ま~まれぇどさんの「スタディ§ステディ」体験版プレイしました。
ま~まれぇど新作第12弾『スタディ§ステディ』

ま~まれぇどさんの新作は、”ふたりっきりの甘いお勉強しちゃおうADV”、
「スタディ§ステディ」。

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電車から降り立つと、冷え込みは想像以上だった。
足をふんばる度に降り積もったばかりの新雪が小気味よい音をたてる。
景色が、寒さを肯定していた。

これまでは、都会育ち。
父がAI技術者で、クーグルという試作AIを搭載したスマートフォンを持たされている。
いわゆるテスターだ。

この愛鷹町に引っ越してきたのは、祖父母が住んでいた家があったからだ。
家は、住む人がいないと朽ちる。
思い出の場所が、そういう形で失われるのは忍びなかった。

クーグルのナビゲートを受けながら、差し掛かった公園の一角にある建物は、弓道場になっていた。
中では、女性が一人、弓を引いて、的に刺さる音を静かに響かせていた。

雪かきのスコップを購入しようと立ち寄ったコンビニでは、
人懐っこそうな笑顔で、気さくに話しかけている店員さんと、
仲良さそうに受け答えするポニーテールの女の子がいた。

スーパーで、同時に大根に手を伸ばしてしまった女の子がいた。

以前とは違う生活の始まり。
明日は、どんな経験をしていくのだろう……。

体験版は、1.81GBでした。

原画は、木場智士さん、emilyさん。
シナリオは、吉川芳佳さん。
CGチーフは、ばんろっほさん。
音楽は、solfaさん。


素晴らしい出来だと思います。
マスターアップが遅かったこともあり、今月の枠からは除外して良いかなと思っていました。
が、本当に気合いが入った作品になっていました。
今回導入されたギミックだけでは無く。
画面演出、背景の美しさ、全てのクオリティが高すぎます。

プレイし始めて、最初に気付かされるのは、旅情感。
背景CGを見せながら舞台を説明しているのですが、本当に良いビジュアルで、説明で。
納得できてしまうんですよね。この舞台に。
だから、旅情感だけではなくて、没入感も高めています。
グッと画面に引き込んでくれるわけです。

背景の描き込み本当にすごいですね。
どういうクオリティなのでしょう。アップに耐えられるって不思議ではありませんか。
びっくりです。
さすがは、CWF美術部さん。
イベントCGの背景も美しい。
キャラクタが浮いていないのは、ばんろっほさんをはじめとした、CGクリエイターの腕でしょう。

バナーを見た時には、ここまでのインパクトを受けなかったのですが、
体験版をプレイして見ると圧倒的でした。
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今作で導入されているの、新要素は2つ。
E-moteとネームエントリー。
E-moteは、キャラクタを立体的に動かすアニメーションツール。
キャラクタが喋っているのに合わせて、立ち絵が動きます。

本来はキャラクタを魅力的に表現するためのもの、なのだと思いますが。

一つのセリフに対し、E-moteによるアクションが多すぎます。
もう少し減らした方が視線を散らなくていいと思います。
会話に集中できなくなりすぎてしまうので、もったいないです。
会話もシナリオも、力入っているのに。
演出は過剰ではなく適切な量が良いと思います。

キャラクタに合わない動きを取る場面もあります。
例えば、舞阪茉衣が俯いている、上手く断れなくて困ってる。
そういう時に、ここまで動くかな?ということ。
その後のお礼を述べるところもそうですよね。
逆に、はっきりとお辞儀をしている差分は用意がありません。

御前崎悠羽も、弓道の教えが身についているはずで、ピシッとしていることのほうが多そう。
姿勢も歩き方も堂々としていて完璧なんですよね。
動きは少なくても良いと思います。

