Mint CUBEさんの「人気声優のつくりかた」感想です。
体験版をプレイして、意外とマットなストーリーに、
結構期待したところでした。
導入ストーリーなどはそちらをご覧いただくとして。
あるいは、公式サイトのWebドラマが親しみやすいかも。
それでは、感想です。
ネタバレは少ないと思います。
さて。タイトル画面にもいる、この3人がメインヒロインです。
それぞれのキャラクタが、違った立場の声優になっていくわけです。
システム面の使いやすさはトップクラス。
それは間違いないのですが、セーブファイルを開く時に、
最後にセーブしたところを開いてくれないバグがありますね。
ブック→ページという組み方になっているんですが、
別なページが開いたりします。
選択肢は多くありません。
ルートガイドもありますから、わかりやすい。
カウンターも搭載されていますが、邪魔になっていません。
少し動きが気になるセーブファイルも潤沢で、
10ブック×10ページ×9ファイルあります。
プレイ時間は多くないのですが、それでも5ブックまで埋まりました。
さて。
原画、浅川しなさん。
ちょっと気になるところはありましたけれども、
素朴なデザインがすごく良かったと思いますね。
この作品には、合っています。
ブックが5つ埋まったのは、それくらい良いシナリオ、
ちょっとしたダイアログも含めて、気になるところが多かったからなんですね。
声優の来栖祐果子(奏雨さん)は、
ファンでいることを”苦しんでいる”と、名前にもじって呼ばれるほど、
認知度の高い人気声優。
遂に看板番組をもらえることに。
しかし、マネージャーからは厳しく扱われており、
例えば、SNS投稿時間が定められて、それに遅れると叱責を受ける。
人気故か多忙で、露出が増え、直接反響を受けることも多くなってきた。
それこそ、ネットでの評価は……。
そして、最近、喉の調子が……。
妹の永倉小夏(くすはらゆいさん)は、兄と一緒に舞風寮の管理人代理をしていたが、
ちょっと試しにブースに入って、音声テストをする機会があった。
マネージャーから、「マイクに乗ったらどう跳ねるのか気になった」と言われた声を持つ、
そこからとんとん拍子に、三段抜かしくらいで一気にスターダムへ。
だからこそ、できないことと、できることとあって。
持ち前の明るさはあるものの、ちょっとした負の感情で削られて。
それも、これも。
兄が演じているのが楽しそうだったから。
自分がやってみたら……彼を持ち直せるかもしれない。
2年目の声優。
この業界では、デビューから数年で、その先が決まってしまう。
そのため周囲も、今のうちだからと仕事を与えられる、こともある。
瀬能いづみ(遙そらさん)は、あまり仕事が無かった。
入っていた仕事もキャンセルが多くなっている。
事務所に良く顔を出すが、スケジュールは入ってない。
せっかく掴んだ仕事も、出番は少しの脇役。
さらに、演出変更でセリフはカット……。
と、並べてみると。
結構、小さなイベントでも楽しめるモノが多かったです。
なので、ダイアログを、目を皿のようにして見てた感じがします。
イベントによっては、もっと踏み込んで欲しいと思うものもありますし、
それは主人公の立ち回りがおかしいだけではないの、
というより、主人公どうしてモテてるんだ、と思うこともあったりしました。
画面に出てきたら、なんですかこのイケメン、とも思ったり。
でも、全体的に面白かったですね。
ヒロインをきちんと応援できる作りだったからなのかもしれません。
少し光が見えたと思ったら、そんなことはない……。
いつまでも苦難の道が続く瀬能いづみ。
突然にシンデレラロードを歩くことになって、
周囲からの少しの悪意に負けそうになる永倉小夏。
人気声優ならではの苦労、周囲から求められることや、活動の多さ、
そしてトラブル……。
どのヒロインも、単純に進むことはありません。
誰かが悪いということはない。
誰もがこの世界で生き残ることに必死。
どちらかといえば、脇坂徹心(ディック・ランボーさん)、
新条音杏は、まだそういう椅子取りゲームに巻き込まれていないだけ。
ものすごく危ない話にはなりません。
そういうのは、現実のメディアの方が痛いかも。
でも現実のメディアって、その瞬間だけ盛り上がれば良いのだけれど、
実際の人物は、その後も生きていくので……、
とにかく面白おかしく描けば良い、というのは違うように思います。
