Favoriteさんの「さくら、もゆ。」体験版プレイしました。
さくら、もゆ。-as the Night's, Reincarnation- 応援中!!

Favoriteさんの新作は、”幾千の夜を越え想い繋ぐ、魔法幻想ADV”、
「さくら、もゆ。-as the Night's, Reincarnation-」。

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「これから、ずっと。きみにはいいことばかりが、起こるんだよ。絶対に」――。

そんな祈りを過去に受け、時が過ぎ。
桜吹雪の降り注ぐ季節に、奏大雅の特別な日がやってきた。

あの頃の願いは叶ってはいないけれど、勇気と覚悟をもってこの日を迎えることが出来た。
そして鞄一つだけ背負って、施設を出る。


十年前。
世界には、ある戦争があった。――人知れず。
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予言によって出現が示された”夜の王”。
この世には”夜”があり、その中では、記憶を延々流し人を惹き付け、
”迷子”が現れ、あるいは楽しげな灯りに惹き付けられる”悪夢”が踊る。
”夜の王”は、人の心を蝕む最大の悪夢なのだった。

魔法少女たちは、人類の未来を守るため、戦争に身を投じた。
召喚されたのだ。ある魔法使いに。
代価として、願いを一つ叶える魔法を得ると伝えられて。

争いに勝利した彼らは、次第に”夜”に触れることもなくなり、魔法少女ではなくなった。
だが、戦いはまだ終わっていない。
最後の魔法は使われておらず、少女たちの未来は、願いは叶っていない……。


この日、奏大雅の特別な日。誕生日である今日。
友人たちは、有り難いことに、ケーキまで用意してくれた。
あの子も、チョコレートを3つ用意してくれた。
嬉しいけれど、自分のこととなると、恥ずかしいものだった。
けれど、奏大雅には、別に欲しいものがあった。
放課後になると、その欲しいもの――約束を果たして貰うために、ある廃屋へ向かう。

この日の覚悟は、今を戦い、過去には負けず、未来に勝つ、そういうもの。
そして、あの子の笑顔をこの手で必ず取り戻すための……。


体験版は、1.96GBでした。
体験版1.01もリリースされていますが、体験版1.00をプレイしております。

原画は、司田カズヒロさん、なつめえりさん。
SD原画は、ミズタマさん。
シナリオは、漆原雪人さん。

アーティストとして登録されているのは、
佐咲紗花さん、山本美禰子さん、鈴湯さん、eufoniusさん。
これはまた、オープニングが二つあったりするのでしょうか。


ああ、すごい作品です。
なんと表現したら良いのでしょう。
この、動き出すのを待っている物語感が、すごいです。

登場人物の誰もが、むしろ世界そのものが、
今の状態から少し進めることを望んでいるようで。
それがプレイ開始時に、ぱーっと動き出していくのがわかるというか。

豊富なイベントCGと、幻想的で、旅情すら感じさせる背景。
深い味わいのあるキャラクタ。

どんなレベルのクリエイターさんたちに、どれだけがんばってもらえると出来るものなのか。
想像の領域外。
これは制作に途方もない時間が掛かっているなぁ……と感心するばかりです。

テキストが進んでも、グラフィックが受け止める。
でもそのグラフィックを間違いなくシナリオが引っ張っているのです。
周到に用意された音楽と、声優さんの演技。
何もかもがハイレベルで、全てが場を作り、世界を創り……整っているんです。

作中にも匂わせるように登場しましたが、
「銀河鉄道の夜」のような不思議な世界観を持つ物語です。
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この世界では、変わった性質の猫たちが登場します。
登場人物の半分くらいが猫ですが、人化するのもそうだし、言語を喋ったり、
本を読んで字を勉強したりもできます。
”夜”との関係は密接で、”悪夢”のかけらを集め、洋服にしたり甘いお菓子に変えて売ってみたり、
あるいは眠っている人間たちに劇場公開しています。


