でぼの巣製作所さんの「神楽黎明記~護の章~」感想です。






なかま妖怪に回復を任せるとすると、靫蔓か泥田坊を選ぶことになります。


帰還したはずの小豆洗いが倒れているとか。
でもこれは良いですよね。らしい変更点だと思います。


テキスト上でも美人と書かれていますが、ビジュアルも美人に描いてくれていて、良いですよね。


これを抜けるために色々とやっていたのですが、やはり装備を整えることが一番のようです。


2021年11月発売作品。
でぼの巣製作所さんの新作は「神楽黎明記~護の章~」は、シリーズ19作目のローグライクRPG。
神社での留守番を妹に言いつけられていたが、天気の良さからお気に入りの鎮守の森へ散歩に出掛けた八代護は、怪我をした動物と出遭う。
「妖怪がいるんですね……?」
支度を整え、退魔巫女として調査に向かうのだった……。

それでは、感想です。
ネタバレは多めにあります。
期待通りでした。いや。
期待以上というべきでしょう。
シリーズ19作目にもなるわけですが、今作でまた少しずつ変えているところが発見できて、楽しめました。
神楽黎明記はロープライス作品ながらしっかり遊べるローグライクRPGで、
きちんとプレイすると、応じた堪能を得ることができます。
プレイし始めは武器も弱く、ダンジョン内に落ちているアイテムで強化、妖怪を倒して成長、捕縛して妖怪を従える。
ダンジョンから戻ればレベルが1に戻されるルールがある、ローグライクRPG。
そして19作目。
同じプレイであるはずなのに楽しみ続けることができるのは、追加要素にあると思います。
同じプレイスタイルで接して、新しい体験ができる。ここが良いところかもしれません。
さて、今作は、2012年発売の「紅神楽」から、八代護(青井美海さん)。
「紅神楽」では相棒だった、常時シリアスで堅物の新堂勇は、前作「神楽黎明記~勇の章~」で登場しています。
新堂勇が刀を振るうのに対し、八代護は弓を使う退魔巫女。
武器が弓のキャラクタは、神楽黎明記では苦戦を強いられやすい。
刀のキャラクタに比べ、攻撃と防御のステータス初期値が低く、この差はレベルアップごとに増し、
奥義を覚えるレベル40では、約20ポイントにもなってしまいます。
そのため、装備を整えてダンジョン探索を行うことが八代護の安全に繋がります。
具体的な攻略としては、売店で道具を買うこと。
回復薬タミフリンとダンジョン離脱の帰還の符を買ってから、静寂の森へ踏み入れる。
危険だと思ったら無理せず離脱する。
ダンジョン内で拾ったアイテムを小まめに売却し、また売店で道具を買う。
特に本作では、八代護となかま妖怪との兼ね合い、いってみれば八代護のキャラクタ性能もあり、
下層に進んでも、道具でのフォローが必須です。
弓の特徴は、刀や槍といった他の武器に比べて射程が長いこと。
刀はキャラクタの隣のマス、槍は2マス、弓は3マスです。
代わりに攻撃力は低くなっているため、この射程の長さを活かします。
敵妖怪が近づいてくる前に倒す、ために、shiftキーを押すと、斜めにいる敵妖怪との射線確認が可能です。

この状態では射線が合っていませんが、護が一マス下に移動すればどちらの子泣き爺とも合いそうですね。
本来shiftキーは斜め移動をするためのものですが、このような使い方をしていました。
中層、災いの湿原では雨が降ります。
水系の妖怪は、足元が水場であれば1ターンごとに回復しますが、これがフロア全体に広がるわけです。1歩ごとに回復していきます。これは召喚したなかま妖怪も同じで、ステータスにおいて水系と付いている妖怪が該当し、本作では小豆洗い、泥田坊、人魚が該当します。
ですが中層で危険なのは水系妖怪ではなく、靫蔓。

弓キャラクタの攻撃力は低いのですが、良い武器を持たせると上昇します。
ダンジョン探索中は積極的に落ちている武器を拾い、より良い弓を持たせるのですが、靫蔓は硫酸を吐いて武器精錬値を減らしてしまうのです。
対策として、耐錆合成がなされた武器を選ぶことになります。

