でぼの巣製作所さんの「神楽黎明記~奏の章~」感想です。

2019年9月発売作品。

「神楽黎明記~奏の章~」は、
ローグライクRPG神楽黎明記シリーズ12作目になります。

妖怪に襲われた老人を助けた白山奏が、代わりに退魔調査に向かいます。

それでは感想です。
ネタバレ少しあります。

kr27

これまでの作品よりも、フィールドがすごいです。
疑惑の平原奥地、怨嗟うずまく山道奥地、惨たらしい火口奥地の三層。
名前だけではなくて、フィールドの造形がなかなか良いです。
惨たらしい火口は火の粉が舞うエフェクトがすごく、魔界級です。
気軽に調査を請け負ってよい場所ではなさそうでした。

さらに音楽が、山道奥地時点でラストダンジョン感を漂わせています。


体験版での予想通りで、三層ごとのボスは強くありませんが、ボスに至るまでの妖怪が強いです。

まず、疫病神。
攻撃を受けても攻撃をしても、複数の状態異常に掛かります。
捕縛してみると解るのですが、通常の攻撃(毒・眠り・混乱・麻痺)と付与されているのです。
そして、触れるとそれらに感染します。
さらに、疫病神自身が状態異常になると、鉄壁が付与され、ダメージが通りにくくなります。
疫病神対策には、混乱と麻痺を防ぐ、お守りと衣を見つけて装備させます。

どういうわけか、混乱守りや麻痺守りが全く出てこなくて、クリア後に売店で買ったほどです。
ランダム性のあるローグライクRPGですから、こういうスリルも楽しみですね。
辛かったですが。

もう一つは金槌坊。
他の妖怪に比べて攻撃力が高く、最下層のボスである牛頭と馬頭が霞むほど。
さらにクリティカル攻撃を繰り出す必殺の一撃を持っており、使用頻度が高い。
白山奏の体力は、LV40でも体力は700くらい。なのに一撃で200削っていきます。
防御力の高い衣を装備するくらいしか対策がありません。

これらが複数現れたり、まして突然変異を相手するときは緊張します。
侵入警報、落とし穴には注意が必要です。
kr24
落とし穴の先、妖怪の巣で、疫病神と金槌坊の突然変異体が複数。
通常3桁台の体力の敵妖怪が、全て4桁。しかもこの数。
どれだけレベルを上げても突破は難しいと思います。

ですので、出来る限りの対策をして臨んだ方が良いです。

タミフリンは3個セット持って回復に、技の烈風扇で妖怪を弾き飛ばす、
強いなかま妖怪を捕縛する、百鬼夜行・蒼の反射で耐える、
それでもダメなら、緊急離脱できる帰還の符は最低一枚保持。これくらいでしょうか。

防御を底上げしたいのですが、ローグライクRPGのため、アイテムを拾うしかありません。
となると、回復を重視して、なかま妖怪は座敷童と水母をメンバーにしました。

座敷童は体力と状態異常の回復をしてくれます。
水母は、通常攻撃に麻痺が付いていて、さらに癒やしの水も使えます。
妖力解放すれば、相手の付与効果を奪う乳吸いも使えますから、
疫病神や牛頭あたりの韋駄天、豪腕も吸い取ってくれます。
座敷童を水母も、上層で捕縛できるところが良いですね。

妖力が貯まれば、妖力解放を行って、なかま妖怪に新たな力を付けることができます。
疫病神は追い打ち、防御力+20、疫病と、できることは増えているはずですが、
性能は解放前とあまり変わりませんでした。
座敷童は前作と同じ
頼りにした水母は、乳吸い、氷吸収、共鳴打ち。乳吸いまでで大丈夫です。
今作では吸収する氷攻撃を受けませんし、共鳴打ちを解放前にクリアできる可能性が高いです。
この妖力解放は、やり込み要素なのかもしれませんね。


