あざらしそふと+1さんの「アイコトバ」体験版プレイしました。
そして、実羽ゆうきさんの声は、存在感が強いですね。
あざらしそふとさんの新ブランド、あざらしそふと+1さんのデビュー作は「アイコトバ」。
”マッチングアプリではじまる兄と妹の純愛AVG”。
洗い立てで真っ白の恋。あるんだって思いたい。
だけどそんなに都合良く見つけられないから……。
SNSアプリ『アイコトバ』。
だけどそんなに都合良く見つけられないから……。
SNSアプリ『アイコトバ』。
流行っているらしく、同僚からしつこく勧められた。
明日また勧められても困る。
考えるのも面倒だという理由で、アカウントは実名のタクミにした。
明日また勧められても困る。
考えるのも面倒だという理由で、アカウントは実名のタクミにした。
同僚との飲みや、ちょっとした連絡に使う。
自分のタイムラインに流した写真に、誰かから反応を貰うのは思いのほか嬉しい。
けれど、長続きしたのは、フォローされたアカウント『夜空』さんとのやり取りだ。
学生。可愛い動物やスイーツ、学校の話題をタイムラインに流している。
そして、拓未にとって思い出深い、仙台に住んでいるということが目を惹いた。
妙に波長が合って、挨拶程度のリプライをお互いに返し続けていたのだ。
控えめにいうと、好意を抱いている。あるいは恋をしているかもしれなかった。
そんな折、会社の指示で仙台へ出張が決まった。
自分のタイムラインに流した写真に、誰かから反応を貰うのは思いのほか嬉しい。
けれど、長続きしたのは、フォローされたアカウント『夜空』さんとのやり取りだ。
学生。可愛い動物やスイーツ、学校の話題をタイムラインに流している。
そして、拓未にとって思い出深い、仙台に住んでいるということが目を惹いた。
妙に波長が合って、挨拶程度のリプライをお互いに返し続けていたのだ。
控えめにいうと、好意を抱いている。あるいは恋をしているかもしれなかった。
そんな折、会社の指示で仙台へ出張が決まった。
長くても2カ月。ある学校へ、文房具の営業だ。
「わたしとタクミさんの運命指数が99%だったからです」
「お勧めユーザーみたいな感じですか」
能動的に誰かをフォローしたことがない拓未は、
「わたしとタクミさんの運命指数が99%だったからです」
「お勧めユーザーみたいな感じですか」
能動的に誰かをフォローしたことがない拓未は、
接点の無い自分がフォローされた理由が分からなくて、尋ねてみた。
「……あの、『タクミ』さんさえ良かったら仙台で会ってみませんか?」
恐怖を感じたといってもいい。
メッセージだけで繋がっている仮初めの関係はとても心地よかった。
だけど顔と声を知れば間違いなく何かは変わってしまう。
「会ったらがっかりするかもしれないですよ。うわぁ、何だこんな人だったのかって」
だから予防線のようなメッセージを返信してしまう。
けれど、踏み切ったのは、『夜空』さんのメッセージだった。
「運命の出会いって、『タクミ』さんは信じていませんか?」
そんなありもしないものを信じたわけじゃない。
ありもしないものを信じている『夜空』さんの純粋さがありえなくて眩しく、微笑ましかったから。
もしかしたら――もしかしたら、本当に運命の出会いがあるのかもしれないと。
「じゃあ、会いましょうか」
「……あの、『タクミ』さんさえ良かったら仙台で会ってみませんか?」
恐怖を感じたといってもいい。
メッセージだけで繋がっている仮初めの関係はとても心地よかった。
だけど顔と声を知れば間違いなく何かは変わってしまう。
「会ったらがっかりするかもしれないですよ。うわぁ、何だこんな人だったのかって」
だから予防線のようなメッセージを返信してしまう。
けれど、踏み切ったのは、『夜空』さんのメッセージだった。
「運命の出会いって、『タクミ』さんは信じていませんか?」
そんなありもしないものを信じたわけじゃない。
ありもしないものを信じている『夜空』さんの純粋さがありえなくて眩しく、微笑ましかったから。
もしかしたら――もしかしたら、本当に運命の出会いがあるのかもしれないと。
「じゃあ、会いましょうか」
住んでいる大阪から仙台空港まで1時間のフライトを経て、
仙台支部で挨拶を済ませ、社宅へ荷物を置く。
そして駅前。
そして駅前。
『夜空』さんを待ちながら、11月の仙台の風を味わう。
仙台を離れる一因になった大きな災害が起きてからだから、7年ぶりになる。
仙台を離れる一因になった大きな災害が起きてからだから、7年ぶりになる。
移動と挨拶とをこなした昨日は気付かなかったが、既に風が冷たい。
マフラーのひとつでも欲しい気分になってくる。
そこへ……、
「『タクミ』さん、ですか? もしかしてって思ってたけど……本当に……?」
仙台駅のステンドグラス前。
仙台駅のステンドグラス前。
隣にいた、誰かを待っていたらしいマフラー姿の女の子がこちらを見ていた。
その女の子の顔をみた瞬間、息が止まった。
そんな――まさか――?