靫蔓の硫酸は、槍と同じ距離で仕掛けてきます。錆びない武器を持っていない場合は距離を取って戦います。
(3体連なって現れても落ち着いて)
下層の欲深き深山。
なんとも雄大な眺めで、歩んでいくのも楽しいですが、油断できないことがひとつ。
どういうわけか、落とし穴が非常に多かったのです。
多めに設定しているかは分かりませんが、1回潜ると、下層8フロアで平均3以上みつかりました。
それ以外にも、護の行く手を阻むのは罠だと感じます。
未発見の罠の上で武器を振るうと、罠を発見することができます。
が、歩く度に弓を放つのも大変です。まんぷくゲージも減ります。
危ないと思ったら、事前に罠探知の符を使いましょう。

最下層ボスは手長足長。二体同時に現れます。
足長のほうが移動速度が速く、手長のほうが攻撃力が高い。
攻撃力を上げる豪の印、防御力を上げる鉄の印といった術を使います。
癒やしの水も使い、合体してヒップドロップは麻痺効果もあります。手長足長の回転攻撃は吹っ飛ばしの効果もありますが、飛ばされても弓の射程内。
麻痺対策をして、五月雨や光陰の矢と、貯めた妖術百鬼夜行で倒しきれます。
護がレベル40で覚える気力大疾走は、気力ポイント残りすべてを目の前1マスの敵に叩き込む技。
気力ポイント満タンであれば、手長足長に1,400ものダメージを与えることも可能です。
下層、欲深き深山は、雰囲気の在るカルスト地形ですが、
手長足長は巨人との云われがあるので、ステージ背景と良く合っていると思えます。
ただ、層ごとにいるボスより、道中の危険度が高いようです。
この場合、なかま妖怪として何を召喚するかですが、特筆して選ぶほどの強い妖怪がいないのです。
これも、護が苦戦する理由の一つ。
あえて選ぶなら、上層で捕縛できる畳叩きと、中層に登場する人魚でしょうか。
畳叩きは、吹っ飛ばし攻撃の尻叩きと、攻撃を一回躱す効果を付与する畳返しを覚えてくれます。
人魚は、睡眠を与える甘い息を覚えていて、鈍足とダメージを与える氷結を覚えています。
人魚の武器は矛のようなもので、槍と同じ射程距離があります。人魚を捕まえる、敵として戦う時に少し注意が必要で、
畳返しで攻撃を一回躱すよう備えていても、甘い息での睡眠と氷結は透過すること。
甘い息では畳返し状態のまま睡眠になりますし、氷結を受けると畳返しの効果が消えてしまいます。
人魚は成長させると他のなかま妖怪よりひとつ強く感じられます。
妖力解放で、眠り攻撃と必殺攻撃(クリティカル)、そして死の歌を覚えます。

この死の歌が強力で、一撃必殺の効果があります。しかも、例えば分裂した泥田坊を一度に倒すのです。
ボスや突然変異妖怪相手にも発動しますが、クリティカルヒットと同じ効果に代わります。
つまり、退魔巫女の一撃必殺付与の武器よりも効果が上ということになります。
エフェクトが派手で良いですよね。ただ、妖力を300集めないと解放できません。なかま妖怪に回復を任せるとすると、靫蔓か泥田坊を選ぶことになります。
靫蔓は、護の状態異常を治してくれる万能エキスを早めに覚えますし、
妖力解放させると覚える消化液は、防御力を下げ、ダメージと麻痺まで与えるもの。
ただこれも、なかま妖怪が3体連れることができたら、その1体にしたいタイプ。決め手に欠けます。
護の武器として何を選ぶかを考えなければいけないのですが、
鈍足が付与された武器と、できればクリティカルの効果がある曇りなき付与が良いと思います。
(一撃必殺でないほうが良い理由は後述します)
何故こんなにもなかま妖怪や武器について綴っているかといえば、とても苦労したからです。
その他、気付いたことですが。
人魚の死の歌で、同じ部屋に岩と分裂した泥田坊がいる場合、分裂した泥田坊Aと岩が必殺の効果を受けます。
同じ部屋に子泣き爺と分裂した泥田坊がいる場合、手近にいるのが子泣き爺でも、泥田坊Bに必殺の効果が出ます。
これがちょっと良く分かりません。
また、突然変異妖怪にはクリティカルの効果のみ発動のはずですが……。

