CRYSTALiAさんの「紅月ゆれる恋あかり」体験版プレイしました。
CRYSTALiA『紅月ゆれる恋あかり』応援中!

CRYSTALiAさんの新作は、「紅月ゆれる恋あかり」。
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人工島、住吉学府にある叢雲学園は、刃道を専門に教えている。
霊式機巧刀刃道。特別仕様の刀と装備を使用して対戦する剣道だ。
世界に広がっているスポーツであり、上位は世界大会が開催され、一方で日本の国防にも至る。

「――久しぶりだな、ここに戻ってくるのも」
その叢雲学園に、村垣伊織は訪れていた。
卒業生でもあるが、今回は訪問ではなく任務だった。

陸上自衛隊の天呪特化部隊、武蔵は、一般警察では手に負えない事件を担当する。
霊式機巧刀オリガミは霊刀であり、特殊な力である天呪を引き出す。
接近戦では一騎当千の力を得る……例えばオリガミを持った相手の左腕を跳ね飛ばして事件収拾とする、とか。
その武蔵に五年在籍し、生き残っているが、その任務があった数ヶ月前から調子を落としていた。

「”お使い”をやってみる気はないか?」
休日、村垣伊織にとって雲の上の存在である中隊長から声を掛けられた時は、心底驚いた。
”お使い”とは、単独潜入特殊任務などの暗語。
曹長以上かつエージェント資格が必要となるが、村垣伊織はどちらも持たない。
「少し気張らしをしてこい、村垣伊織」
そう言った朝霧ミドリ中隊長の声音は、優しかったようにさえ思う……。

叢雲学園で保険医の佐々木巫琴に任務内容を聞くと、副担任として、直接指導にあたるよう言われた。
「なあに、生徒は4人しかいないし、楽しくてカワイイ女子ばっかりだから大丈夫だ」

しかし、担当する篁組は、設立理由となった朱雀院紅葉をはじめとして、
普通の教師では手に負えない問題児ばかりを集めたクラスだった……。
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体験版は、1.00GBでした。

原画は、ぺろさん、うすめ四郎さん、ギザンさん、noyFさん。
シナリオは、瑞守ねおんさん、若瀬諒さん、砥石大樹さん。
音楽は、ALNEARさんです。

うーん。体験版なかなか良かったです。

過去作で不満だったところがあり、体験版に上手く入り込めるか不安だったのですが、
ごめんなさい。そういう見方をしてはいけませんでした。

この作品は、2017年に発売した「絆きらめく恋いろは」を初作とするシリーズの四作目。
ですが、過去作をプレイしていなくても大丈夫。

カタナを用いて競う未来型武道、刃道。
このスポーツがメインとなるのですが、この設定説明も含めて、
初めての方でも触れて楽しめると思える体験版でした。

ちょうど、本作における刃道の名門に朱雀院家。
過去作「椿恋歌」メインヒロイン朱雀院椿の姉にして長女が登場します。
姉妹とはいえ、これまた少しタイプが違うのですが……。
全体的に、どのキャラクタも良いなと感じました。
ヒロインとしてというよりも、過去作より前年代という設定に根ざした、
刃道を志す者として魅力を感じたといえるでしょうか。

恐らく朱雀院の名前が知れ渡り、叢雲学園のレジェンドとなるのはこの頃からだと思いますので、
朱雀院紅葉が学園最強の称号、刀仕禰宜を得るのが正史なのでしょうけれども、
それでも、どのキャラクタの挑戦も、見てみたいと思えました。

そう、どのキャラクタも、刀仕禰宜を目指しています。
ただし、それは自らの夢があるから獲ると意気込んでいるということ。
ここがまず良いですよね。

その彼女たちにどうやって関わるのか。
例えば、戦国時代から続く朱雀院家の教えは、独立独歩。
自らの力で自らの刀を打ち、振るう鍛錬もする、誰も師と仰がずに。
刀鍛冶であると同時に剣客。
独りで完全であることが求められ、そう受け継がれてきました。
初作「絆きらめく恋いろは」では、主人公が刀鍛冶であったため、
ルートに入らなければ、姉役を負う感情がなければ、関わりはとても低くなったのではないかと思うほど。

では、今作はどうするのか。
それは村垣伊織のキャラクタ設定にあります。
意外にも、力なのです。

主人公、村垣伊織は、圧倒的な力を持っています。
刃道最先端たる叢雲学園の、当代最強を表す刀仕禰宜に成った卒業生。
現在は、オリガミを扱う陸上自衛隊天呪特科群武蔵の隊員で、研鑽を積み体術も扱うようですが、
強さの由来は、生家村垣にあります。

