でぼの巣製作所さんの「神楽黎明記~舞歌の章~弐」感想です。


攻略のお話を。



シーンについて。もうちょっとじっくり責め落としてほしい、ボリュームに不満。
蕩け声、脱力した声、色々と上手です。



「神楽黎明記~舞歌の章~参」では、ぜひ。

2020年1月発売作品。
でぼの巣製作所さんの「神楽黎明記~舞歌の章~弐」は、ローグライクRPG。
大妖を倒した実績のある遠野舞歌が、新たな依頼を受け、荒れる龍神を鎮めに向かう、
そんな物語です。
それでは、感想です。
ネタバレは少しあります。

「神楽黎明記~舞歌の章~」の続編ですが、
これから始める方は、神楽黎明記シリーズどの作品からプレイし始めても問題ありません。
ストーリーはささやかに始まり、探索している間にヒロインのことがわかってきます。
今作の場合、退魔巫女の遠野舞歌を操り、最下層の龍神に会わなくてはなりません。
武器や装備、なかま妖怪も拾い集め、道中の妖怪を退治しながら進むのですが、
ローグライクRPGの特徴として、ダンジョンへ入る度にランダムで構造が変わること、
遠野舞歌を1回動かすと、そのフロアにいる妖怪全てが1回動く、というものがあります。
フロアの構造は、部屋のような広間があって、それを繋ぐ通路があるのですが、
舞歌も妖怪も互いに動いているため、フロア内ならどこでも出くわすことになります。
戦って、体力がなくなってしまうと、妖怪にやられてしまう……のがお約束。
勝ち続けると、やられなくてもやられシーンが鑑賞画面に登録されます。
(言霊システム)

さて、今作は。
妖怪のバリエーションが豊かで、ダンジョン攻略が楽しいです。
歯応えがあり、真面目に進めると勝てる程良さ。
一通りシーン鑑賞画面は埋めましたが、シーンを後のお楽しみとして取っておき、
ダンジョン攻略と、なかま妖怪を育てることにハマっています。
攻略のお話を。
小豆洗いは、すぐに捕縛できる大蜘蛛と性質が似ているため、
なかま妖怪にするのはどちらかで良いと思います。鈍足が便利です。
畳叩きは、畳返しを覚えてくれたら頼りになります。畳返しは、攻撃を1回だけ受け流してくれる効果。読心と同じです。
靫蔓は、通常攻撃に麻痺効果があり、硫酸を使って相手の攻撃力を下げ、
万能エキスを覚えると状態異常回復もしてくれます。
山地乳と似た印象ですが、靫蔓のほうが良いと思います。
岩を壊そうと舞歌が攻撃すると、続く靫蔓は岩も食べますので見ていて楽しい。
ぬらりひょんは、敵にすると透明になり倒すのが面倒、
なかま妖怪にしても敵を倒す前にぶっ飛ばしてしまうので、パーティに入れませんでした。
お勧めのなかま妖怪は、なりすまし。
遠野舞歌と同じ姿になり真似をしてくる妖怪で、なかま妖怪にして並べるとこうなります。

出くわしたときにびっくりしました。
こういう驚きも味になりますよね。
遠野舞歌と同じ2マス攻撃で、育てると足払いを覚えて連発してくれます。
なりすまし同士で戦わせると足払いの応酬に。
妖力解放を1つ行って、浄化の符を覚えると探索に安心感が出ます。
毒林檎を食べて状態異常になっても、すぐに浄化してくれますから。
浄化の符は、数ターン状態異常にならない効果もあります。
遠野舞歌本人が持つ武器の効果までは、コピーしてくれません。
もう一体は、体験版での予想通り倩兮女。
なかま妖怪は、戦うことで妖力を溜めて、解放の手続を行い得るものと、戦っていくことで自動的に覚える妖術があります。
自動的に覚える、もらい笑いの効果が面白い。
敵妖怪の倩兮女が笑うと、つられて笑い、鉄壁などが付与されます。


なので、落とし穴の先に倩兮女がいるとこうなります。
敵の倩兮女全てに鉄壁と豪腕が掛かるので注意です。
笑って韋駄天を付与されても、なかま妖怪の倩兮女は2回攻撃しませんが、
これは何故なんでしょうね。
これまではボスとして登場した次層で必ず出てきたのですが、倩兮女は三層で出てきます。
(試される森で出現するボスのお供を捕縛可能です)

