minoriさんがソフトウェア制作終了のお知らせをされました。

詳細は、minoriさんの公式サイトから告知をご覧ください。
minoriは2019年1月25日の『その日の獣には、』の発売を区切りにソフトウェア制作を終了することにしました。

本当に真摯に書かれています。
読んでいて淀みがなく、推敲を重ねられたのかなと感じます。

4つほど理由を書かれていますが、2つ目がとても気になります。
2つ目は「自分たちが作りたい(または作ることができる)もの」と「みなさんが欲しいもの」の乖離を感じており、どちらかが無理をして合わせることはお互いにとって不幸でしかないからです。

minoriという名前は、minorityでも構わないから自分たちの作りたいものに向き合う。
……という話だったように記憶しています。

作りたいものを作りたい。

けれど、多様性や昨今の環境変化の影響を受け、同じ方法で続けることは難しくなってきています。

売上を求めることは正しい。
継続的な制作のために必要なことです。
だからといって、売れるものを求めれば、それは作りたいものとは離れていくのでしょう。
そうなれば、何故活動しているのか分からなくなってしまうのかも知れません。

自分たちの作りたいものを作る環境を手にする。
そのための手段として、自分たちの許せる方法で模索し続けた。
しかしながら結果として、こうなってしまった……。


minoriさんといえば、「12の月のイヴ」が好きでした。





画面の視点の作り方、他の作品とは全く違っていて、
ドラマティックなオープニングから、どうしてここまで素材を豊富に用意するのだろうと思ったほど。
発売されてから修正ファイルが出ることも無く、誤字脱字も珍しい。

その細部にまで徹底した作品作りは継続され、
最新作「その日の獣には、」でも受け継がれています。
……いや、悲しいけれど、最終作と呼ぶべきなのでしょうか。



そんな流れの中でも、ある日突然なくなるのではなく、きちんと告知して幕を引く。
そのことにも真摯な姿勢を感じます。


ショックが大きすぎて、なかなか言葉を上手くまとめることができませんが、
夏空のペルセウス」からずっと、毎作楽しませて頂きました。

数多くの作品を産みだしてきた、minoriさん。
すごくすごく残念です。
ありがとうございました。


公式通販の最終注文は2019年3月12日(火)19時とのことです。