これ、たぶんブランドさんからの位置づけとしては、
かわいいキャラクタがえっちな姿を見せてくれる、といった、
いわゆるシーン主体の作品なんだと思います。

ところが、ですよ?
体験版で感じたとおり、ちゃんと恋愛するんです。
そこを、絶対に飛ばさない。どのキャラクタルートであっても。
かつ、周囲の仲の良い人たちのことを、無視しない。
その上で、きちんと二人で向き合う。恋をするんです。

オープニング曲は「恋をしようよ Let it snow」ですが、
二人の冬を始めよう、という雰囲気がします。
まさに、それ。
素晴らしい作品でした。ええ、言い切れます。
こういう作品が、こんなに素敵な恋愛作品になっているとは思わなかったなぁ……。

冬が嫌いな陸崎瞠が引っ越してきて、学園の名物部「ふゆ部」に捕まり、一緒に過ごすことになる。
「冬に触れたい、って顔だよ」

ふゆ部としての活動を受け入れ、ふゆ部専用の寮、冬源郷館に引っ越す。
そして過ごす、初めての冬。
冬のことだけでなく、ひとりひとりのことも見ていく……。

まず、グラフィックが良いですね。
これは本当にかわいらしいですね。
SDも、キャラクタ原画も、ななかまいさん。
どのシーンのキャラクタビジュアルも素敵です。
正直、シーン中のとろけた表情がなかなかでした。

それから、進行。
なんていうのかな。
丁寧にキャラクタのエピソードを積み重ねていってくれるんです。
雪が降り積もる。それくらい優しく、それでいてしっかりと。
ですので、どのヒロインも甲乙つけがたい。

こういう作品って、実はそんなに多くないですよね。
最近ですと、ラノベみたいなあっさりした素早い展開のものが多くて。

宇奈月雫里(東かりんさん)
みんなのお姉さんと頼られ、カイロの代わりに暖房役をしたり。

実家は町の商店街で喫茶店アルカディアを経営していて、
なのに、寮暮らしをしている……。

それには、理由がありました。
その問題が、冬の寒さと、恋人としてくっつくこと。
うまいなぁ、と思うんです。題材が。
さらに、フェチズムとしても使えるところが。

だから、冬としての景色のよさ、場所の良さ。
それと、キャラクタとしての魅力、さらに、隣に人がいるという暖かさ、
そしてシーンへの移行が、とてもスムーズ。

ほーっ。思わず感心してしまいました。
これは、他のキャラクタにも共通しています。

だから。
この、ななかまいさん×七尾結日さんのチームは、
フロントウィングさんにおいて、シナリオ中心ではない…と思われがちですが、
そんなことは全くありません。

普通に楽しめる、恋愛ストーリーでした。
冬という環境が、さらに暖かさを増します。
暗い展開はなく、ちょっとしたやりとりのヤキモキした気持ちや、
ヒロインだけを見ている、というフォーカスのされ方がうまい。

冬というのは、環境です。視点が広い。
そこから、一人の人を見つめる、という感覚。
これが本当にいいですね。恋ってこうだよ。


白雪姫(秋野花さん)

名前が面白いですね。つくもゆき、と読みます。
名前からして、冬の申し子。鍋奉行。雪像作りは一級品。

実質、ふゆ部のリーダーであるようなところもあります。
何かあると写真を撮りまくる癖もあり、
部屋にあるパソコンには、favoriteというフォルダが……。

体験版で、そんなつもりはないけど、えっちな氷の食べ方をしていたのがびっくりしました。
背は小さいし、舌っ足らずな喋り方だけれど、人一倍冬に愛着がある。

……でも、その理由は。

みんなと会話している時は、場にあったことをまとめてくれる一人でもありますね。
もう少し面倒くさい子かなと少し警戒していたのですが、驚くほどストレートで。


烈風寺嘩音(あじ秋刀魚さん)
学園に嵐を巻き起こす。ハリケーンという異名がある。

我慢させてたらハマっちゃった。
そしたらスポーツのように励んじゃった。
それかわいい。さわやかえっち。

このルートでは、瞠のアプローチも素敵ですよね。
ハリケーンをハリケーンで居させる。
きっと、その前の場面で、嘩音が元気にグランドを走り回っていて、
楽しそうにしているのを見ていて。
だからこそ、そういうのがいいなと、思ったのでしょうね。
こういうエピソードの積み重ね、ほんといい。

かと思えば、ギャグ表現もすごく良くて。
赤い月曜日、かなり笑いました。

ギャグ面もそうですが、ちょっとした演出がすごく気を遣っていますよね。
どう見せたら、面白いけど、かわいいか。それを試行錯誤した結果を見せてもらっている気がします。

体験版で少しありましたけど「学びプラス1です」が妙に可愛かった。
立ち絵がかわいいところは、さすがですよね。

姫廻たるひ(小倉結衣さん)
謎の猫耳つきキャラクタ。
寒いのが苦手。そのことを隠していながら、ふゆ部でいるため、
隠してくれと瞠に土下座するところから、物語ははじまりました。

仲が良い。
皆との関係のことを考えたら、こんなことは言えない。
そう思ってきた。

この事柄についても、すごく歩みが、たるひらしい。
キャラクタの性質とかすっ飛ばしてしまって場面作りを優先する、
なんてことはまーったく、ありません。

この事は、一時解決しますが、
結局は、彼女は無理をしていたからこそ、こうなったわけで。
同じ選択をしてしまうことがあります。

でもそれは仕方ない。
時が進み、さらに気負うべき事態になってしまっていて。
だからこそ。

湯花ちゃん先生(平野響子さん)、三橋さん(成瀬未亜さん)、マフラーの奇婦人(鈴谷まやさん)も、
とても良いキャラクタでしたね。

繰り返しますが、グラフィックのクオリティがとても高い。
ギャグなども単なるコピペネタではなく、笑わせるために演出がしっかり。
そして、エピソードの積み重ねが、とても丁寧で。

これ、萌えゲーでしょう?しかも、近年希に見る、すごく良作。
よかったです。
オススメです。
ゆきこいめると
ゆきこいめると