ういんどみるOasisさんの「悠久のカンパネラ」体験版プレイしました。

ういんどみるOasisさんの新作は「悠久のカンパネラ」。
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伝説のクラン、オアシス。
100年前に世界を救ったといわれるクランの一人、紅のチェスター・シルバーは、
浮遊大陸国家アトラスティア王国から、クエストに向かったクレリア姫を護衛するよう依頼を受けていた。
道中、かつてのクランメイトでもある金銀の双子姫ことアンジェリークとジュリエットとも合流し、
崩落した遺跡を歩む。

遺跡の奥で、人造人間型のアーティファクトであるコレットと出会う。が、
「コレットが目覚めると世界が破滅するんだったわ」
そのコレットの言葉通りに、空が裂け、封石獣が降り注ぐ。

それは、100年前と同じ光景で――。
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体験版は、2.46GBでした。

イラストは、こ~ちゃさん。
SDイラストは、茜屋さん。
シナリオは、サイトウケンジさん、蜷岸準一さん。
BGMは、OdiakeSさん。

CS2からUnityへ変更されています。もしかしたら海外展開も考えているのかもしれませんね。
ただ、現時点では動作がかなり不安定です。
何の操作も受け付けなくなってしまったり、体験版プレイ中に何回もハングアップしました。
ボタンを押しても、オートモードが開始できなかったりも。
これはもう少し安定性があると良いですね。
また、セーブファイルの時間記録ができていません。全て起動時の時間に書き換えられて表示されます。
また、ストーリーチャートにおいてメインストーリーを選択できません。
BGM調整すると音声も連動するようでもあります。
(現在は体験版1.1がリリースされているようですので、解消されているかもしれません)


音楽は非常にリッチです。
起動すると、データ量圧縮のため、なんて書いてありますが、音楽はまさに製品版の質だと思われます。
その音楽は、「祝福のカンパネラ」で用いられたものをリファインしているようですね。
「祝福のカンパネラ」をプレイされている方には、懐かしいと思えるでしょう。

また、一部動作はアニメーションとなっています。滑らかです。


体験版のサイズは大きいのですが、グラフィックや音楽の質の高さ。
プレイ時間はデフォルトのオートモードでも5時間半くらいです。

英雄達の再集結。
起こる異変は、100年前と同じ厄災のよう。
主人公は、その100年前にも戦いの場にいた伝説。
特殊な武器を使い、此度も力を振るう……のですが、
100年前に封じたはずのアーティファクトに囚われているのは、主人公にとって過去の恋人……。
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というのが体験版の流れで、主人公達はアーティファクトを再び封じ、
そして場合によっては、過去の恋人と戦う流れになりそうです。

これが、ういんどみるさんが考える”NEW CAMPANELLA”なのですね。

ただ、何となく世界が狭く感じます。
これは「祝福のカンパネラ」と比べてしまっているのでしょう。
前作では、冒険を主体にしていました。
その過程で、世界の様々な場所に出向き、その世界を構築する生物や食事、新たに作り出せるものといった人々の生活を見せてくれたのです。
見たことの無い世界という感覚。この世界はどこまで広いのか、フロンティアの雰囲気を味わわせてくれました。

しかし主人公が英雄クラスという視点で、ほとんどが顔なじみでもあることから、
新鮮な驚き、新しい世界を楽しんでいく感覚がありません。

ですので、もしかしたら、主人公の立ち位置から産まれた問題なのかもしれません。
地に足の付いているわけではなく、過去の住人。
モノを造り出すクラフトスキルがあるわけでなく、英雄。
主人公視点で物語は進むと思いますので、主人公と世界との繋がりが弱いのかも。
ここがちょっと気になるところですね。

また、戦闘がただの選択肢による指示になっています。
前作ではSDキャラクタを用いて、バトルを見事に演出してくれていましたが。

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封石の見せ方、まだ改良できそうですね。
オブジェクトの彩色は素晴らしいのですが、それを背景にうまく溶け込ませる見せ方があっても良いと思うのです。
サイズ感を沿わせ、背景に置くといった形で。
それで大きさが伝わるし、異質さがさらに映えると思います。
SEはとても良く、この封石は硬質で重量があるのが分かりますので、
この音だったら土にめり込んで、下草は掘り返される勢いでしょう。
その音と噛み合うようにビジュアルも合わせるというのでしょうか。

背景の中にキャラクタを置く、溶け込ませる表現も少し抑えめに思えます。
親和性を高めるというか、そこにいる感じがもう少し。
このあたりはもしかしたら、制作における新システムへの慣れもあるのかもしれません。

とまあ、どうしても細かいところを見てしまうわけですが。

体験版時点で、敵とみなすべき相手が伝えられ、
夢幻の聖鐘を、操られてしまったかつての恋人シャルル(遙そらさん)をどうするのか。
シャルルの望みは、チェスターに止めてもらうこと……。

しかしチェスターも命数が尽きるのか、この戦いを最期の使命と見定めているようです。
金銀の双子姫ことアンジェリーク(藤咲ウサさん)とジルベール(歩サラさん)が知りたいのは、
そのチェスターの命を繋ぐアーティファクト、命魂の朱玉の情報。
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現代の二人の姫、クレリア(風音さん)とクロエ(ニツ森双葉さん)はどう関わっていくのか……、
と、終わりを提示して間の物語を楽しませる形。

ここまで淀みがなく、非常に滑らかに物語が進みます。
決して動きが分からないこともありません。
これもまた、主人公視点で地の文を描写しているからでしょう。上手いですよね。

冒険編は全10章のようで、そこにキャラクタ個別サイドストーリーを加えた形。
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そのうち、体験版は3章まで。
王城編、不浄編、聖域編、姫伝編と分かれているようですが、個別ルートでしょうか。
どんな冒険譚が展開されていくのか、楽しみですね。

カンパネラというよりも、新作ファンタジーとして受け止めた方が楽しめると思います。
あと。
クレリア姫ファン会員ナンバー21番の方が、ヒロインを担当されても良いと思ったりも。


2021年7月30日(金)発売予定です。

ダウンロード販売もあります。