将軍家の仇敵を屠ってきた御庭番としての歴史。
霊刀持ちだろうと妖刀だろうと闇に葬り、刀は回収し破壊して天下安寧を守る家。
その奥義は、剣豪殺しと呼ばれる天元齊命流。
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数多くの微細な動きを織り交ぜ、フェイントを与え続ける。
相手が上級者であればあるほど、読みを外され、相手は動けず、討たれるプレッシャーを与え続けていく。
瞬間で千に及ぶ虚動。それらは全て、害意と殺意を供えているのです。

剣豪、達人と謳われる人たちは、どこに打ち込んでもやられると思わせるといいます。
端からは、互いにじっとしたまま、睨み合っているままに見えても。
これは、まさにそれでしょう。
プレッシャーを与え続けられた相手は、動けなくなるか、焦れて不用意に動き出してしまう。

もし届くとしたら、やはり朱雀院紅葉の、神眼極手でしょう。
得た相手の情報から行動予測をし、先読みをツリー化。
相手の感情すら組み込み、必殺の一手を導き出す戦術予測演算。

この思考サーキットは、実際に動き出してからも修正が可能。
経験こそが精度を上げていくのです。
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現在では剣豪殺しを相手にすると、思考ノードが多すぎて対応できないわけですが、
これに、源雫のテクニカルなサポートがあれば勝てる。

……と思うのですが、齊命流を破ってしまうのも違うと思うのですよね。
その物語が提示されたら、何かすっきりしなさそうです。

仮に、化妖に乗っ取られてしまった彼と戦う、なんて展開になったら、
それこそ村垣伊織は、武蔵を辞めてしまうでしょう。教師としても立たないと思います。

なので、ここをどう恋愛ストーリーに持っていくのかは、やや難しく思います。
相性が悪いといっても良いと思います。

キャラクタそれぞれが、村垣伊織を意識していないわけではないと消極的な好意を表明するものの、
思いが定まっているのは、経路が見えているのは、九鬼旭(上原あおいさん)。
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兄の九鬼隆久と村垣伊織とは、叢雲学園で切磋琢磨した時代があるのだといいます。
一年の時、九鬼隆久は演武祭で優勝、刀仕禰宜となり、
数多くのプロチームからオファーされるほどだったといいます。
そして、二年の時、村垣伊織はその九鬼隆久を破り刀仕禰宜となった……とのことですが。
村垣伊織は、翌年の演武祭に出場せず、刀仕禰宜を返上しています。
最近では、九鬼隆久と会ってもいない。
何かがあったのは間違いない。
関わる資格がないと、刃道を捨てるために陸上自衛隊に入ったようなのです。

それでも。
九鬼旭は変わらずに村垣伊織を慕っている、となれば、
余程の覚悟が定まっていたのでしょう。
何があったのかを知って、それでも向ける視線を変えない。
改めて思い直したのかもしれません。

再会した九鬼旭は、口を開けば、村垣伊織を信頼し続ける言葉を紡ぎます。
その力の強さも、村垣を捨てる弱さも受け入れるように。

だから、村垣伊織が天元齊命流を使いたくないのなら、引き出すような攻めをしないよう、
2回目の試合は気遣ったのでしょうね。
怯えていたように見えたのは、それなのでしょう。
好きな相手の、したくないことをさせたくない思い。
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教師として指導に当たる選択も。
今の村垣伊織が目的を為すためなら、汚れ仕事は全て請け負うと宣言し、本当にそうしています。

彼女だけが、九鬼旭だけが村垣伊織にふさわしいようにしか思えないのです。

仮に、刀仕禰宜は朱雀院紅葉だとして。
隣に居るのは九鬼旭となるのが正しそう。


とはいえ、他のメンバーも、剣士として魅力が高いです。
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十部梨々夢(北大路ゆきさん)は、刃道の最高峰だと期待して入学したものの、
誰も教えることのできないタイプの独自流派であり、かつ天呪も十部梨々夢固有のもの。

納得できないことはしない。納得したことは最後までやる。
公言したポリシーを通して生きています。

格好良さが、あります。
制限食でスタイルをキープ。自らモデル、広告塔となるつもりでしょう。
叢雲学園の高い授業料も自分で払っていたりするようです。

後の作品でその名が登場したことがあるのでしょうか。
ぜひ夢を叶えて欲しいです。
その夢は、独自のオリガミや霊式具装をデザインし売る。オリガミアパレルというものでしょうか。