手長足長には防御力が下がる攻撃や沈黙も効きますが、しかし妖術は使うことができるようですね。
他にも、ボスステージでのログが少し気になるところがあったりも。

帰還したはずの小豆洗いが倒れているとか。
技のねらうが効果アップしています。
矢と投げる射程が3マス伸び、クリティカルと状態異常成功率もアップ。
これも良いですね。ただ気力消費が2なので、運用しづらい。泥田坊の分裂音が新しくなりました。
護が暗闇を受けると、なかま妖怪に攻撃が当たるようになっています。いつからの変更だったでしょうか。
バナナトラップに掛かると演出が新しくなりました。
ローグライクRPG部分としては今ひとつ爽快感を得られないところもありましたが、これいいですね。本当にばらまいてしまってるのがわかります。こういう変更点も楽しいです。

その手頃な難易度こそが集中して楽しめた部分ともいえます。
イージーモード搭載ですし、いきなりクリア状態にすることも可能ですが、ゲームパートをスキップする気にはならない魅力ですね。
さて。お楽しみのシーン。
体験版で少し不安になったところがあると書いたのはここで、靫蔓の2回目シーンが収録されてしまっていたのです。
靫蔓は、捕虫嚢に相手を取り込み、中で満たした消化液で養分にするのですが、
妖怪の靫蔓は、捕虫嚢を催淫効果の蜜で満たしているため、捕らえた相手が初めてでも感度を高めることができる。
つまり、こういう作品ならではの展開が望めるわけです。

それを体験版で見せてしまって大丈夫かなと思ったのですが、他の妖怪のシーンもなかなかでした。
難しい泥田坊の責め。
液体の存在がどうやって責めるのか、受け手に理解がしづらい。
どうしてそんなことをするのか。護も、泥田坊のことがどうしてそんなに解るのか。また、「護の艶のある黒髪も、透き通るような肌も、なにもかもが泥田坊の薄汚れた泥に穢されていた。」とあるので、もう少しグラフィック面が寄せても良さそうですね。
護の良いところは、どこまでもたおやかに描かれていること。
それでも泥田坊のシーンはなかなか面白く仕上げています。
1回目もそうですが、2回目が特に面白いですね。最後、こんなことをした妖怪はシリーズで初めてかも知れません。妖怪らしくて良いと感じてしまいました。
何というか、し終わった、のでしょうね。
そして余韻に浸る護が、また良いですよね。
護の良いところは、どこまでもたおやかに描かれていること。
畳叩きには、聞かないだろうとしても宥めるように言うし、靫蔓に責められ、自分の部位をらしく呼称しています。
そこに、かわいらしさのある青井美海さんの声を合わせているものだから、
泥田坊のような意思疎通できない相手の責めに屈し、喘いでしまうとしても、キャラクタイメージにズレを感じない。
責められ抵抗していて、先に感じるのは穏やかさやかわいらしさ。
口を結ぶように堪えている差分と「んんっ……」というセリフと合うのです。
体験版に収録されていますが、子泣き爺の1回目。
字面で「ひぃ……!」と書いてあり、間違いなくそう発しているのに、
キャラクタイメージに合うよう矯正してしまう声質だというか。
「んんんっ……くふぅぅ……!」と読んでいる、にも関わらず字面通りではないというか。