だからこそ、難しいから外したのかな、と思ったり。
それこそ、CUBEさんには似合わないので。
全てのヒロインに対し、主人公がサポートとして関わっていき、
物語の中心はヒロインという描き方、これは良かったと思います。
最終的に、ヒロイン達の成功、というのが、全てに置いて共通しているから、なのかも。
それと。
思ったんですが、劇中劇というか、作中作というか、
担当声優さんに難しいことをさせているわけです。
瀬能いづみは、真面目なタイプなので、
真面目に演じてみせ、それなりの技量を伺わせつつ、でもなんか足りない……、
しばらくは、そう思わせるように演じていかなくてはならないんです、遙そらさんは。
これが、永倉小夏だと、素人っぽさを持たせながら、演じている様を演じなければいけない。
かつ、日常会話は普通に魅力的に。くすはらゆいさんは。
来栖祐果子だと、人気声優らしい落ち着いた雰囲気を持たせつつ、
声のトラブルや、自分でも納得してない部分の演技は、それっぽくやらないといけない。
その上で、最後のあの演技があるわけです。奏雨さんは。
とまあ、声優さんの凄さを感じたところでもありましたね。
もうちょっといえば、体験版の時からいってますけれど、
鳩万軍曹さん。
見事に年上男性演じているじゃないですか。
で、作中ではさわやか社会人のグランドクルスも演じているので、
この差が面白かったりして。
タイトルにあった演技を見せてくれたところ。
それも大きな満足点かもしれません。
それにしても、新条音杏は良いキャラクタですね。
卯衣さんが上手いのだと思うのですが、それでも。
どうしてヒロインルートがないのでしょうか……。
セーブするだけでかわいいよ音杏。
面白がってテンション上げてるところとか、
真面目に語るところとか、みんなかわいいよ。
恋愛アナリストなんてしてないで、こっち来てくださいよ。
「……うん、永倉がいてくれて良かった」
このセリフは、もうちょっと違う場面で聞きたかったです。
そこだけが本当に残念でした。
相当集中して楽しめると思うので、ぜひ。
2017年1月発売作品。
Mint CUBEさんの「人気声優のつくりかた」は、”真実度78%の声優業界ラブコメディ”。体験版をプレイして、意外とマットなストーリーに、
結構期待したところでした。
導入ストーリーなどはそちらをご覧いただくとして。
あるいは、公式サイトのWebドラマが親しみやすいかも。
それでは、感想です。
ネタバレは少ないと思います。
さて。タイトル画面にもいる、この3人がメインヒロインです。
それぞれのキャラクタが、違った立場の声優になっていくわけです。
システム面の使いやすさはトップクラス。
それは間違いないのですが、セーブファイルを開く時に、
最後にセーブしたところを開いてくれないバグがありますね。
ブック→ページという組み方になっているんですが、
別なページが開いたりします。
選択肢は多くありません。
ルートガイドもありますから、わかりやすい。
カウンターも搭載されていますが、邪魔になっていません。
少し動きが気になるセーブファイルも潤沢で、
10ブック×10ページ×9ファイルあります。
プレイ時間は多くないのですが、それでも5ブックまで埋まりました。
さて。
原画、浅川しなさん。
ちょっと気になるところはありましたけれども、
素朴なデザインがすごく良かったと思いますね。
この作品には、合っています。
ブックが5つ埋まったのは、それくらい良いシナリオ、
ちょっとしたダイアログも含めて、気になるところが多かったからなんですね。
声優の来栖祐果子(奏雨さん)は、
ファンでいることを”苦しんでいる”と、名前にもじって呼ばれるほど、
認知度の高い人気声優。
遂に看板番組をもらえることに。
しかし、マネージャーからは厳しく扱われており、
例えば、SNS投稿時間が定められて、それに遅れると叱責を受ける。
人気故か多忙で、露出が増え、直接反響を受けることも多くなってきた。
それこそ、ネットでの評価は……。
そして、最近、喉の調子が……。
妹の永倉小夏(くすはらゆいさん)は、兄と一緒に舞風寮の管理人代理をしていたが、
ちょっと試しにブースに入って、音声テストをする機会があった。
マネージャーから、「マイクに乗ったらどう跳ねるのか気になった」と言われた声を持つ、
そこからとんとん拍子に、三段抜かしくらいで一気にスターダムへ。
