「想いを捧げる乙女のメロディー」体験版プレイしました。
『想いを捧げる乙女のメロディー』2017年3月24日発売予定

ensembleさんの新作は「想いを捧げる乙女のメロディー」
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ドイツへの音楽留学をしている雨桜みさきの元に、
姉の汐理から電話が入った。

汐里は、数年前に結婚して、雨坂と姓を変えている。
旦那さんもすごくいい人で、お似合いだと、みさきも思った。

その姉は、リーリエ女学園で音楽教師をしている。

「――あのね、みさき。実はお願いがあって電話したの」
それは、リーリエ女学園で、汐里の代わりに音楽教師を務めること。
というのも、汐里は産休に入ることになったのだ。

近く、学園祭が行われる。
そこで、学園を代表して演奏する学生カルテット、リーリエ・クヴァルテット。
創業から続いている伝統行事。
汐里が今、産休に入ると、指導者がいなくなってしまうのだ。
産休に入ることが早まり、後任の先生とのスケジュール調整が利かないのだ。

臨時教師の選別には、関係者推薦で、科目に関する能力があれば良い。
クヴァルテット候補の指導だけなら任せられる。

そこで、みさきに代行をお願いすることになった……、
日本からの姉の電話は、そういうことだった。

そして、みさきにとって、夢のチャンスでもある。

リーリエ女学院は、芸術に力を入れた授業と設備を備えた学園で、
そこにあるピアノは、楽器技師だった雨桜五代が唯一手がけたピアノが寄贈されている。

父のピアノの音色は、他には無かった。
みさきは一瞬で魅せられ、その音色を追いかけて、ドイツまで留学しているとはっきりいえる。
部外者のみさきには手の触れることの出来ない父のピアノに、
いつか弾きたい、弾くに値するピアニストになりたいと研鑽を続けてきた。

そのピアノが、来期には博物館に寄贈されることになるらしい。
博物館寄贈。名誉だが、つまり、それ以降は手に触れることは出来なくなる。

あのピアノに触れられる唯一のチャンスと、
姉が指導してきた子たちを最後まで舞台に送り届けたいという気持ち、
そして、両親が亡くなり、ずっと助け続けてくれた姉が困っている。

「姉さん――、僕、その話、受けたいと思う」


体験版は、837MBでした。

リーリエは女学院だが、そこは話をしてあるということで……、
みさきは、日本へ旅立つ。
そこから始まる女装生活!

が、今回ちょっと不満があります。

一つ。
女装登場場面が見当たらない。
あくまでも転入生としての登場画面にならないと、出てこないんですね。

これは大きなマイナスポイントに見えます。
お子さんが宿った、人気教師だった姉にそっくりだという主人公のみさき。

そのみさきに声が入っていてすごく良いのに。
こんな風になりました、というタイミングで見せてくださいよ。
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もうひとつ。
今回、原画がHitenさんです。
この方、本当にきれいなイラストを描く方で……。
例えばこれとか。これとか。すごく良いですよね。

でも、そのHitenさんの描くイラストほど、
きれいなCGに仕上がってはいないんですよね。
これはどういうことなのか……。
Hitenさんらしくなく、感じてしまう。そこがちょっとがっかりします。

ブランドとしてわかりやすいように彩色をするのは良くて、
ただ、原画がこの人になったよ!というインパクトが残せると良いのですが、
なかなか難しいですかね。

物語の流れはいつも通りで、
そこから先は、ensembleさん彩色を活かした、優美な世界です。

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演奏発表会ともいえる、リーリエクヴァルテットを目指し、
それぞれの学園生が取り組む様を見せていきます。
が、日数が少し足りなさそうで、もう少し前から参加できていたら、
もっとイベントを楽しめたかなと思ったりもして。
もう少し、浸りたくる展開です。

みさきの指導もなかなか、愛があっていいですよね。
そういう感動が、物語の中でも描かれるといいなぁ。

音楽がメイン題材ですので、
音楽を奏でるシーンでは、音楽に力を入れてほしいんです。もう少し。
もしかしたら、学園祭になったら一気に奏でられるのかもしれませんが……。

気になるのはそれくらいで……と思ったのですが、あと一つ。

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学園長先生、加野怜美(あじ秋刀魚さん)、いいですよね。
真面目に酔うのでかわいい。
もっとイベントをください……お願いします。



2017年3月24日(金)発売予定です。