なので、「淫らな喜びに染まる」「整った顔立ちをだらしなく蕩けさせ」とテキストに表現されるような差分CGも見てみたいなと思ったりしますね。
倩兮女、1回目2回目ともに良いですね。
取り憑いて身体のコントロールを奪われてしまう。護の姿で、日頃の護ならしないことをさせられる。
しかし意識は残されて、そして倩兮女の淫らな振る舞いに肉体が引き摺られる。
そしてこれも初めてですが、本作に登場しない妖怪を倩兮女は誘うのです。
今回グラフィックもかなり良いと思います。
責めも面白い。そこに声が合致している。良かったと思います。
通常ボイスも良いのですよね。
「ど、毒……うっ」とか「急に暗く……」。
中層に降りた時の「広い……」は本当に広さに驚いてるのが伝わります。
青井美海さん、すごく良かったです。期待通りでした。
さておき、暴れていた手長足長を倒し、浄化します。
鎮守の森には平穏がもたらされ、護も気ままに動物たちと過ごす、クリアCGが素敵ですよね。
いい彩色ですし、護のマイペースさが表れているようにも思います。
イメージとして、八代護は身体が弱いけど体力を考えずに行動してしまうことはある。
でも、作法や手続はしっかり。弦音で浄化するの、雰囲気あっていいですよね。
てっきり八代祈が登場するかと思いましたが、そうではないようで。
「紅神楽」組も一旦ここでお開きのようです。
また登場することを楽しみにしましょう。
ふわっとしたデザインの髪質と、Live2Dは合ってましたよね。美人です。
ちなみに、「急に触っては、ダメですよ?」だそうですので、許しを得てからなら大丈夫でしょうか。
一定期間33%オフです。
#追記
先述していますが、攻略は苦労しました。特に、下層で落とし穴によく落ちたのです。
落とし穴の先は、2種類。
ただ下の層に移動するだけの、道祖神と同じ効果があるもの。
そして妖怪の巣に入るもの。遮るもののない広い部屋のような場所で、妖怪が一斉に襲ってきます。
護は、囲まれると弱いので、妖怪の巣に落ちた場合は気をつけましょう。
落ちる前に備えておくしかありません。
最低限の備えは、回復薬や回復符を持つこと、妖術ゲージを貯めておくことでしょうか。
さらに、突然変異妖怪だらけの妖怪の巣の場合があります。
これが、とにかく困りました。

突然変異妖怪は体力がとにかく多いこと。4桁ありますので階層ボスと同じといえます。
それが8体も一気に襲ってくる。
中でも、この倩兮女、泥田坊、子泣き爺のセットは困り果てました。
倩兮女は、けらけら笑って混乱や暗闇を与えてくるのに、倩兮女たちは鉄壁化や豪腕、韋駄天を付与し合うし、
泥田坊は暗闇を与えてきたり体力回復し合うし、
子泣き爺は、せっかく付与した畳返しを吸い取っていきます。
これを抜けるために色々とやっていたのですが、やはり装備を整えることが一番のようです。

ただし、武器の精錬はここまでする必要はないというか、
突然変異妖怪には一撃必殺が効かないこともありますし、曇りなき付与のほうが良いわけですし、
やはり大事なのは回復薬タミフリンを複数本持っていること、妖術ゲージが貯まっていることと、上手く倒して立ち回ることのようです。
タミフリンは沈黙を受けても回復できますし、使ったターンで行動も可能です。
タミフリンは沈黙を受けても回復できますし、使ったターンで行動も可能です。
状態異常を受けないよう、衣やお守りで混乱と暗闇に抵抗し、
百鬼夜行中に一体でも多く倒せば妖術ゲージが回復しますので、術終了後にまた百鬼夜行を使用できます。
妖術ゲージを900まで貯めて落とし穴に入り、百鬼夜行を2回発動する。
百鬼夜行・空亡はゲージを900使い切ってしまうことと、5ターンで倒しきることは不可能なので使いません。この3種の妖怪では攻撃反射が活かせないこともあります。
そして、不利だなと感じたら、むしろ、上記のような突然変異妖怪だらけの妖怪の巣に落ちた場合は、離脱をするのが良いと思います。
安定的に勝てるわけではなさそうですから。
がんばって勝てば、報酬として精錬の符がたくさん手に入ります。
