HARUKAZEさんの「ノラと皇女と野良猫ハート」体験版プレイしました。
『ノラと皇女と野良猫ハート』 夕莉シャチ


HARUKAZEさん2年半ぶりの新作は、”絶対キミと添い遂げる、臆病で勇敢なブレイブハートストーリー”、
「ノラと皇女と野良猫ハート」。

その日、皇女パトリシアは、冥界の滅びを食い止めるため、地上へと向かいました。
地上の者たちが、死を忘れようとしているから。
死を見せつけてやるためです。

彼女が降り立った町は、桜ヶ淵。
漁業が盛んで、海岸は観光産業が広く根付いています。
豊かな水、春には綺麗な桜が咲き、公園は緑であふれ……命芽吹く春でした。

冥界の者には、危険な世界です。
「迂闊だったわ……命に囲まれて、逆に死ぬわ……」
這いつくばっていました。

反田ノラは、同居する夕莉シャチに一時間ほど早く起こされると、
せっかくだからそのまま学園に向かうことにします。
途中、子供達と遊び……遊ばれながら、公園へ向かうと、躓いてしまいます。
――倒れている女の子に。

子供達は死体だ、と騒いで逃げてしまい、ノラはその女の子をひっくり返します。
それは、綺麗な綺麗な女の子でした。

「(呼びかけ)おーい、大丈夫ですか。あのー」
女の子は、はっきり目を開きます。綺麗な綺麗な桔梗のような紫色の瞳。
ノラは思わず、見とれてしまいます。

倒れていた女の子、パトリシアも見つめ続けていましたが、やがて、
「好きで、見つめている訳ではないの」
「あ、あぁ」
「私の名前は――う゛……」
ノラの母は酒飲みで、それと挙動が似ていました。
急ぎ、女の子をお姫さま抱っこ。
「な、なにするのっ」
「なにって、一旦吐いたほうがいい。トイレまで連れてくから」
公園のトイレまで歩みを進める。
「優しいのね、あなた。――でも、ごめんなさい」
「諦めるな!もう少しだから!」
「これから、う゛…起こることの全ては、う゛っ、あなたの記憶の回廊に閉じ込めておいてほしいの」
「深呼吸だ、深呼吸! あーーーーー!!!」

春うらら。その告白は、ノラの身体を綺麗に汚しました。
桜が舞い、とても綺麗だったこの季節。
とんでもないものを拾ってしまったことを、ノラは一生忘れません――。

このムービーではないのですが、体験版収録のOP「野良猫ハート」は、
ヒロイン達の合唱曲となっていて、これがなかなか良い感じです。
遥そらさんと神代岬さんの歌声ってこういう感じなんですね。

体験版は、637MBでした。

相変わらず既読のREADがいい感じです。
既読は色を変える、というブランドさんばかりですけど、このほうがいいかな。
2回目プレイしていると、特にそう思います。

ただですね?
セーブファイルが本当に足りません。
なんか前作も全く足りなかった思い出が……。

ということで、体験版は2回プレイしましたが、やっぱり面白かったです。

元々、ラノベっぽい作風、展開がだなとは思いますが、
それでも、やっぱりとびきり楽しい。

はとさんのシナリオ、いいですね。
前作よりは抑えめですが、不思議とテンションが上がりますね。

ここまで楽しいラノベ風作品は、正直無いと思います。

これは正に、シナリオ担当されているはとさんの力であって、テキストの上手さがあるなと。

特徴は、そのままストレートに見せ場を作るのではなく、
ギャグ入れて、ちょっと気持ちを緩ませて、そしてシリアス、
かつスピードは落とさないという、ジェットコースター型。
このシリアス部分も、シリアスになる方向性が誤っていて、ギャグになっていることがあるんですね。

その、ギャグであるとか人物の動きの密度はかなり高い。
また、それでいてスムーズ。
ギャグが邪魔だなとか、そういうことは全く無いんですね。

それは、テキスト上でセリフ内の括弧、状態を表しているところにあると思います。

地の文で書くと、スピードが落ちる。
書かないと、単なる声だけのやりとりになって、印象が落ちる。
テンポを止めないためには、この形式が有効。

画面で描写するばかりが能じゃない。
あえてこう書くことで、キャラクタの声に、さらに色を付けてくれますよね。

アニメではなく、テキストとCGだからこそ、ですね。
体験版2回プレイしましたけど、笑いっぱなしで、それでいてヒロインにとても興味が持てました。

さて、そのヒロインですが、みんなストレートな可愛らしさを持っています。
4人が4人共、魅力的です。

彼らは、パトリシア以外は幼なじみ。
幼なじみたちは、ノラ母の私塾に集っていました。
ですが、仲は良くても適度な距離感にあるようです。


「ノラと皇女と……えっ、うそっ、なんで?コーヒーカップがぐるぐるしてるの!?
馬もぐるぐるしているし……極めつけはお部屋があんな高いところまでまで……観覧車!?
えっ、乗れるの?の、の、乗りたい!野良猫ハート!」
パトリシア・オブ・エンド(小鳥居夕花さん)

冥界の皇女。
冥界は滅びに直面しており、地上の人々に死を忘れさせないために現れる。
得意の滅びの呪文を使い、地上に大量に死を与えようとする。

ノラは、パトリシアが初めて数分間、見つめ続けることが出来た人物。
それは吐くのを堪えるため、だとしても、
命あふれる地上にいても、ノラといると気持ちが悪いのが軽減されます。