「お兄……ちゃん……?」
その女の子の顔をみた瞬間、息が止まった。
そんな――まさか――?
「お兄……ちゃん……?」
体験版は、1.01GBでした。
原画は、、おりょうさん。
シナリオは、ゴタンダケイスケさん。
システムも軽くて、スッとセーブしやすい。セーブファイルも100×あって豊富です。
セーブのページをめくるのも軽い。すごく良いですね。
何より画面が非常にきれい。彩色もきれいです。
ちょっとぐっときたのは、仙台駅の背景。
本当に仙台駅です。素晴らしい。
そうした背景、舞台で描くのは、被災し、別の親族に預けられ、
離れて暮らすことになった兄と妹の、再会の物語です。
「……離れていてもわたしたちは兄妹、だよね」
木下卯月(実羽ゆうきさん)
二人の両親が親族の間であまり良く思われておらず、引取先がバラバラに、
生き別れのような形で7年間過ごしてきた。
会いたいとは思っていたけれど、それが叶わない間柄。
運命指数99%という数値を友達に見せると、それはあり得ないくらいのものだからと、
薦められて、SNS『アイコトバ』で『タクミ』とやり取りをはじめる。
やり取りをするうち、相手が兄の拓未ではないかと思いながら。
久しぶりに会った兄は、変わらない横顔もあるけれど、やっぱり格好良くなっていた。
再会して、憧れではなく、恋だと自覚してしまう。
おりょうさんの描く卯月は魅力的です。
衣服がとにかく良いことと、髪を指でくるんと弄んでる差分が非常に良いです。
そして、実羽ゆうきさんの声は、存在感が強いですね。
出会いの涙。本当に涙を流していると聞こえてしまうんですよ。
受容性の強さ。本当に笑っていると聞こえるんです。微笑んでいると。
卯月というキャラクタが背負った気持ちの部分、
離ればなれだった7年という感情が、どこかで聞こえてくるというか。
良いですね。こういう感情の発露は好みです。
だから思います。『アイコトバ』でやり取りをして、『タクミ』が拓未じゃないかと思うよりも、
本当に拓未だったら良いなと、願っていたのではないでしょうか。
こういう形でも、会いたかった、繋がりたかったのではないかと。
大阪へ戻った拓未へ送られた卯月のメッセージを聞いていると、そう思います。
魅力的な物語運びになっているのは、『夜空』こと木下卯月がどう思っているのか、
ヒロイン視点、Viewが搭載されていること。
今作は、繋がれているのだけれど、伝えられない気持ちがある、そんな気持ちを抱えた物語ですので、
どう思っているのか、どう感じたのかを見せる、ヒロイン視点は非常に合っています。
そして、体験版の作り方が非常に上手い。
製品版につなぐ、見事な運び。これぞ体験版ですよ。
兄と妹は互いに、どこか惹かれながらも、踏み切ることができない。
それはお互いの生活と、7年という間が育んだ成長と、
そして、相手がどう思っているのか分からないから。
体験版では、兄の水上拓未の出張で再会を果たすも、求めているのに、繋がることが無かった二人。
これからどうなるのか、という形で終わっています。
水上拓未は、気持ちが定まっていない、けれど再び仙台へ向かう……。
これから先、製品版では、意外にもマルチエンディングだという試み。
ロープライス作品には珍しいです。
これまでの、あざらしそふと作品とはちょっと違う雰囲気がして、楽しみです。恐らく読み込みが甘いのだと思いますが、
卯月が仙台駅でアクセサリーを断ったのは何故なのか、ちょっとはっきり分からないでいます。
あと。
畜生あざらしの声は、飴川紫乃さんで決定なのでしょうか……?
2019年12月20日(金)発売予定です。
ダウンロード販売もあります。
製品版をプレイしました。感想はこちら。