と、E-moteについては、上手く調整できていないかなと思います。
導入の経緯は、やってみたかった、のではないかなと感じるので、それはそれで良いのですが。

一方で、ビジュアル選択肢にもE-moteを適用しているらしく、
カーソルを合わせると、キャラクタだけではなく、写真部分が揺れるのです。
悠羽先輩の居る雑貨屋が揺れているのは、まさにそれ。
こういう反映の仕方は他で見ません。面白いですね。
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もう一つ。
ネームエントリーは、テキスト上の表記を任意に変えられること。
さらに、愛称を選ぶことで、ヒロインがその通りに呼んでくれます。

体験版の進行では愛称を呼ばれるまでの関係にならず、
予告を見る限り、愛称を呼ぶようになった後にお付き合いが始まるようです。
良いですよね。仲良くなって、さらに仲良くなった後に始まる関係。


他の、気になるところ。
右上のボタンで、タイトル画面に登場するヒロインを切り替えることができますが、
切り替えたら、ヒロインが登場ボイスを喋ってくれてもいいかな。

セーブしても、バックログを見ても、オートモードが切れず継続できる設定があります。
これはありがたい。

システムはもう少しだけ動作が軽くても良い気がしますね。

選択肢のある画面ではセーブできない仕様です。
バックログジャンプで選択肢前に戻ってセーブしています。これは改良してほしい。

あと、一部ヒロインの音声が小さいような気がします。

シナリオ上、何かイベントが起きそうな時でも、起きないで終わってしまうことがあります。
教科書の取り違えなどは正にそれですよね。
これは後に使われる伏線になるのでしょうか。

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カットインといえば、タイトルコールをすることが多いですが、
「スタディ§ステディ」の場合は違います。
ちょっとしたヒロインのメッセージを映していたりして、
これがまたヒロインのヒロインらしさを増してくれています。

ヒロインを選ぶ過程が、これまでの作品のように、選択肢。
ここまでヒロインの魅力を推してくれるのならば、選択肢以外で何かできちゃうんじゃないか。
そんな期待がありますね。
公平さがポイントのヒロインに、二択から選ぶのでなく、別な場面で公平さを見せるとか。


それくらいにヒロイン4人がとにかく魅力的。
人には好みがありますし、誰かは好みでも、誰かはそうでもないことがあります。
が、この「スタディ§ステディ」では、4人とも魅力的なのです。
体験版時点だと、誰を選んで良いのか分からないほどでした。


「ん、もう。 こういうとこあいかわらず強引だよね」
来宮なのか(あじ秋刀魚さん)

隣の席のクラスメイト。その笑顔はかわいらしくて人気。
委員長で人望が厚いが、生真面目ではなく、茶目っ気があるタイプ。

実家が動物病院を経営していて、将来は獣医を目指している。
そのため幼い頃から塾通いを続けている。

ともすれば使いっ走りになりがちな委員長としての仕事を、
強引にでも手を貸してくれる主人公のことを気にかけます。
時間的な制約などから、本当の意味で踏み込んでくる相手がいなかったといえるのかも。

動物の世話が本当に好きでやっているのだろうけれど、
今後の展開で、その理由が分かると良いですね。
それと、動物の世話と、主人公との関係を育むことが並行できるか、ですね。

海外のスペースオペラシリーズが好きで、その映画は必ず観に行っているほど。
お礼のために追いかけて走ってくる義理堅さがある。なおそのお礼は鯛焼きだったりする。

なんていうか、光のあじ秋刀魚さんといった感じで、堪能しました。
おひさま、という表現が正に正に。
手を合わせている立ち絵差分のかわいらしさを再確認した気がします。


「距離感って、言えばいいのかしら? それが、ちょうどいい感じなのかもしれないわね」
御前崎悠羽(桃山いおんさん)

