Triangleさんの「神装剣姫アークセイバー」感想です。

2020年2月発売作品。

トライアングルさんの「神装剣姫アークセイバー~魔族懐胞~」は、”変身ヒロインAVG”。

南極遺跡より出現した魔族。そして発見されたエネルギー、アーク。
魔族はアークを求めて活動し、特に多く蓄積している女性を襲った。

現代兵器では歯が立たないことから、アークを研究、攻撃に役立てるよう転化させた部隊が発足。
極東支部には3人のアークセイバーがいた。
……という導入でした。

それでは、感想です。
ネタバレは少しあります。
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体験版で感じたように、色々と変化を感じさせる作品でした。


先に、何度も起きたインストール不具合のことを。
Windows10機にインストールしたのですが、プログラムリストに登録されないようです。
同様に、セットアッププログラムからアンインストールを行ってもファイルとフォルダが残る。
アイコンもですね。
そのため、手動で削除が必要です。
このインストーラーが、最新のWindows10には対応していない可能性があるかもしれません。

プログラムを終了させても、バックグラウンドにプロセスが残り続けることも確認できました。
予約特典が悪いわけでは無いと思いますが、うまく起動しないため、
アンインストールして未プレイの状態です。

環境は個別のものとはいえ、できればこういうテストは行いたくないですね。

また、音声が小さいのは、体験版と変わりませんでした。
もったいないですね。
デバイス側の音量を上げないといけません。
その状態で他の作品をプレイしようとすると、音量が大きくてびっくりします。


今作は色々なことを盛り込んでいます。
まず、BGCV。いわゆるシーン中のバックグラウンドボイス。
これは良いですね。

SEも良いと思います。
HALO降下中の風音は、やっぱり良いと思いますし、オウム貝怪人に声を入れるとは。

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何より良かったのは、バトル描写です。
こういう作品は、負けないと始まらないことから、
負けるまでのプロセスがどうしてもおざなりになってしまうこともあります。
それがない。攻めを大事にしています。

人類が魔族と呼称を決めたとしても、未知の存在。
対峙した相手のレベルが分からない場合がある。これがまず上手い設定です。

アークセイバーが戦闘経験を有していても、出くわした三獣臣マイアールは、新たな存在。
素早く状況分析し、冷静な判断で撤退しようとシオンは動き出しますが、
その瞬間を、マイアールは叩き潰します。
マイアールは体格に優れた魔族。性能も高く、シオンを遙かに上回っている。
さらに、攻めが上手い。パワーの使い方を理解している。
その上で、攻めたら徹底的に叩き潰すのです。
格闘ゲーム的な表現をしますと、読み合いから、動きの出掛かりに合わせてコンボをスタート、
クリティカルアーツまで放って締めるような印象を持ちました。

体験版でも見せた、虎怪人を嬲る振る舞いがあったように、
復讐することに駆られ、自分から孤立してしまうクローバー。
孤立しているからこそ、戦闘開始報告や援軍要請をしない。
そして追い詰められてしまう。

二人が負傷し、一人で討伐に向かうカルミア。
そこで市民を人質に取られてしまう。
けれど最初から人質とは見せない、でもカルミアが動き出すと痛めつける。
うまくカルミアの性格を活かした責めをする三獣臣ウルボ。
狡猾な頭脳派らしい動きをします。

三獣臣デモニオも、カルミアの得意とする剣技で圧倒します。
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つまり。
これまでアークセイバーたちがどれほど戦ってきたのだとしても、
アークセイバーの性質、または魔族の特徴を活かし、きちんと逃げ道を塞いでいるんですね。
これなら負けても仕方ない。そう思わせる展開でした。


シーン中の責め始めも、きちんと崩しています。
苦痛に耐える訓練をしている、日頃冷静沈着なシオンを崩す未知の痛み。

押さえつけている場面からすると、魔族は1体でとても大きいのでしょうね。
プライドの高いクローバーが下魔に、というのがよく考えられていると思います。

メインヒロインのようなスタイルのカルミアに、圧倒してからの衆人環視。
ヒーローであることを願うカルミアにとって、
ヒーローでない姿を見られることは、とって耐えがたいものでしょう。
市民を人質を取られていると、自分から身体を動かすしかないとか。

