2020年にプレイしたものの中で、これは良かったかも!と思えるものをピックアップ。




2020年はプレイ本数が少なく感じています。
リリースされた作品本数は2019年と変わらないように思いますが、
これまでプレイしなかったタイプの作品にも手を出すようになったからなのかもしれません。
このまま進めると終わってしまう。と考えると手を止めてしまう。
その前作をプレイしてみる。前に発売されたバージョンを引っ張り出して記憶を確認する。
リリース周期が早いブランドさんの体験版は気になるので手を出す。
作品感想として書いてないもの、表に出していないものも増えました。では。
2020年にプレイし終えて感想を書いたものの中から、これは良かったと思うものを挙げます。
(発売は2020年中でないものが多々あります)
(発売は2020年中でないものが多々あります)
TOKYOTOONさんの「マルコと銀河竜 / MARCO AND THE GALAXY DRAGON」
「いくらになるかなー」――
CG1,000枚超の「絵で情報量を増やして文章を少なく伝える」をコンセプトにした銀河トレジャーハンターADVです。
映画を見るように楽しめました。
できれば、続編もお願いしたいところ。
アリスソフトさんの「ランス10決戦」
「そして、運命とは常に己の手で掴み取るものだな?」――
第二次魔人戦争勃発。人類軍を遙かに上回る物量で押し寄せる魔軍に対し、
各国の推薦の末、ランスは人類軍総統へ。
激しい戦いは、プレイするのも大変ではありましたが、納得のボリュームとシナリオでシリーズ完結となりました。
畳み方、本当に良かったです。
Qruppoさんの「抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?2」
「そんなの――土壇場のアンタが間違ってるわけないじゃない、いつだってね」――
橘淳之介、並行世界へスリップ。
その世界は、橘淳之介が圧倒的権力を持ち、SSに属していた。
では、NLNSは?妹は?
メインストーリーの他、前作アフタールートも含めてボリューム盛りだくさん。ノリやテンションは衰えません。
Cabbitさんの「鍵を隠したカゴのトリ」

「それでも俺は、感謝して生きていきたい。」――
幼馴染みで恩人の孔雀石透子が殺人で逮捕され、ある館に軟禁される。
誰かをかばっているに違いないと考える川蝉陽太は、一緒に暮らすことを選ぶ。
5人はそれぞれ、誰かとの関係に囚われていて……。
Hendingさんの「火箭 ゆるすまぢ!」
「大丈夫……私達の間には、なんの問題もないんだから」――
最近働きはじめた妻の美里は、帰りが遅く。
とにかく心臓に悪いシナリオでした。
HOOKSOFTさんの「Eスクールライフ」

「なんでかな。どうでもいいって思いつつも、本当は寂しかったのかも……」――
学園生活という日常の中に恋がある。
7人のヒロインたちとの交流から生まれる恋愛物語です。
多くのモブキャストを登場させ、学園生活らしい賑わいを演出してくれています。
恋愛盛りだくさんな作品です。Triangleさんの「幻聖神姫セイクリッドヴァース CD6版」
「いいえ、私はもう逃げません! 自分の運命からも……現実からも!」――
エッダ界アークスローネ王国の姫ティエルナは、人間界へ渡り、来る戴冠の日まで身を潜める。
魔導組織ゲーティアは人間界へ追っ手のフォルネウスを差し向ける。
白い気高さを備えたティエルナが、仕打ちを受けても戦い続ける。
「幻聖神姫セイクリッドFD CD6版」も含めて、改めてプレイして人気が良く分かります。
Escu:deさんの「闇染Liberator」
「頑張れか、とんだマッチポンプだ……」――
異世界で勇者として戦った佐原遥臣に憑いてきた魔王エリス。
追っ手の勇者たちを闇染めして手に入れる物語。
スキルセットをぐるぐる回転させるバトルが独特です。
ぱちぱちそふとさんの「嫁の妹とえっちな関係になってヤバい!?」
「共犯になってもらうんです」――
結婚してからは行ってなかった風俗に行ってみたら、妻の妹がいた。
そこからはじまる内緒の関係。
小悪魔的な陽織と、束縛したがりな美織の二人とも良かったですね。
すふれそふとさんの「きらら★キララNTR」
魔法少女になって、1番の変化はこれかもしれなかった。――
魔法少女となって街の平和を守る。けれど操られるクラスメイトや街の人たち。
地の文で十萌きららの気持ちや情緒を表していて良かったと思います。これも心臓に悪い作品です。
ninetailさんの「創神のアルスマグナ」
「理界の涯てでも塵界でも、ずっと一緒だから……!」――
死の灰に飲み込まれゆく世界で、打開を錬金術に見出すRPG。
創神たちの力を借り、正しき錬金の力を振るうか、それとも。ハック&スラッシュができるRPGで、プレイ自体が楽しめました。
洋菓子店に勤める夫婦二人の、仕事と家庭を描いています。
一緒に居ると誓った、二人だから。
そして、この二人なら必然だったのだろうなと感じる心の距離が素敵でした。
ASa Projectさんの「かりぐらし恋愛」