最下層のボスは龍神。シリーズ最大級の妖怪(?)です。
龍神らしい攻撃で、ほぼ全範囲へ炎を放つ焼き尽くし、雷撃も備えています。
通常攻撃も範囲攻撃になっていて、単純に強いです。
韋駄天を付与し精神強化をする逆鱗もあります。
逆鱗直後に焼き尽くしを使われると、炎に弱い靫蔓はレベル40でも一撃です。
これぞボスという感じがしますね。
状態異常付与のできる妖怪を連れ、レベルを上げて、
百鬼夜行・蒼、拾った治癒の符を複数枚使う、総力戦になりました。
タミフリンDXも2本あったほうが安全かもしれません。
遠野舞歌の攻撃からでは状態異常を与えにくいので、倩兮女の混乱や盲目に頼りました。
効けば、焼き尽くしを明後日の方へ向けてくれます。
こちらが攻撃すると相手も1回動くルールなので、1回攻撃を外してくれるのは大きいです。
何にしても、ボスらしくて良かったです。

その他、細かい点ですが。
突然変異出現率が少し高かったです。
鉄鼠の突然変異体、かわいいですよね。
体力が非常に多いですが、戦って勝つと強化の符を落としてくれます。
なりすましの突然変異体に出会わなかったので、もう少し探してみます。
祟りの罠系のエフェクトが豪華になりました。
虹色の煙が巻き上がり、様々な状態異常を与えているのが良く分かります。
敵妖怪のなりすましも、岩を壊します。
なかま妖怪のうち、いくつかは、盲目になると攻撃しなくなります。
一部、声が小さい、揃っていない部分もありますが、これは製品化上の問題かなという気がします。
シーンについて。
ここは前作までと変わりません。
でも、満足できると思います。
風鈴みすずさんの声に依存しているとはいえ、遠野舞歌は魅力的に思えますし、
その声または演技による満足度が高いためです。
蕩け声、脱力した声、色々と上手です。
責められているという感じが良く伝わります。
ちょっとしたセリフを大事にしているというのでしょうか。
身に起こった変化を、トーンで感じさせてくれます。
地の文で、苦しそうと書かれていたら、そのように。
苦しそうでも余韻に蕩けていれば、そのように。
激しい行為の後を示す、息も絶え絶えな演技など。
声を出しているだけではなく、こういう状況だから、このトーン。
上手いです。
例えば、畳叩き。
畳叩きはその平手打ちに快感を与える妖気が篭められており、
痛みもありますが、打たれる度に感度があがります。
この、感度が上がっている演技が上手い。
頂点に辿り着けば「すごっ、すごかった……」と息も絶え絶えになりつつも、素直に認めるようになる。
このセリフは、舞歌がされたことと快感とを肯定した瞬間でもあります。それを良く理解されて演じているのだと思います。

捕らえた舞歌の感度を上げてから襲う靫蔓でも。
状況や身体の変化に戸惑いながら、快感に翻弄されていく演技に仕上げてくれています。
感じながら混乱しているのを聞かせる。段々と混乱が抜けて快感に塗りつぶされていく変化を聞かせる。
そして靫蔓が頂点を迎えることを、身体が感じ取る声。
生気と気持ちを吸い取る山地乳に、お預けを受けてしまえば、自ら求めるように。
やっぱり上手い。
声や演技で満足度は変わりますよね。見ている側も盛り上がろうというものです。
シーンが短めであるため、セリフひとつが大切になります。
周囲の環境や状況、身体、感覚と、様々な変化を伝えなければならないのですよね。
それをしてくれるから満足できるのだと思います。

通常音声も楽しんでいました。
「なにか……たべもの……」
状態異常ボイスが聞きたくて、回復量の低い毒林檎を食べては歩き、を繰り返していました。鈍足罠や睡眠もいいですね。
ひどいプレイ方法かもしれません。
準備画面でも舞歌をつつき回してしまいました。
複数音声ありますから。触れてもあまり強く怒られません。
お姉さん的巫女という触れ込みなのに、大人っぽくないところも舞歌の魅力かもしれません。
というか舞歌、教官と仲良すぎませんか。
ちょっと嫉妬してしまいますね。

さて、遠野舞歌は無事、龍神を鎮めました。
その名声は轟き、英雄クラスとなってしまいました。
ここで、一区切りのようです。
2017年に始まった「神楽黎明記」シリーズですが、次回作以降は未定のようで、発表がありません。
ネタがなくなるのもやむなし、ですね。
ネタがなくなるのもやむなし、ですね。
とはいえ、せっかくデザインされた退魔巫女たちです。
ボリュームやグラフィックを増したり、ストーリーを練った形でリニューアル版があっても面白いですよね。
まだまだ彼女たちの活躍を見たいです。
何より、舞歌は三大妖怪である鬼や天狗の相手をしていません。
鬼は力強く巨大、天狗は巧者です。
夜な夜な自分で何かしている舞歌とは相性が良いと思います。
ダウンロード販売もあります。
神楽黎明記 ~舞歌の章~ 弐一カ月間、33%オフ価格です。
#追記

妖力解放を行いました。
そのうち、なりすましのウランとは何だろうと思っていましたが、
売店で買えるウラン薬と同じでした。爆発ダメージと毒追加効果を与えます。
これが妖力解放300というのはちょっと……。
(しかも誤投してなかまを毒にしてしまったり)