地の文もしっかり描写されています。
BGCVを、聞けるだけの地の文があるということです。

キャラクタの設定も良かったと思います。
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クローバーことセフィリア(大葉光さん)。
名家グランディールの出身。
親兄妹ともに仲が良く、身体の弱い妹は乗馬を経験して体調が回復してきた。
……なのに。
そんな過去を持つセフィリアは、与えられた自室全面に、
仇となる相手の情報を貼り付けて過ごしています。

そんなセフィリアは、肉体的に仕打ちを受け、それでも甘えず自分で立とうとする。
勝ってほしいなと応援する気持ちになれました。

ヒーローへの憧れを持つカルミアことつばさ(藤吉ローズさん)
その憧れは父からの影響。特撮ものが大好き。そして剣の道は、兄弟子の影響。
その兄弟子と同じ剣を使う魔族と出くわして……という、辛辣な運命に仕上がっていました。
驚愕、絶望もやむなしですよね。

ただ、榎原司令のせいでシオンことユノ(かりんとうかさん)は負けちゃったわけでしょう?と、
ちょっと怒りを覚えてしまいました。

それくらい、ヒーロー側に気持ちを懸けられましたね。

そんなヒロインが、こうなってしまう。
きちんと演出づけてくれたと思います。

ハードな進行のある作品。バッドエンドがとても多い。
勝利を掴もうとする。戦士でいる理由も重い。でも苦難を受け続ける。
企画の方向が良かったと思います。


ただ、肝心のシーンになると、それまでの行動にあった冴えを捨ててしまいます。
クローバーなどは誇りをあっさり捨ててしまうし。
カルミアも見られて喜び、素直に応じる。もう少し周囲を意識しても良かったのかも。
シオンも、あっさり受け入れています。

敗北すると同じように思えるシーンばかりなのも気に掛かります。
例えば、クローバーはまた崩れた表情で喚くのかなと思っていたらその通りに。
全体的に、堕ちるのが早いように思います。
そのため、あまり楽しめませんでした。もう少し段階を踏んでくれた方が好みだったかも。


細かいところでは、CG差分展開と音などが合っていないところ、
テキスト面での誤字脱字、描写とそぐわない記述もあったり、
前のシーンで起きたことが無かったことになっていたり、
動きが分かりづらい記述もあります。

P&Cシステムを使わなければ、ではなく、使えば、だし、
榎原司令、顎髭生えてないですし、
シオン、後は捕まる前に失っていましたよね。
エル怪人って新種ですか。蜘蛛怪人の動きは分かりづらい……などなど。

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クローバーのビジュアルは結構良かったですね。
これまでの魔法戦士シリーズにはいなかった肉感的なボディライン。
何より表情豊かなのですよね。


三人とも、ストーリーが良かったです。

クローバー、色々あったけれど、これからは幸せになってほしいです。
他の人と一緒にいることが大事だと分かった今なら、
いま近くにいる友達と、良い時間を過ごせると思うから。

カルミア、一度は剣を信じられなくなってしまうのがヒロイック。
藤吉ローズさんの声はかわいらしくて戦隊ヒロインのようでもありました。
BGCVも聞き応えあります。

シオンのエンディングは、頼んでほしい、頼まれたいって気持ちが伝わって、
ちょっとかわいらしかったですね。
(だから尚のこと、音声はしっかり処理してほしかったです)
これからは小さな幸せを積み重ねていってほしいです。
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まとめますと。
ビジュアル、新機能、設定やストーリー、バトルは良かったと思います。
他は惜しかったかなと。


web縮小版「GameHeadline」では、
という記事でインタビューが行われています。

インタビューにあったように、これまでの作品で出ないネタが多いので、
トライアングルさんの過去作をプレイされた方でも、新鮮味があると思います。



ただ、難しいですね。
魔法戦士シリーズは継続するとして、この剣姫ラインを継続するのかどうか。
あっても良いかなと思ったのですが、2つの点で反対します。
全く同じリソースを使うので、魔法戦士シリーズのリリースが遅くなる。
今作のシーンを並べてみると、ほぼ同じタイプに思えて、飽きてしまいそう。

前身の「魔法剣姫アークキャリバー」のシーンのほうが好きですが、これは好みでしょうね。

他の異種族作品と比べると、まだネタは出せるのではないかとは思います。