「別に拓真いるかなとかこれっぽっちも思ってないし、偶然だもん」――
昔住んでいたら自宅が廃墟になっていた、ので幼なじみたちに住まわせてもらう借り暮らしADV。
コメディ色の強いブランドさんではありますが、
幼なじみといっても、そんな人いたねと話題にする程度のスタートから、
ちょっとでも会えそうなところへ寄るように変わる、そして自己主張がとても魅力的です。
でぼの巣製作所さんの「神楽黎明記~舞歌の章~弐」、大きく転換した「神楽黎明記~初花の章~」。
性質もスタイルも大きく違う退魔巫女で、かなり良かったです。
fengさんの「夢と色でできている」
でなければ、あの日の俺たちが否定されてしまうのだから――幼い頃、それぞれのカラーベルを手に集っていた。そこへ昔と変わらないように接してくるリーダーが引っ越して来て。
もう一度集う、そしてあの頃見えなかったものを見つける。
ノスタルジックな印象とキャラクタで楽しませてくれました。
HOOKSOFTさんの「IxSHE Tell」
「いや違う。そんなのは俺の掲げた”自由な恋愛”、”恋する自由”じゃない」――規則を変え、恋愛解禁に至った。そこから始まる主人公へのアピール合戦。
人気のキャラクタという説得力に、モブキャストをしっかり登場させているのがうまいですよね。
背景もかなり良く、この土地ならこんな魅力のあるキャラクタもいるはずです。
あっぷりけさんの「花の野に咲くうたかたの」

「外の世界は楽しい物だね」――
進学し桜外荘に住むことにした主人公は、着物姿の幽霊と出会う。
安楽椅子探偵のような幽霊と。
ミステリ部分も、静かな雰囲気だからこその盛り上がりも良かったです。
tone work'sさんの「月の彼方で逢いましょう」
そもそも…もっと早く気付いていれば。もっと優しく接していれば。もっと心配していれば。――
後悔を抱えて大人になった黒野奏太のスマートフォンに、一通のメールが届く。
スクールパートもアフターパートもリアリティに寄せた作風がとても良かったです。
また、「月の彼方で逢いましょうSweetSummerRainbow」は、ファンディスクの構成として目を見張るものがありました。
CRYSTALiAさんの「紅月ゆれる恋あかり」
ありがとね、伊織先生……なんて、本人の前じゃ言えないけどさ!――
叢雲学園刃道歴史のファーストを描いた作品。
熱いバトルを楽しめました。
「はあぁ……今日は、何をしてくれるの……」――
魔王を封じる遺跡の管理者が、魔王の誘いを受け、復活に手を貸す。
その方法は、四英雄の末裔を貶めること。
キャラクタデザインが良く、ヒロインの扱いも独特で、かなり楽しむことができました。
Citrusさんの「保健室のセンセーとシャボン玉中毒の助手」
「私は……私の心残りは……」――
姉を還すために送り人となった風見蒼空が辿り着いた、季節外れにタンポポが咲く街での出来事。
彼の隣には、若い容姿の魂人が。大いなる過去と最期までと、描かれた惟神の道のり。そして手に取った麦わら帽子。
良かったです。
アリスソフトさんの「ドーナドーナ」
「ガキにはガキなりの、牙がある。突き立てなきゃ収まらない気持ちもある。……それだけだ」――
巨大企業の亜総義の中心で、支配に抗うストーリー。
ポップなバトルアニメモーションはphotoshopで数千枚に及ぶCGで組み上げられているのだとか。
Whirlpoolさんの「pieces/揺り籠のカナリア」
「わたしの大切なものは全て、夢の中に置いてきてしまったのね」――「pieces/渡り鳥のソムニウム」のアフターストーリー。
合わせてプレイすることをお勧めします。
2020年は様々な動きがありました。
コンシューマ化、ソーシャルゲーム化、Steam、海外へ向けて新作を出すことなど、
コンテンツを広く届けやすくなってきてはいるのかもしれません。
TVアニメーションとして放送されたり、民放に出たり、新たなプラットフォームが生まれたりといった特殊な進出もあることから、コンテンツとしての魅力、波及効果は高まっていると思います。
自宅にいる時間が増えたことで需要も増えたかと思いましたが、全体的には前年比減という話もあります。
余暇時間の奪い合いで、強いコンテンツに人が集中していく流れは、昨年までと変わらないように思います。
また、人が動く、人を介する媒体は大きく影響を受けています。
例えば、情報発信地といわれた秋葉原も賑わいが失われているように思います。
店舗での予約、購入イベントの中止などが正に影響を受けたもので、人が、訪れないと商品授受ができない実店舗を避けると、通信販売かダウンロード販売に。
メーカーも人も、環境適応した形でコンテンツをやり取りすることになり、伴った販促もリアルを避けざるを得なくなったのかもしれません。
2021年3月下旬の秋葉原ゲームセンター壁面看板広告、またはソフマップの広告ともに、
アプリゲームの広告が掲載されています。
開発環境も、リモート化へ移行したり、収録の難航などが見受けられました。
ゲーム制作が完了しても審査機関が休業した、といったこともありました。
1作1作のことを考えながら、これからのこと、提供していない相手のことも考えて、作品を作り残していってほしい。
そう願っていますが、制作されている方の中にも、調子を崩されている方も見られたように思います。
プレイする側としても気持ちが落ち着かないところがありました。
真剣に向き合えているのかと手を止めてしまうことが何度もありましたし、
前述の通り、色々な条件が重なり、感想を書くことにとても時間が掛かっているような気もします。
それでも、力を、思いを感じさせる作品が今年もたくさんあったと振り返ることができます。
ありがたいですね。
だから、それを楽しんだら、楽しかったと。表し残すべきだと思っています。
感想を綴ることは、体験版でもそうですが、2つの意味合いがあります。
1つは、描かれる物語を整理したり咀嚼したり、つまり理解するため。
もう1つは、良かったという想いを綴ること。
不思議なのですが、コンテンツは時間が経ってからまた触れると、新たな発見があります。
それがリメイクや再販が有効な理由なのでしょう。
この時感じたことを固定しておく。それが感想を残す意味だとも思います。
巡り巡って、作品の応援になっているといいな、とも。