Azuriteさんの「タマユラミライ」体験版プレイしました。

Azuriteさんの新作は、”ヒトと妖異と魔法使いが織りなすミステリアスADV”、
「タマユラミライ」。

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深野市には外つ国から来た魔法使いが住んでいたという。
四方を山が囲み、独自の自然環境を育んできた町は、それを信じたくなる霊気が漂う。

実際、深野市を歩くと、夜羽睦月の目には妖異が見える。
つがいで飛ぶ卯子鳥が、影の隙間から覗く石の目が。
ここでは、ありふれている。
深野市は、妖異幻怪の多い土地なのだ。
だから、トラブルも起こりやすい。
その調停役として、魔法使いが居る。

夜羽睦月は、ルーン魔術を操る魔法使いだった。
日頃は学生として過ごしながら、この深野の魔法使いとしての役目を果たして過ごしている。

ある日のこと。
夏の短い深野に、二人の女の子が訪れる。
どちらの女の子のものかは分からないが、強力な霊気を発しており、
それだけで夜羽睦月の感覚は狂ってしまうほどで……。
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体験版は、822MBでした。

原画は、茉宮祈芹さん、あめとゆきさん。
シナリオは、籐太さん、にっし~さん。

そうですね、茉宮祈芹さんと籐太さんという組み合わせは、
SAGA PLANETSさんの「フローラル・フローラブ」かなと、つい期待してしまいます。
体験版プレイ時点でいえば、そこまでの盛り上がりはなかったかな、と。

主人公が割と自分の考えに確信を持っていて、それを通すところなどは珍しい。
きちんとした考えを持っているということです。
そういうキャラクタだからこそ、自分に何かを課している。
それが、夜羽睦季の場合、魔法の研究なのでしょう。

クセの強さを感じるところかもしれませんが、そういう魅力があると思えます。
良いですよね、主人公に魅力があるのって。

一方で、今回の体験版では、ヒロインの魅力がもう少し出ても良いかな、
見せても良いかなと感じます。
事件を一つは解決しているのですが、展開が早めで、あっさり見せ場に持っていく。
もったいないですよね。

さらに、体験版では登場しないキャラクタも複数いて、
どうしてこの切り方なのだろうと考えてしまいます。

やっぱり事件を解決する前に主人公の周囲を全て見せて、
その上で持っていった方が良いですよね。
そうでないと、この先もそれほど短いのかな、なんて穿った見方をしてしまいます。
穿った見方だは思うのですが、公式サイトのギャラリーを見ても、判別が付かないです。

姉のように振る舞ってくる小伯白(杏子御津さん)、
試すようなことをしてくるトイレの花子さんこと猫天宮花子(杏花さん)、
オツキサマと呼ぶ落とし物を捜している高霊能力保持者の神掛由岐奈(八ッ橋しなもんさん)。
サキュバスの貴族ながら死に至る恋に落ちている水晶石みだり(くすはらゆいさん)。
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登場人物はそれなりに懐が深く、ストーリーも面白くなれそうなのですが、
一番距離が近く、役割や態度の固まっているのは水晶石みだりだけで、
他はどういう展開になるのか分からないか、そこまで出番がないという感じです。

分かるのは、夜羽睦月の選択の仕方。主義。
猿の妖異、経立に生け贄の印を付けられた神掛蒔菜を助けてくれるかもと、
訪れた神掛由岐奈へ提示したのは、経立を倒すことでは無く、調和を取ること。
つまり、神掛由岐奈の一方的な味方になることでは、ない。
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結局、協同戦線を張ることにはならず、二人に保護のルーンを掛けるだけに留まる夜羽睦月。

ここは、協力できなければ選択を委ねたようにも見えて、夜羽睦月の考え方が分かって良いのですが、
その選択で何がどうなるかというところを提示するべきなのに、
話を膨らませていないのはもったいないと思います。

当初の予定通りに進行するとしても、もう少し何か、
選択による結果の提示があってもよかったんじゃないかなと。

演出の不足を挙げれば、猿の手形や石の目を表現しないことだと思います。

それでも、小粋なテキストがくすぐるんですよね、購入欲を。
文章を書ける人というのは才能の一つなのだと思うのです。
会話多め、地の文少なめ、ですけど、モノローグのような地の文を、
セリフで引き継ぐやり方は上手いですよね。結構好きです。

また、キャラクタの表情差分が良く、こんな表情描くようになったんだ、なんて驚きもあるし、
のどかに見える深野市の背景と、夏の季節を表すSE、蝉の声などが聞こえてきて、
まだ春ですが、プレイする時期には夏の期待を感じられる作品になっているかもしれませんね。

システムはクリアレーヴ系列と似たタイプに見えます。
使い勝手は良いのですが、これでヒロイン4人もいますので、
セーブファイルが足りなくなりそうです。


2019年5月31日(金)発売予定です。

ダウンロード販売もあります。