Casketさんの「家神女房~名無し猫又は神Tuber~」体験版プレイしました。
家神女房-イエガミニョウボウ-~名無し猫又は神Tuber~応援中!

Casketさんの新作は、家神女房シリーズ2作目。
「家神女房~名無し猫又は神Tuber~」

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西野貴樹は、亡くなった祖母の家の片付けに、とします村に来た。
祖母が亡くなったのは一年も前だが、家族も多忙でなかなか手が付けられなかったところ、
バイトをクビになって無職になった貴樹が、任されたというわけだ。

貴樹は、いわゆる神Tuber動画をよく見ている。
有名神Tuberは一通り押さえている貴樹がとします村に着いて、
最初に愕然としたのは、電波圏外だということ。
こんな田舎で、スマートフォンを介した娯楽なしで何を楽しみにすれば良いのか。

「んー……おにーさん、もしかして都会の人ー?」
気怠げだが、若い女の子の声に反応する貴樹。
バス停標識の下に、段ボール箱がある。
その中に、猫というにはサイズが随分大きい、捨て猫のコスプレしているような変な女の子がいた。
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「おにーさん、ねこのこと拾ってくれない?」
変なこだったと踵を返し、祖母の家に向かう貴樹。

祖母の家は熱気がこもり古びてはいたものの意外に綺麗で、
1年以上手つかずだとは思えなかった。

「おにーさん、空き巣?」
さっきの猫コスプレの女の子が居た。

「わたしの名前は『ねこ』。この家を護る、猫又の家神」
話によると、とします村では、家に一柱、神様が憑いているらしい。
「でもこれで一安心。動画投稿した甲斐があった」
「動画?」
「ねこ、こう見えて神Tuberなの」

「おはにゃ~。猫又系神Tuber、名無しねこでーす」
ねこが動画を再生すると、そんな挨拶が始まっていた。
「……ねこが神Tuberになった理由。人気になって、ご主人様を見つけること」
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体験版は、380MBでした。

原画は前作に引き続き、YU-TAさん。
シナリオは、前作と違ってえじむらさん。

Casketさんの場合、ロープライス作品には珍しく、システムがしっかりしているので安心です。
ウィンドウサイズ可変ができ、しかも前回指定したサイズを記憶してくれている。
YU-RISを使っているブランドさんでも、これができないことが多いです。

バックログジャンプは非搭載なので、そこは残念です。
あと、何故か色調が崩れることがありますね。
冒頭に掲載した画像、本来はモノクロ風ではないのですが、
過去回想をしている画面から別な地点に移行すると、モノクロ風処理が引き継がれやすいようです。


さて。今回顕現した家神は、猫又のねこ(花澤さくらさん)。
もともと野良猫で、誰かから家神の座を引き継いだことをかすかに覚えています。

右腕に巻かれたバンダナは、右前足、野良猫だった頃に怪我の手当として巻いて貰ったもの。
その頃に、名前も付けて貰った。
でも、猫又になって、正確に覚えていられなかった。
「……ねこ。わたしの名前は、ねこ」
だから、1文字欠けた名を、家の主に告げる。
「つい数年前、孫が拾ってきた猫が同じような名前だったから」
そういって家の主、サヱは笑う。何かを知っているようだったけれど、
「お前の名付け親が、いつか教えてくれる」と答えてはくれなかった。
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(……いつかっていつ)
――そのいつかは、サヱが生きている間には訪れなかった。
名前を付けてくれた人を見つけたい。そう思い続けているようです。

ここがすごく、ほっとするというか、かわいいというか、良いところです。

家神になるのには強い神力が必要で、
それが名付け人を探したいという思いで身体を得たのだとして、
その人を探すことが生きている目的になっています。

一方で、幼い頃に一度だけ祖母サヱの家に来たことがある貴樹。
ねことは最近出会ったばかりのはずなのに、
膝に乗せていると、どこか懐かしい気分を覚えていたり。
「見つけたい人がいる。その人に恋をしているんだと思う」
ねこにこんなことを言われて、モヤモヤしてみたり。

ねこのほうは貴樹を探していた人だと認識するので、
残念ながら貴樹のモヤモヤが続きません。
そのあたりはロープライス作品なりの進行になります。
また、モヤモヤが続かないため、そんなに神Tuberしていません。
公式サイトの構成は、それっぽく仕上げてあるんですけどね。

とはいえ、田舎に行ったら迎えてくれる人が居る、というのは、
一作目と変わらず継続されていて、安心しながら進めることができそうです。


2018年11月30日(金)発売予定です。

ダウンロード販売もあります。