テレビアニメ版「グリザイアの迷宮」感想です。
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終わっちゃいましたね。「テレビアニメ版 グリザイアの迷宮・楽園」。

「カプリスの繭」「ブランエールの種」。
ゲーム原作本編は、一応ルート分岐があるのですが、
メインストーリーとなるこの二つの物語を、アニメ化してくれました。

基本的なストーリーは原作のまま。
アニメ化にあたり、エピソードが省略されたり、設定が削ぎ落とされたりと、
ちょっと残念に思うところはありますが、それでも納得の出来。

流れ星なんて流れてないのに「流れ星がきれいだ」とかは、
もう雄二がそういう状態にあるということですし、
オスロは武器商人、というのはゲーム原作をプレイしていただければと思ったりはしましたけど、
それでも。

オープニング曲、エンディング曲は刷新されましたが、
原作のテイストに寄せた形になっていましたし。

印象的で、よかったのが、やっぱりラスト近辺ですよね。
タナトスによる、告解ともいえるセリフ。
「――楽園を創って待つのよ。
 あの子が生きて蒔き続けた種は、いつか花を開き、果実を為す。
 そうして実った果実は、自分がして貰ったことを、今度は他人に返していこうと立ち上がり、
 再び、種を蒔く。
 それこそが、楽園。
 この世には楽園なんて無い。無ければ、創ってしまえば良いのよ。
 これは、たった一人の弟のために、世界を作り替えようとした、
 馬鹿な姉の壮大な野望なのよ」


ゲーム原作本編では、麻子が買った島に辿り着いた美浜学園生たちが、
元々、珊瑚の死骸でできた灰色の島であることから、
フランス語読みを文字ってグリザイア島と名付けることにするわけです。
彼女たちが勝ち取った、楽園――それが「グリザイアの楽園」。

――楽園なんてなかった。
なかったのなら、作ってしまえばいい、ただそれだけのこと。
生きてて良かったって、そう思えれば、それだけで楽園なのです。
そうだよ、人生って、こんなにも楽しいんだから……。

周防天音が、両親に島での生活を報告する手紙を出すのですが、
その、一節。
原作「迷宮」では、その凄惨な体験から、どこか捨て鉢めいた犠牲心を持つことがあった天音が、
本当の意味で救われたのかな、そんなことを思わせる場面でした。


それよりちょっと前に時間を戻すと。
あのシーンでの麻子の使われ方!!

個人的には、ぐいっと飲み干す、残った桜の花びらをフッと吹く、
すると火が退く……その上で背中を押す、なんてのが、好みだったかもですけど。

あれはずるいーな。
ここで麻子かー!みたいなね。
明確なメッセージ。
とても良かったと思います。

ということで、とても堪能しました。