でぼの巣製作所さんの「神楽黎明記 ~ナツの章~」感想です。
それでは、感想です。


ということで、スムーズに攻略が終わってしまいました。



とはいえ、2回目の大百足のシーンにおけるナツ様のLive2Dモデルはとてもかわいいです。
この口元差分がかなり上手いなと。堪えてるのも、快感を見せているのもあって。
エンディングで、戻ってきた幹也に釘を刺されてしまったので、
妖術ゲージ消費がとても早いので、900%充填されていても、1フロア歩き回っていると無くなります。


2020年11月発売作品。
でぼの巣製作所さんの「神楽黎明記~ナツの章~」は、
神楽黎明記シリーズ16作目にして、シーズン2とも呼べる変化が起こって2作目になります。
水杜神社で独り。
留守番をしていたところ、近隣の村の村長から助けて欲しいと懇願され、
ナツは立ち上がる……、という導入でした。
それでは、感想です。
かなりネタバレがあります。

最初に、攻略的なお話。
今作は、前作「神楽黎明記~初花の章~」に比べて難易度が下がっている印象があり、
さして困ることはないと思います。
理由は、ナツ様がプレイヤーキャラクタであること。
ナツ様、技が充実していて、前作の音羽初花よりも強いのです。
特徴的な技をいくつか挙げます。
癒やしの舞、浄化の舞といった回復。
使えばなかま妖怪も回復し、使用直後に続けて行動できます。
これがまずすごいですね。

”結界”。
前作の「神楽黎明記~初花の章~」から、なかま妖怪は1体だけとなりました。
それ以前の作品では、なかま妖怪を3体連れて歩くことができ、退魔巫女を守ることができましたが、なかま妖怪を壁にしづらく変更されたといえます。
この結界は、敵の攻撃の一切を無効化することができます。
例えば、状態異常を受けてしまった時、結界の中で回復を待つこともできます。
その間、なかま妖怪は攻撃が可能なのです。
結界の中に居て安全を確保し、妖術でなかま妖怪を増やして少しでも削ってもらう、なんてことも可能です。
足元が水場であると結界が張れません。
”精神統一”。
ナツ様の攻撃力は、ステータス上、精神の値が基礎になります。
これを一時的に強化できるのですが、使ってみると効果は劇的。与ダメージが3割強も増えます。
体力の多いボスに使って挑んでいました。
通常攻撃の霊力ダメージの他、火炎の技も攻撃力アップとなります。
気力ポイント消費が2と少ないのも良いですね。
そしてレベル40で最終技となる”夏の終わり”が解禁となります。この技は5ターンの間、時を止めることができます。

売店で賢精薬が売っており、同様の効果があります。
重複にはならないようですが、賢精薬を使えば気力ポイントを他に回すことができますので、
持ち物欄と相談して判断しても良いでしょう。
そしてレベル40で最終技となる”夏の終わり”が解禁となります。
これは素晴らしいですね。
技名称は少し疑問を持つものの、非常に神様らしい高位の技だと思いました。

そして時は動き出す……と思っているのかもしれません。
回復もできる、避難所も作れる、攻撃力も任意で増せる、
そして時を止めて攻撃できる……と、ナツ様は技が豊富なのです。さすが神様。
いつもデフォルトのハック&スラッシュが楽しめる難易度ノーマル設定でプレイしていますが、
順調すぎて、ボスを倒した後の道祖神に触れ、強制的に拠点に戻り売店に寄っただけ。
ナツ様は強いのです。
対するボスは、体験版でも現れる上層のヒダル神。
中層では鬼。下層では大百足と、体力に勝るタイプが用意されていて良かったのですが、
ナツ様のほうが圧倒的に強い。
やっぱり、ちょっとした工夫よりも、技や攻撃の性質こそが戦力を決めますね。
さすが神様です。
なかま妖怪も、初期から連れている鎌鼬で最後まで進めてしまって、
慌てて他のなかま妖怪を育てようとしているところです。
小ネタを少し綴っておきますと。
突然変異妖怪を倒すと、言霊が必ず取得できるようです。
シーンを順調に回収したい方は狙いましょう。
また、倒せば武器精錬か防具精錬の符が必ずドロップします。
装備品の強化ができますが、ダンジョンからは持ち出せない特別な符なので、
必ず使い切ってからダンジョンを離脱しましょう。
疫病神が登場しますが、今作では弱体化しています。
以前は攻撃するだけで状態異常を反射で受けていたのですが。
もしかしたらナツ様の精神の値が高いからなのか。
下層に登場する疫病神には状態異常を受けやすくなるので、レベル差もあるのでしょうか。
ともかく、さほど脅威にはならないはずですが、なかま妖怪はしっかりと状態異常を受けるので、攻撃の強いなかま妖怪を連れているときは注意が必要です。
混乱したなかま妖怪に背後から攻撃されるのはちょっといただけないです。
なかま妖怪は、初期に使うのなら、木霊がおすすめです。
木霊は沈黙攻撃や睡眠を与える子守唄を行い、これがかなり効果的。
当初、ナツ様の武器を沈黙付与のものにしていたのですが、
どういうわけか木霊の沈黙攻撃の方が成功率が高いのです。

