りびどーそふとさんの「捻くれモノの学園青春物語」体験版プレイしました。
システムは吉里吉里Zなのですが、ちょっと動作が不安定です。
AUTOモードが止まる箇所があります。
りびどーそふとさんの新作は「捻くれモノの学園青春物語」。
”ちょっと遊べる裏道青春学園ADV”。「――やあ、少年。青春してるかね?」
「観月さん……なんですかあのクラスは」
呼び出された理事長室で、夷隅祐一郎は不満を訴えた。
どう考えても、居るキャラクタのバランスが悪い。
少なくとも、夷隅祐一郎の居るようなクラス構成ではなかった。
クラス替えごときで、周囲のように一喜一憂するつもりはない。
だが、学年トップレベルの人気者を筆頭に、スクールカースト上位者が多く、
かと思えば下位者もそれなりに居る。
どちらも、夷隅祐一郎にとっては嫌いな存在だ。
果たして理事長……観月さんはどういう意図でこんなクラスに放り込んだのか。
憂鬱な気持ちで翌日登校すると、すぐに理事長に呼び出された。
「青春倶楽部を発足する!!!」
宣告する観月さんに、何を言い出したのかと反発をする。
だいたい、青春なんて夷隅祐一郎の大嫌いな言葉だ。
だが、断れば退学させる、だけでなく、
現在の内申点と参考書の過大申告……つまり小遣いを多く親にせびっていたことを告げるといわれ、
夷隅祐一郎は首を縦に振るしかなかった。
「これからお前に、青春をしてもらう……まずは部員を4人集めろ」
体験版は、610MBでした。
システムは吉里吉里Zなのですが、ちょっと動作が不安定です。
AUTOモードが止まる箇所があります。
あと、このタイプのものに共通するのか、音声が小さいです。
音楽やSEははっきりと聞こえますので、音声だけが小さいのでしょう。
それと、前回の続きボタンが、最終セーブファイルを参照していません。
また、テキストウィンドウのコンフィグボタンが消失します。
消失したところからバックログジャンプすると、ボタンが消えたままになります。
機能豊富で使いやすいシステムのハズですが、どうも細かい調整がうまくいかないシステムでもあるようです。
背景ですが、これ、わいっしゅさん担当なんですよね。
凄まじいレベルのクオリティです。そういう場所が実在するかのよう。
現実化再現性とでも呼ぶべきでしょうか。
背景って、すごく大事ですよね。
さて。
陰キャラの主人公が、理事長の命令で「青春倶楽部」を作り、そこで色々な活動をしていく。
流れはこのような形です。
ただ、主人公に限らずヒロインも捻くれモノのはずなのに、意外に加入はあっさりしています。
まずそこが引っかかりました。
主人公はまだ、多少なりとも抵抗を示すのですが、それでも権力にあっさり折れてしまう。
これだと、本当にただ捻くれていた、または拗ねていただけに見えてしまいます。
また、体験版ではそれぞれのヒロインの一面こそ見ることができますが、
本当に一面のみで、これから先が見たいなと思える……には少し物足りない。
椎名さやかは笑顔を見せることもできる、とか。
宗像雫は周囲と壁を自ら作る、とか。
瑞沢唯は健気に見えるけどイジメの展開があるかも、とか。
南条朔夜はラブコメがダメなだけで会話はしっかりしている、とか。
小湊観月は不器用なやり方だけど優しいのでは、とか。
夷隅祐一郎はネット弁慶などをする割にあっさり絆されてしまう、とか。
紹介されているのは分かるんですが、惹かれるほどには魅せてくれていない気がします。
かなり期待をしていた部分があるので、仕方ないかもしれません。
だって、公式サイトのトップページを堪能した後、
スクロールして最下部のビジュアルを見てください。
まぶしい夕焼け。学園です。
瑞沢唯は日頃のおバカを見せず笑顔を向け、椎名さやかはいつものスケッチブックを抱え、
南条朔夜は空に手を伸ばし、宗像雫は三つ編みと眼鏡を外し、
そして小湊観月はコートなびかせる……。
それでタイトルが「捻くれモノの学園青春物語」でしょう。
これで期待をしないほうが難しいです。コンセプトを見ても、ストーリーについては特に記述がないため、
こういうところで作品のイメージを受け取ることになるのですが、
体験版をプレイした限りでは、何とも言い難いです。
あくまで、”ちょっと遊べる裏道青春ADV”なので、
期待した企画とは違う作品になっているのも、無理もないのかもしれませんね。
時限式選択肢や、一般教養クイズが盛り込まれていて楽しめますし、
青春倶楽部が解決する事件も、何ともないレベルのものだったりしますから、
そんなに身構えずに遊べると思った方が良いのかもしれません。
でも。
前作で褒めていただいた “王道”と“邪道” という「りびどーそふとにしか出来ない部分」を
展開は王道だけど、やることなすことが邪道でいく作品になってます。
公式サイトのコンセプトが期待させるのですよね。
また、ヒロインの数は5人ながら、CG枚数90枚、BGM40曲予定というのが公開されています。
しっかりしたボリュームにはなっているようですし、物足りなさが残るという不安はないと思います。
2018年12月21日(金)発売予定です。
ダウンロード販売もあります。