白山奏の武器は扇です。
だからでしょうか。今作では、扇の名前も雅を感じるものが多くて良いです。

中でも、金扇木枯らし、白扇落葉などは、攻撃すると銀杏や紅葉が舞い散ります。
kr25
攻撃効果もあり、白山奏の全周囲1マスを一度に攻撃することができます。
なかま妖怪がいても2体以上の敵妖怪に攻撃を受けることがあるため、これは強い攻撃法です。
全周囲1マス攻撃の意外な効果は、マップ上の罠を発見できること。

信玄の軍扇の、物理回避なども良い付与です。
太刀を受け止めた逸話があるので、希に攻撃を回避できる。良い設定です。
金槌坊の必殺の一撃を避けてくれるとすごくありがたい。
最下層でしか手に入らないので、攻略の主軸にはできません。

今作だと、旋風黒羽が一番使いやすいかもしれません。
紅葉と同じように周囲1マスを攻撃し、さらにデフォルト付与として一撃必殺がついています。
ローグライクRPGは、こちらが何か行動すると、次は相手の行動番となるので、
相手に与える手番が少なければ生存率が上がります。
囲まれたとしても、一撃必殺が発生すれば、多少くぐり抜けやすくなります。

ヒーロー装備は全周囲2マス攻撃を行うことができますが、
ヒーローフェザー、ヒーロースーツ、変身ベルトと集めるのが大変。
一撃必殺が付与されませんでした。

と、攻略についてはこれくらいでしょうか。


肝心のシーンですが。
体験版にも収録されていたように、白山奏は白山家の娘であることに誇りを持っているらしく、
そのように喋るのですが、バックボーンが良く分からず、スパイスになりませんでした。
代わりに、誇りを持っているからこそ生まれる被虐心があるようです。
そこをもう少し掘り下げて表現してくれたら、なお良かったかもしれません。

疫病神の2回目など、はっきりと相手にねだることはできないけれど、
相手を見つめることでお願いしてしまう。
そういうところも良かったです。

白山奏を演じた大波こなみさんは、苦しそうにする演技が上手いですね。
なので、牛頭と馬頭、囚われエンドあたりも良かったです。


気になるところは、まずグラフィック面。
公式サイトにも掲載されている水母とのシーンですが、
よく見ると、白山奏の先端が吸盤みたいになっていませんか。
これはどういう表現なのでしょう。

体験版にもあった座敷童の気になるSEはそのままでした。
近い音としては、光線銃の電子音みたいな。

野衾の2回目。良く分からないテキストがありますね。
奏の体も野衾からの快感を覚えているのか、というのはどういうことでしょう。

ビジュアル面はもう少しがんばれそうな気がします。
あと、テキストに表情差分は合わせて欲しいです。
直前に相手を見つめるクセがあるようなので、大事なポイントだと思うのです。

今作の子泣き爺と、過去作における油すましの責め方、退魔巫女側の反応が似ていますが、
もう少し掘り下げて欲しかったです。

座敷童は座敷フィールドを形成できるということなのでしょうかね。

捕縛成功すると、妖力は得られますが経験値は入らなくなっています。
名前にこだわっているように、攻撃SE、扇を振る音は、らしくして欲しかったかな。

痺れたとき、眠ったときに、まずダメージを受けて驚くボイスが発せられ、
その後に眠っているボイスが出るのですが、このふたつのボイスの間が空いてないため、
二つ目のボイスの頭が聞こえにくいです。もったいない。

kr26
なかま妖怪に補助をしてもらうと「ご苦労様」なんてセリフが、
いちばん白山家の娘らしかったかもしれません。

残念ながら今作では、国見晶の影も感じませんでした。あんなに仲が良かったのに。
もし「奏の章~弐」があるとしたら、登場の機会があると嬉しいですね。


ダウンロード販売もあります。
発売1ヶ月間は30%オフとなっています。
神楽黎明記 〜奏の章〜神楽黎明記 〜奏の章〜