Lassさんの「Liber_7」感想です。
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2016年12月発売作品。

Lassさんの”回帰世界学園異能ADV”、「Liber_7」。
すごく面白かったです。
体験版で期待した通り、それ以上のものがありました。

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石動直斗は、
幼馴染みたちにも隠している、記憶を読み取る力、「影なき神の右手(エーテルライト)」を使い、
行方不明になった幼馴染みの一人、楠瀬沙綾を探すことにする。

その先で、圧倒的な攻撃異能力を持つ女の子に攻撃される。
そして、世界の終わりを見る……。

ところが、直斗はまた、7月4日に戻っていた。
ある特定の3日間を繰り返していることに気づいた直斗は……。

それでは感想です。
ネタバレは少しあります。


やー、なかなかに堪能しました。

彩色は、「少女神域∽少女天獄」より良く、
迷える2人とセカイのすべて」のほうが好みだったかな?と思ったりします。

原画は、かわいまりあさん、よう太さん、森山しじみさん、酔花さん。
そういえば広原萌生を担当されたよう太さん、11月に原画集出たんですよね。


立ち絵からすごくいいですよね。
この良さは、それこそ、「迷える2人とセカイのすべて」から継続されている気がします。
登場人物がスマートフォンを持ってあれこれしている、などですが、
他のキャラクタではそういう差分が無いところを見ると、よう太さんアイディアなのでしょうか。
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今作では、ダブルピースなんかもあるんですが、またそれもかわいらしかったりして。
一番好きな立ち絵は、意外と親指を噛みそうな感じのやつね。


過去作二作を比較に出しましたが、
その2作を軽く超える展開とエンディングが待っています。

うまいなぁ、さすがだなぁ、と思ったのは、演出部分です。
どう見せるか、の部分がとても良い。

一方で、これがもう少しあったら名作だったのでは、と思うところもあります。
まず、グラフィック面です。

魅力的なCGがたくさんありますが。
物語を作る大事な部分です。
なので、物語世界の広がりを表してくれたら、もっと良かったと思うんですね。

閉じた世界の物語が、開けた世界に広がった時。
広原萌生が、自分の能力で秘策を放った時。
それは、もっとグラフィックが支えるべきところじゃないでしょうか?
全てを広原萌生(桜乃ひよさん)のセリフに任せるのではなくて。

世界を俯瞰したような視点で、光が繋がっていくようなイメージを持たせるとか。
(繋がるのは光ではないけれど)
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または、黒幕が具現化して、暴れた時。
人に危害を加えるようになるわけですが、その人たちが全く見えなかったんですね。

間宮総研入り口で何かあった時も同じように思いました。
周囲の人が少ない。

だからより、箱庭感を感じさせてしまっていたんですね。
気のせいレベルでは、あるんですが。

グラフィック単体では満足していますが、物語を彩る演出として、
その世界を伝えてくれるためのグラフィックが足りないと思うんですね。

大きさを語ること、表現することは、結構大事なことだと思うんです。

細かいところを言えば、天塚未來の浴衣に指輪が見えないし、
短冊は裏だったのを表に返してエンディング……でいいじゃないかと思ったりもするんですが、
ここは好みですよね。


ただ、直斗のパンチ前のCG差し込みとか、すごく上手い。
今ある素材の力をうまく組み込むことは、すごく上手だと思うんですね。

あと、異能の表現も結構好きですよ。
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分岐ルートの処理。
ルートが分かれていって、その上で最終エンディングが用意されている、
所謂Trueルートがあるような物語なんですが、
分岐ルート、必要、なんでしょうか。

いえ、でも、楠瀬沙綾(遙そらさん)ルートって良かったと思うんですよ。

でもね。
ここは本当に難しいところで、完全な一本道にしてしまうとリスクもあるのはわかるんです。
答えが出ないところですが、この構成では、Trueへ至る前に他のルートを辿ることになるので、
いってみれば、Trueをつまみ食いしてしまってからTrueへ進んでいる感覚に陥るんですね。
そこがちょっともったいないな、と思うんです。

一方で、最終ルートへ辿る途中の仕掛けは、良かったと思います。
画面だけではなく、セーブ画面の処理もうまかった。
途中で新規セーブした後、回帰した後のセーブファイルの処理。あれはうまいです。


あとは、そう。学園って、あまり要素なかったですよね……?
このタイプの作品なら、直斗に声が入っていた方が良かったかも。

とまあ、本当に細かいところばかりですが、
藤見颯太(舌純さん)の関わり方も青春していて良いですし、
一気に堪能してしまいました。

ぜひ、ラストエンディングまで。



そうそう。シナリオのLEGIOんさんによると、こういうことでもあるようですよ。

たとえ●●●の存在に対してでも、愛に貴賤などないのだ