FAVORITEさんの「星空のメモリア HD」体験版プレイしました。
FAVORITEさんの「星空のメモリア HD」は、
2009年発売の「星空のメモリア」をフルHD化、1.8倍のグラフィックに仕上げたものです。
北の港町、雲雀ヶ崎。
小河坂洋は、幼い頃に住んでいたこの町に再び戻ってきた。
この町には、思い出がある。
都会からの引っ越しで、部屋は家具の配置もまだ終わっていないが、
気になって行ってみた。あの丘へ。
「ここってね、この雲雀ヶ崎で景色が一番キレイに見える場所なんだよ」
そういって彼女が連れて来てくれた、夢見坂の先にある展望台。
ここで、彼女と会っていた。
会うのは、きまって放課後。どのように知り合ったかは覚えていない。
年上で、見た目よりも中身は幼い。お姉さんぶりたがる。
小河坂洋は、彼女が好きだった。
想いが曇ることなく、数年ぶりに戻ってきたこの町でやっておきたいこと……それが彼女との再会。
最後の約束は、再会だけではなかった。
「再会したらケッコンすること!」
彼女は、結婚の意味は知らなかったかもしれない。
そんなことを思い出しながら、歩いて行く。
小河坂洋は、再会の約束を胸に、七年かけ、さらに星に詳しくなった。
むせ返る草木の匂い。薫風にそよぐ梢。高く澄んだ虫の鳴き声。
思い出の中のままの、展望台への道。
この先で彼女は待っている。そう思えた。
「おかえりなさい、洋くん……これで、わたしもやっと務めが果たせるわ」
そこに居たのは、彼女のようで、彼女ではなく――。
この体験版は、ヒロインの一人、南星明日歩のルートが最後まで楽しめます。
背景のオートフォーカスが設定されています。これ良いですね。
ウィンドウサイズだと、オリジナルの800×600ピクセルでしょうか。
これを調整出来ると凄く嬉しいですね。
また、AUTOモード中でも、SAVE画面を展開できるようになると有り難いです。
あと、千波の音声をエターナルハートverに設定すると、システムダウンしてしまうようです。
設定出来ないようにするべきところなのかもしれませんね。
これ。良い作品ですね。
雰囲気がとにかく良いです。
体験版の半分で、十分にその感覚を抱かせ、その感覚が減ることがない。
今回、HD化が図られたビジュアルもそう。この時代でこんなにきれいなビジュアルをしていた。FAVORITEさんは、10年も前からこのクオリティだった。
そして、今、再び世に出して、通じるストーリー。
例えば、小河坂千波(みなづき蓮さん/藤森ゆき奈さん)。
料理を担当しようとするが、朝が弱くて料理のタイミングが取れず、
さらに作ると何でも黒く焦げてしまう。
お兄ちゃん観察日記がライフワーク。ちゃんと観賞用、保存用がある。
ビジュアルもかわいらしいのですが、セリフも良いのです。
ギャグ担当なところがあり、千波のセリフでだいぶ笑えてしまいました。
これ、今で云う、”ウザかわいい”ですよね。目が離せないのもわかります。
「よかったね……これで、悪夢に悩まされずにすむんだものね……」
そして、小河坂洋が気にし続ける、彼女にそっくりの少女、メア(杏子御津さん)。
体験版は、メアが務め、悪夢を刈り取るところが目を惹きます。
刈り取るのは悪夢。やったのはメア。
だのに、小河坂洋の中から、”彼女”のことが消えてしまうことに涙します。
メアは、15周年記念ヒロイン総選挙でも3位に入賞しています。
つまり、ここから見せてくれる物語が、そこまで心惹かれるものだったとも考えられるわけです。
かなり、小河坂千波に惹かれてしまいました。
これも時代、というよりは、最近の流行に慣れて、
受け入れることができやすくなったのかもしれません。
先述の通り、今回の体験版では、これ以降の共通ならびに南星明日歩(佐本二厘さん)のルートが楽しめます。
が、もったいないので取っておこうと思います。
と、思ったのですが、ほんの少しだけ進めてしまいました。
こんな人が隣の席にいたら、気持ちが跳ねて大変そうです。
小河坂千波とは違った方向性で明るく、前向き。
この声で「あたしだけの特権だね」といわれると、もう。
2019年12月20日(金)予定です。
ダウンロード販売もあります。