残念ながら、学力が厳しく。
もしかしたら退学もありえそうとのこと。

使うのは幻惑の技。その幻惑を実刃に変えるほどの天啓でありながら、
受けた当人以外は、何をされているのか解らず倒されているのを見る……のがすごいですね。

この技と、パワー型の天王寺ヴィクトリア(手塚りょうこさん)、
または 高い分析能力を持つ源雫(市川榮七さん)とを戦わせたら面白そうですね。
どちらが上回るか。

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また、風嶺雪月花(あじ秋刀魚さん)。

刃道界において、朱雀院家と同じくらい強大な風嶺家。
その分家に産まれ、双子の姉、風嶺蛍雪とともに、風嶺家の当主になるために叢雲学園で実績を出したいと考えています。
双子の姉と違い、実務に疎かった雪月花は、力で実績を得ようとします。

暴走すると自我が消え、別人格が浮かび上がり、言葉も古風になることから、
その身に宿したのは化妖か風嶺の先霊になるのでしょうか。

ただ、通常時でも繰り出す体術が大振りなものが多いように感じます。
雪月花の持ち味は縮地を絡めた素早さであるようにも思うので、噛み合わせが悪そうにも思います。

二重人格持ち。双子。
ちょっと設定が重たい印象があります。
双子の姉は頭脳に冴え、風嶺家はおろか、刃道一門を束ねる佩刀護身会にも影響を伸ばそうとしています。
政治的なやり取りも得意で、村垣伊織がいる自衛隊にも数多くの調査員を派遣し情報収集から余年がない。
容姿が似ているため、雪月花は、幼い頃から才女の姉と間違われてがっかりされることを繰り返され、
多少なりともコンプレックスを持ち続けていたようなのです。
だからこそ、化妖を降ろしたのか。

村垣伊織が指導する、篁組の彼女たち以外にも、
ライバルとして魅力的なキャラクタが多数登場します。
荒川園美(和央きりかさん)、公式サイトを確認していたら、
見た目は不良だけどプロ選手になって実家の家計を支えたいと書いてあって……。


バトル部分で大分楽しませてくれそうなので、その描写に期待したいところです。
画面演出もなかなかで、キャラクタが攻撃を繰り出すところなど、
画面のこちらに迫ってくる印象が増しています。
決着時の演出も、ニクいですよね。

キャラクタのバトル表情が真に迫る、戦っていると感じさせる差分が強く、
真剣に感じられるから、なのでしょうね。バトル面にかなり期待してしまうのは。

何よりも、ぺろ巨匠作画の村垣伊織がとても良いですね。
美形だけれど愛嬌が感じられ、それでいて体格の良さもある。
そしてあの髪型。
指導の立場、ヒロインたちより年上であると感じさせつつ、決して押しつけがましくない。

だからでしょうか。
「やってみればいい」
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指導打ちをする村垣伊織が放つ、余裕を感じられるこの一言。
これがすごくいいですね。格好いい。
余裕は、実力に根ざす。
体験版中で2回ほど見せては居ますが、恐らく、本気で齊命流を使ってはいないのではないかと。
まだ上があるのではないかと思わせますよね。

そしてこのビジュアルだからこそ、声がなくてもそびえ立つ説得力。
良い主人公ができあがっていますよね。
(それはそれとして、男性声優さんを起用しても良いと思います)

だから、篁組メンバーへの演説は、村垣伊織を映しても良かったとも思います。

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あと、幼い頃の朱雀院都子(野々村紗夜さん)、朱雀院椿(卯衣さん)もかわいらしいこと。


UIも相変わらず良いデザインで動作も軽いですし、プレイしやすい。
システム音声も、作品設定に即しシステム音声のようです。
こういうところの強さ、さすがアミューズクラフトさん。

お願いがあるとしたら。
せっかく4作目になるので、TIPSリストを充実させて欲しいかな、ということでしょうか。
過去3作との関連性も提示して頂けると、より楽しめそうに思うのです。


抱き枕カバーは、朱雀院紅葉です。



2020年12月25日(金)発売予定です。

ダウンロード販売もあります。

あと、スザクハイパードライ。
まだ、よそ行き用の朱雀院紅葉のように感じます。
もっと恥じらいを捨てて、もっと攻めても良いはずです。
まだ、かわいい橘まおさんという形に収まってしまっていますよね。
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でもかわいい。
雪月花と梨々夢が真似するのも含めて。
パーカー、綾瀬がちゃんとポテチ食べてるのも素晴らしいですよね。

#追記
朱雀院紅葉が着るDARADARAパーカ、販売されております。


製品版をプレイしました。感想はこちら