だからこそ、できないことと、できることとあって。
持ち前の明るさはあるものの、ちょっとした負の感情で削られて。
それも、これも。
兄が演じているのが楽しそうだったから。
自分がやってみたら……彼を持ち直せるかもしれない。
2年目の声優。
この業界では、デビューから数年で、その先が決まってしまう。
そのため周囲も、今のうちだからと仕事を与えられる、こともある。
瀬能いづみ(遙そらさん)は、あまり仕事が無かった。
入っていた仕事もキャンセルが多くなっている。
事務所に良く顔を出すが、スケジュールは入ってない。
せっかく掴んだ仕事も、出番は少しの脇役。
さらに、演出変更でセリフはカット……。
と、並べてみると。
結構、小さなイベントでも楽しめるモノが多かったです。
なので、ダイアログを、目を皿のようにして見てた感じがします。
イベントによっては、もっと踏み込んで欲しいと思うものもありますし、
それは主人公の立ち回りがおかしいだけではないの、
というより、主人公どうしてモテてるんだ、と思うこともあったりしました。
画面に出てきたら、なんですかこのイケメン、とも思ったり。
でも、全体的に面白かったですね。
ヒロインをきちんと応援できる作りだったからなのかもしれません。
少し光が見えたと思ったら、そんなことはない……。
いつまでも苦難の道が続く瀬能いづみ。
突然にシンデレラロードを歩くことになって、
周囲からの少しの悪意に負けそうになる永倉小夏。
人気声優ならではの苦労、周囲から求められることや、活動の多さ、
そしてトラブル……。
どのヒロインも、単純に進むことはありません。
誰かが悪いということはない。
誰もがこの世界で生き残ることに必死。
どちらかといえば、脇坂徹心(ディック・ランボーさん)、
新条音杏は、まだそういう椅子取りゲームに巻き込まれていないだけ。
ものすごく危ない話にはなりません。
そういうのは、現実のメディアの方が痛いかも。
でも現実のメディアって、その瞬間だけ盛り上がれば良いのだけれど、
実際の人物は、その後も生きていくので……、
とにかく面白おかしく描けば良い、というのは違うように思います。
だからこそ、難しいから外したのかな、と思ったり。
それこそ、CUBEさんには似合わないので。
全てのヒロインに対し、主人公がサポートとして関わっていき、
物語の中心はヒロインという描き方、これは良かったと思います。
最終的に、ヒロイン達の成功、というのが、全てに置いて共通しているから、なのかも。
それと。
思ったんですが、劇中劇というか、作中作というか、
担当声優さんに難しいことをさせているわけです。
瀬能いづみは、真面目なタイプなので、
真面目に演じてみせ、それなりの技量を伺わせつつ、でもなんか足りない……、
しばらくは、そう思わせるように演じていかなくてはならないんです、遙そらさんは。
これが、永倉小夏だと、素人っぽさを持たせながら、演じている様を演じなければいけない。
かつ、日常会話は普通に魅力的に。くすはらゆいさんは。
来栖祐果子だと、人気声優らしい落ち着いた雰囲気を持たせつつ、
声のトラブルや、自分でも納得してない部分の演技は、それっぽくやらないといけない。
その上で、最後のあの演技があるわけです。奏雨さんは。
とまあ、声優さんの凄さを感じたところでもありましたね。
もうちょっといえば、体験版の時からいってますけれど、
鳩万軍曹さん。
見事に年上男性演じているじゃないですか。
で、作中ではさわやか社会人のグランドクルスも演じているので、
この差が面白かったりして。
タイトルにあった演技を見せてくれたところ。
それも大きな満足点かもしれません。
それにしても、新条音杏は良いキャラクタですね。
卯衣さんが上手いのだと思うのですが、それでも。
どうしてヒロインルートがないのでしょうか……。
セーブするだけでかわいいよ音杏。
面白がってテンション上げてるところとか、
真面目に語るところとか、みんなかわいいよ。
恋愛アナリストなんてしてないで、こっち来てくださいよ。
「……うん、永倉がいてくれて良かった」
このセリフは、もうちょっと違う場面で聞きたかったです。
そこだけが本当に残念でした。
相当集中して楽しめると思うので、ぜひ。
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