ノラを眷属の猫にした張本人。
そのことを、パトリシア本人、すっかり忘れてました。
猫になったノラとも会話できるのは、そういう理由でしょうか。

姉のルーシア(院出華真衣)と、妹ユウラシア(卯衣さん)がおり、
三姉妹ともに食べるのが大好き。
地上の食べ物に舌鼓をうっています。

しかしそうなるとですよ。
生命の営みあたりがどうして行えるのか、また吐いちゃうんじゃないかとか、
それで冥界滅びないかとか、色々大丈夫かなと。

「き、キミと、わたしと……野良猫ハート!……にゃぁ」
黒木未知(遥そらさん)

幼なじみで、成績優秀な学園の風紀委員。
真面目で、風紀の仕事もデータをしっかりとってから、主観でないものを適用させようとするタイプ。
エリートだが特異な人物ばかり集まるE組で頼りにされている。

クラスメイトの恋話をうまく聞けなかった原因は、
人を好きになることがわからないからだ、と考えた未知は、
ノラに対し告白の練習をする。

それがパトリシアに地上の魔法だと誤解されてしまう。

その生真面目さは、彼女を知らない誰かの反感を買うこともあり、
危険な目に遭ってしまったり……。

猫になったノラの、面倒見てくれていた。

しかし、彼女の母は、時折、父のことで愚痴を言いに来る。
男と仲良くなることなど、母は認めない。
また、入れられた学習塾も妙な場所で。

遙そらさんが、すごく活きてる感じです。


「今日もお疲れさまでした。野良猫ハート」
夕莉シャチ(神代岬さん)

幼い頃、ノラに拾われたことから、ノラと同居。
母がいなくなった現在、ノラの面倒を色々みてくれる人です。

食事、朝起こし。
面倒見の良さと、謎の機械を纏うところが謎な、スタイルの良い子。
充電と称して抱きついてきたりとか。

ネコになったノラを抱くと、離したくない、と。
「本物のノラさんは、抱くと嫌がるでしょうから」。
さすが宇宙線母性号。

ノラが海岸で拾った時には、無口で感情がなさそうで。
それでいて力は凄まじく、ガードレールなどを壊してしまうほどだったとか。

公式サイトのキャラクタページ、卵焼き作ってるシャチさんかわいい。

久しぶりに神代岬さんですね。

「いってもいいんだ……、みんなんとこ、アタシ、行ってもいいんだ……」
明日原ユウキ(桐谷華さん)
ビッチ呼ばわりされる後輩。

幼なじみで、学園では後輩ですが、年齢はノラと同じ。
進学せず東京へ行き、そして三週間で戻ってくる。
そして無気力に過ごし、
そこから改めて再受験、同じ学園に通えるようになる。

ノリがよく、周囲からは軽く誘われてしまうタイプ。
でも本人はバイト三昧、身持ちは堅い。

ノラにだけしかしないボティタッチ、と、軽いスタンスで居て、
同じ所にいてもいいんだ、という臆病さは、すごく気になりますよね。

どうして東京へ行ったのか。どんな気持ちだったのか。
進学の時、あそこまで臆病になってしまったことと、
何かあるのかもしれませんね。

そして、笑いながら周囲のされるがままになっていることも……。

ネコを抱くのが非常に巧い。
この桐谷華さんはいい感じですねー。


地上へ現れたパトリシアは、死をふりまこうとして、
地上の魔法と誤解した”告白”を、黒木未知の代わりに放ちます。

不思議と、ノラの心が震えます。
未知が放った時は即座にごめんなさい、ができたのに。

そして、くちづけ。
すると、ノラは眷属となり、猫になってしまいます。

今回、契約により眷属となったノラは、なんとか人間に戻れたものの、
くちづけでまたネコ化してしまうようです。

ネコになってしまう、というところをクリアしないと、
ヒロインとは仲良くできないわけで。

前作「らぶおぶ恋愛皇帝 of LOVE!」も楽しい楽しいばかりではなくて、
おや、と思ってしまうような、気になるところがありました。

今作ではそれぞれのヒロインが抱えていることを体験版中に教えてくれていますので、
なんらかの障害があるとしても、”絶対キミと添い遂げる”のは、
単にネコになってしまうこと、だけではなくて、
ヒロインたちが抱えていることを、解決していってくれるのだろうなと思ったり。

さらに、それらを彩るのはナレーション。
これいいなぁ。アリですね。

後半、このまま失速しないことを期待しつつ。


タイトル画面でひたすらネタを仕込むのは、今回も健在。
(今回セリフのセレクトはそちらにしました)
こういうのもキャラクタの魅力が上がるんですよね。

ただ、これが聞きたくて起動を繰り返していると動作停止してしまうのは……なんで。
環境の問題でしょうかね。

何にしても、予約確定。
待ち望んでいたHARUKAZEさんのブランド新作は、期待大です。

これは2月の期待作、ですね。


あ、そうそう。
今作では、絶対添い遂げトークが公式サイトで公開中ですよ。

カラスの声とか、ギャグに対するSEは入れた方がより面白くなるかも。
ノラと皇女と野良猫ハート -Nora, Princess, and Stray Cat.-
ノラと皇女と野良猫ハート -Nora, Princess, and Stray Cat.-

2016年2月26日(金)発売予定です。