施設で一人弓道を嗜む。機械全般が極端に苦手。
来宮なのかを太陽タイプだとすると、御前崎悠羽は北風クールビューティー。
周囲からは距離を空けられてしまっている。

意外に私服がかわいらしいのですが、それは制服姿のマフラー、
ブリティッシュチェック柄にも現れているのかもしれません。似合いすぎてずるいくらい。

人との会話が上手くなく、ストレートに言い過ぎていた出会い。
それが、からかったり、好感情を素直に表現してくれるように、体験版中でも変化していきます。

また、桃山いおんさんが上手いんですよね。
お互い、ちょっと距離感を掴みかねていて、だけれど、決して悪い気持ちではない、
戸惑いと恥じらいがある状態での会話。その語頭。
「祖母に躾けられたの」としかテキスト上の表記はないのに、
答えなきゃ、という気持ちと、恥じらいが残っているんです。
こんなにも感情が伝わる演技。すごいなと思いますね。

この後も、こういう御前崎悠羽を見たいですね。


「先輩でしたらいくらでも調子に乗ってくださってかまいませんよ」
舞阪茉衣(結城ほのかさん)

忙しい母に代わり、家事のほとんどをこなしている。
母に手編みの手袋を贈り、カフェインを気にして白湯を持ち歩き、ソーイングセットは常備。
料理は食事から菓子まで作れて、もちろんお菓子を食べるのも大好き。
主人公とは大根、学食の順番を譲り合った仲。

容姿通りに、上手く断れない場面もありますが、
その容姿と反するような、強引さというか、したたかさも見せてくれます。
それがまた、良いのです。
遠慮が抜けると、グイグイ来るまいまいの良さ。
からかうように覗き込む差分と声が、もう。

いやー、結城ほのかさん強いです。このグイグイ来るとの、かわいらしさの倍加。
絶対、「ありがとにゃんにゃん」はセーブしましたよね。
ボイス鑑賞登録機能がないのが惜しいほど。
ここは、E-moteの動きも良かったです。


「ほほう。いいですにゃー、その反応」
掛川葉月(ヒマリさん)

隣町の天城学園に通う。実家は商店街にあるコンビニ。
身体を動かすことが好きで、ゲームセンターのスコアラーだったり、
ロードバイクが趣味だったり、子供たちと野球をしたりする。
選ぶのは何かに特化したもの。
気さくで明るくノリが良い。挨拶は「はろはろー」。呼び方は「お兄さん」。

さっぱりした服装は、性格と合っている気がします。
しばらくお兄さんと呼んでくるのが、また良いですね。
こういうヒロインにヒマリさんはハマり過ぎです。

腰に手を当てている立ち絵差分があるのですが、
全く偉そうでなく、それが掛川葉月の人との距離感なんですよね。
相手をしっかり見ている。
その上で気軽に肩に掴まってくるし、ボディタッチには遠慮がない。そういうものだと思っている。
かわいいだろ?と言ってくる割に、自分のかわいらしさには気付いていないのです。


ということで、選べません。
ヒロインが、次に何を言ってくるのか気になる。期待してしまうんです。
もう少し共通パートが長いと良いですよね。楽しそう。

誰かを選んだ時に、そのヒロインだけになってしまい過ぎないくらいだと良いなと思います。
来宮なのかと掛川葉月とは幼なじみだし、
来宮なのかと御前崎悠羽とは、中学時代の生徒会同期。
田舎町という設定だからか、それぞれのヒロインとは遭遇率が高いので、
フェイドアウトしていってしまうと悲しいです。


あと。
試作AIのクーグル。かわいすぎる。
なんとか肉体を持たせてあげたい。あるいは電脳化するのでも良い。
……ですが、さすがにこれは難しそう、ですかね。
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マシュマロツリー2号店が登場して、名物はザッハトルテ、お店のコンセプトは家族連れ。
しかも店長JCで……と、細かいところまで反映してくれていて、
ちょっと嬉しくなってしまいました。
キャラクタの物語後を指定する、というのは勇気が要りますよね。

なので、天城学園が、天郷学園かと思って期待しました。
(隣町は、東京駅グランルーフがモチーフのように見えます)


ここまでがんばっているとは知らず、まだまだ見せていない、
ヒロインの髪型が変わることなどもありますが、
何より、告白に至るまでの場面で、どこまで満足させてくれるか。

製品版に期待しています。

2019年9月27日(金)発売予定です。