圧巻だったのは、疫病神に攻撃するたびに、木霊が4ターン連続で子守唄を後からかけてくれたこと。
バナナトラップにかかり、道具をばらまいてしまった直後に襲い来るぬらりひょんを沈黙させ、
ぶっ飛ばしを封じてくれます。
アイテム放置して飛ばされるのは困りますから。
ぬらりひょんが使う、ぶっ飛ばしがとにかく苦手で。
ぶっ飛ばされ、落ちた地点に祟りの罠がある、くらいはうまく繋いできます。
ぶっ飛ばされた先にいた、別のぬらりひょんにさらにぶっ飛ばされることも。バレーボール扱い。納得できにくい。
ぶっ飛ばされた先に、待ち伏せの罠でもないのに鬼が三匹で囲んでくるとか。
鎌鼬も成長して真空の刃を覚えるとなかなかです。
複数回攻撃になることもあるし、範囲攻撃でもあります。
ヒダル神をなかま妖怪にしていると、食べ物に困らないのは今作も同じ。
敵のヒダル神に食べ物を奪われたら、火炎の技を放って奪い返していました。
体験版の時にも思いましたが、食べ物を奪っていくのはとてもヒダル神らしくて良いですよね。

武器の装備品となる冠は、一撃必殺の付与がある武器を選びました。
たまたま付与が良かったため使ってみたのですが、これが一番良いようです。
使っていて気付いたのですが、
妖怪を捕縛するには、弱らせた上で捕縛の技を使うか、妖怪を一撃で倒せる攻撃力を備えて攻撃した場合ですが、
一撃必殺効果発動でも、攻撃捕縛が可能となるようです。攻撃同時捕縛が成功すると気持ちが良いですよね。

衣は、天の羽衣が良いと思います。
精神の値が+12、体力の値も加算されます。
バニースーツは+20も精神がアップしますが、防御がマイナスされてしまいますし、
攻撃力の高い鬼を相手するには避けた方が良さそう。
お守りは、沈黙または麻痺が良さそうです。
沈黙してしまうと、ナツ様の強みである技が封じられてしまうので、沈黙優先でも良いとは思いますが、
対策なしに落とし穴に落ち、鬼から一斉に攻撃を受けると麻痺し続けてしまいます。
衣に対策が付与されたものを拾うことが出来たら確保しておきましょう。

下層、偽りの桃源郷が良いですね。
夢幻の空間なのでしょう。ナツ様も儚く見えるようにエフェクト処理されています。
いいなあ、こういうの。やりますねでぼの巣製作所さん。
ナツ様はここで日なたぼっこしてたら、きっと音羽姉妹あたりが迎えに来るはずですよ。
ローグライクRPGとしてはとても面白いです。
技の設計、ステージも、とてもキャラクタに合っているように思えました。
さて、シーンに至る前に。
やっぱり、体験版で覚えた違和感がそのままなのです。
ADV時点で。
ナツ様って、大きな声を出して鼓舞をするでしょうか。
「くらえーーーーーーーーーーーっ!」なんて掛け声を出すでしょうか。
この時点でかなりテンションが下がってしまいました。
登場した過去作「夏神楽」を踏襲されていないと思えたのです。
ナツ様は、水杜神社の象徴。
力の用い方は九尾とタイプが違うからか、抑え込む側にうまく作用していたり、
掴み所が無さそうなしぐさで、封じてはいても音羽葉子とも仲が良くて、そして滝峰幹也に懐く。
だから責められても、嫌がったり呻いたりするくらいだったのです。過去作では。
現在なりの表現にブラッシュアップしないと、今のユーザが理解しやすいよう変えることはあると思いますが、
これは、そうじゃないですよね。過去と設定を無視しているように思います。
「夏神楽」では、ナツ様は犬と定められていました。
今作でも、水杜神社の象徴であると書かれています。
これを少しでも考慮しているのでしょうか。
前述したように、プレイアブルキャラクタとしてのデザインは素晴らしいと思うのですが、
どうしてそのコンセプトが活かされないのか。
尺が短い制限がありますから、出す一言こそ大事にして欲しかったです。
地の文というか、描写はすごく上手いし新鮮で、読み応えがあるのですが、
過去作のプレイ経験、キャラクタイメージが邪魔になった印象もあります。
とはいえ、この作品だけを読んでも、ナツ様って何なのかという理解には至らないとも思うのですよね。公式サイトにもぼかして掲載されているナツ様のバッドエンディング。
どうみても神格が大幅に下がっていますよね。
元から神格が高くないのか。ならばそこまで大事にする理由も無いと思いますし、
高い神格はあったが奪われたのなら、ハードに責められる部分を表現しないと伝わってこない。
プレイしていてここまで強いのなら。
過去作と同じ声優さんに依頼すると企画した時点で、
どういうセリフが映えるか、考えて欲しかったこともあります。もったいない。
疫病神の2回目シーンなども、内容はすごく良いと思うのです。
忌まわしい妖怪に、されてしまう。
でもこれ、ナツ様らしさは特にないですよね。そこがすごく残念。音羽初花のシーンというのであれば納得する内容だと思います。
餓鬼にしても、鬼でも、ヒダル神でも、特に2回目はテキストも巧みで良いと思いますが、
紘川琴音さんに用いるのであれば映えたのではと。