その、”夜”の中で、十年前に成せなかったこと。
魔法少女たちの最後の魔法、魔法少女たちの望みを叶えること。
終わっていない戦いを継ぐこと。

奏大雅が受け取った、魔法使いの力。
それは、”魔法少女使い”となること。
魔法少女だった彼女たちに、最後の魔法を使わせることが、戦いの終わり。
願いの成就。

その魔法の成立には、関係性が必要になる。
魔法少女たちは人であるから、関係性にも人が必要になる。
それを、奏大雅が繋ぐことで、世界を救った彼女たちを助ける。
そういう物語のようです。

これで、共通ルートの半分なのだそうですが、圧倒されてしまいました。

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陽日向あさひ(桃山いおんさん)

”夜の魔法使い”。物語が始まるとその役目を奏大雅に渡してしまう。
が、本当はそんなことをさせたくはなかった様子。
奏大雅は弟子になるわけですが、近隣の猫からは、指導が甘すぎると苦情を受けることも。
実は人型に変化できる猫……なようですが、体験版では猫姿が見られませんでした。

母性、というのも少し違うのですが、落ち着いた姉とでもいうか。
甘やかすのだけれど、ベタベタしないというか。
とにかく見守る方向で接してくれます。
甘やかし方は、美味しいご飯を用意して、世の中の楽しいことを紹介して、
相談があればきちんと聞いて。間違っていることがあれば、諭し続ける。
でも任せたことは一切関わらない。信じているんでしょうね。

仲良くなるには、奏大雅が幼すぎるし向いている方向も違うのですが、
もっともっと接していたくなるような、声を掛けて欲しくなる存在なんですよね。

妹の冬月十夜(双葉まりかさん)も、とにかくかわいいです。
寝る前のトランプ、付き合ってあげたくなります。

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「お願いします。どうか私を魔法少女に戻してください」
物語上で必ず明かされると思いますが、
引っ越しをしていった柊ハル(南るおさん)が、帰ってきた理由。

そして、神社で巫女をしながら、お腹の中に飼っている腹ぺこ怪獣の好きにさせている、
夜月姫織(要しおりさん)。
幼いままに見えますが、それでも”夜”には行けないのでしょうか。

そして、日頃から杏堂千和(猫村ゆきさん)
昔から奏大雅にいじわるをされ続け、その抗議ゆえか、少しだけ距離を取ろうとして、
でも本当は昔から仲良くしたいと思うからこそ。

また、体験版で登場しなかった四人目の元魔法少女、兎蛙あず咲(花宮すずねさん)の理由も。

全ての魔法少女たちとの関係性は、どんな形になるのか。
そして、何を願ったのか。


少なくとも、奏大雅の最初の願いは、できるだけ苦しんで死ぬこと。
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その願いをも知っている、クロ(夏和小さん)。

本当は黒猫らしいのですが、人型になると白い髪になってしまう。

昔は隣にいて、これからもずっと一緒だと約束してくれていたのに、
今ではなかなか姿を見せてくれない。会話も途切れ途切れ。
辛い時に傍に居られなかったことで自身を責めているから、ではあるようですが。

電話越しに話す時だけは、たくさん喋ってくれるのが、
なんていうか、すごく良いなと思います。何か、じんわり来ますね。


とにかく幻想的な光景を見せ続けてくれます。
こんな景色がずっと続く作品は、そうそう無いでしょう。

そして、この体験版を見た誰もが、同じ結末を、
そう、夢うつつの奏大雅が祈った未来を望むようになるのではないか。
「クロ」
「なに?」
「クロも一緒に、みんなと、一緒に……お花見できればいい。
 そんな未来がいつか、いつの日か、やって来ればいいと……思ってる」
そんな、力のある体験版でした。

こんな作品を作れるブランドさんがある。
素晴らしいです。期待作。

2019年1月25日(金)発売予定です。

初回版にはイメージミニアルバム「Re:incarnation」が付属します。
佐咲紗花さんが歌う『さくら、Reincarnation」のフルバージョンなどが収録されています。