本当に。
とはいえ、2回目の大百足のシーンにおけるナツ様のLive2Dモデルはとてもかわいいです。
公式サイトにも掲載されていますが、製品版では動きもします。

この口元差分がかなり上手いなと。堪えてるのも、快感を見せているのもあって。
腹減り時の音声がすごくかわいそうで。
これはすかさず食べ物をあげないといけない。そんな庇護欲を抱かせるナツ様。
エンディングで、戻ってきた幹也に釘を刺されてしまったので、
ナツ様の冒険は、残念ながら、本作で終わってしまいそうです。
とはいえ、幹也と縁側で過ごすナツ様は、とてもらしくて良いですよね。

拠点では、ナツ様の片耳だけ動かす、なんてアクションもあっても良かったかもしれません。
#追記
公式サイトにも掲載されている、新妖術の大妖怪召喚。
一番分からなかったのはこれです。
なかま妖怪を召喚中に発動ができます。
そのなかま妖怪を生贄に、大妖怪九尾が現れます。
妖術ゲージが毎ターン消費されるようになり、効果は妖術ゲージが無くなるまで。
あるいは、もう一度大妖怪召喚を行うと、九尾は消えます。
するとナツ様独りになり、妖術ゲージも非表示になります。
あまり強くは感じられません。
攻撃は、通常攻撃または狐火。
どちらも他の妖怪の方が攻撃力があります。
状態異常も受けますし、体力が膨大にあるわけでもない。
そのため、九尾の姿をした何か、化け狸あたりが変化しているのかと思う弱さ。
見た目だけは大きいのですが。少なくとも、音羽葉子ではないでしょう。
妖術ゲージ完全消費前であれば、他の妖術に切り替えることは可能です。

また、敵妖怪を倒すと、ログ上では九尾に妖力が加算されるようなのですが、
どこで管理できるのか。九尾のステータスを確認はできません。
生贄にした妖怪にも加算はされていません。
あ、いや。もしかして。
ここまで弱体化しているから、次作では音羽葉子がプレイヤーキャラクタになるのかも。
ともかく、妖術ゲージ運用は百鬼夜行など追加召喚が良いと思います。
その他の小ネタとして。
下層では落とし穴が狭い傾向にあるようです。
相手にぬらりひょんがいる場合でも、百鬼夜行が有効になります。
ぶっ飛ばしをされても狭いので攻撃再開しやすいのです。
敵妖怪の技、例えば骸骨武者の目潰し、疫病神の感染などは、互いが通路の角を挟んでいる場合、
三マス先まで与えてきます。
前作からの変更だと思いますが、なかま妖怪が盾になりません。
感染や目潰しは、なかま妖怪を狙ってはくれないといったほうが良いでしょうか。
技を覚えていて、ステータス上に表示されているのに、
一緒にダンジョン探索をしていると、なかま妖怪が技を覚えたとログに出ることがあります。
例えばぬらりひょんのぶんどりなどが該当します。
これは複数の妖怪で複数回発生しているので、表示か会得判定がおかしいのでしょうね。
お弁当を奪い去るヒダル神への追う手は、火炎の技で一撃です。
そのお弁当、以前より腐るのが早くなりましたね。2層降りるだけで悪くなってしまう。
大百足は、幻覚も麻痺も有効ですが、毒を与えると回復しますし、目潰しは効果がありません。
生態に即したのかもしれませんね。
ボスは、声が出なくなっても伏魔殿を使用してきます。
なかま妖怪の妖魂ふりわけは、まれにクリティカル狙いで攻撃アップをしたのですが、
そもそも鬼と、ナツ様との相性が良くないようです。
豪腕を使ってくれるけれど、ナツ様とは関係なかったりもしますので。
今作では全体的に妖魂ふりわけがあまり意味がない気がします。
なかま妖怪ですが、木霊以外では鉄鼠もおすすめです。
鉄鼠は支援型。少し成長が必要ですが、刃砕きで敵の攻撃力を落とし、
妖力解放させた韋駄天付与でナツ様の行動回数を増やしてもくれます。
