mille-feuilleさんの「燦然可憐エクセルシフォン」感想です。

2022年3月発売作品。

ミルフィーユさんの「燦然可憐エクセルシフォン」は、ベルトスクロールアクション。

学園からの帰りに、不思議な光の存在から力を受け取った御木原菜月と如月深冬は、
町中で人々を襲う、エルゴネア帝国の勢力と対峙する。
その時、二人を受け取った力が包み……。

「これが……私達に渡された力?」
「すごい力を感じる……これならっ!」
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それでは感想です。
ネタバレは少しあります。


すごく、面白いです。
集中してプレイしてしまいました。

まず、しっかり遊べるアクションゲームであること。
ここがものすごく満足度高いです。

新たに2人キャラクタになってどうなるかと思っていましたが、
バディと一緒に戦っている演出があるおかげか、とても楽しめます。

ベルトスクロールアクション。
御木原菜月が変身したエクセルシフォンか、如月深冬が変身したエクセルショコラを操作し、
画面の右か左、横方向へキャラクタを移動させ、出て来る敵を倒していくアクションゲーム。
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アクションゲームとして操作していて、まず快があること。
快適であり、爽快。楽しいです。
攻撃、ジャンプ、特殊攻撃と3ボタンと、方向キー。

シンプルな操作で色々な技を放ち、一斉に襲い来る敵を薙ぎ倒していく。
敵もそれなりに力強く、ボスに負けてしまうこともあります。
ちょうどいいのでしょうね。簡単すぎると面白味が減ってしまいますし、難易度調整も良かったと思います。

わかりやすさと、プレイ経験が産む、慣れと工夫。
コンボや敵の動きの把握がそうですね。面白いです。
プレイポイント交換で遊びやすくなってもいきます。

2人同時プレイ可能ですが、1人でプレイする場合は、もう一人をAIが操作してくれるのですが、AIが賢いです。
フォロー、コンボ、無駄打ちをしない、強敵には迷わず強特殊攻撃。
回復アイテムの取得タイミングも正しく、自分の体力が高い場合はプレイヤーに譲り、低い場合は戻ってまで取りに行く。
見ていて、良く分かってるなと。

そして、バディと戦っている演出のその一つが、敵の攻撃を受けた際に声をかけてくれるのです。
「大丈夫!?」
「う、うん!こんなの全然!」
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それに応じて、プレイヤー操作キャラクタも声を返し、立ち上がる。
また、バディが不利に陥った時も、プレイヤーキャラクタが声をかけるのです。
プレイヤキャラクタ側が一方的に受けるだけではない、一方通行ではないのです。
ここが、すごくいいですね。
1人でプレイしていても、仲間を感じられるというか。

二人組のヒーロー作品にお約束の展開もあって、仕掛けの施し方がわかっていると感じるところもあります。

ドット絵アニメーション、また芸が細かいのです。
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エクセルシフォンたちも攻撃を受け続けるとコスチュームが破損します。
片腕で隠すようにしていますよね。破損には段階があり、もっとギリギリになることもあります。

シフォンたちだけでなく敵の女戦闘員を倒しても剥ける場合があります。

要は差分が豊富なのですが、キャラクタアクションも豊富なのです。
例えば、エクセルショコラの緊急回避技、フォースジャベリンは、使うタイミングによって動きが違います。
通常は拳頭を打ち付けて、組み敷かれているときは地面を拳輪で叩く。
ダッシュ中はジャンプから。反動でバックステップまで。
すごいですよね。

アクションゲームは、アクションさせていて楽しいことが基本だと思いますが、まさにそれ。
色々な操作をさせたくなってしまうのです。

細かいところですが、2点ほど気になるところを挙げますと。
ミッションクリアした時の表示が、もう少し目立って表示されてもいいかなと思います。
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バディがやられてしまったときの救出ですが、XY軸位置調整がかなりシビアです。
当たり判定に即しているのでしょうか。もう少し緩和されて欲しいですね。

あと、仕方ないですがバグは少しありますね。
修正アップデートも行われていますので、定期的に公式サイトをチェックするのが良さそうです。

そうそう。
体験版の時に思っていたように、シフォンの場合、フォトンストライク始動が一番良いようですね。
ブレイズカッター、その後はスラッシュウェーブを連発するのが良さそう。
MPゲージがあるなら、ライトニングピアーズも威力が高いですし、X軸方向に攻撃範囲がとても長いです。画面端まで届いている気がします。
このコンボ、ボスなどの大きな敵に威力絶大です。
スラッシュウェーブは、Y軸にも範囲が広いように感じます。単発使用でも良い感じです。

ショコラの場合、リボルビングブロー(↓→+攻撃ボタン)がなかなか強いので、これを主軸に戦った方が良さそうです。
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このリボルビングブロー、X軸に移動しながらフックパンチを打つ技なのですが、Y軸にも移動しているので、敵を巻き込みやすい。
フレイムスマッシュ(ダッシュ中に攻撃ボタン)もX軸移動が素早く多段攻撃なので、ヒット数を稼ぎやすい。
コンボ75ヒットミッションがありますが、敵を集めてフレイムスマッシュとリボルビングブローで一気に達成できます。
一方、ブラストアッパー(↓↑+攻撃ボタン)は、上昇中は強いのですが降下中が弱いこと、その後にできることがないので、使わないようにしました。
ショコラの背側から歩いてきた戦闘員にパンチされるのが悔しいです。
MPは、フォースジャベリンに回した方がいいと思います。

ショコラコレダー(掴んで↓↑+特殊ボタン)中は、周囲に電撃を撒き散らすらしく、無防備ではありませんでした。
でも狙えるのは敵が少ないときだけだったりもしますね。
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さて。
シーンについては、全て見終えていません。
もったいないので1カ月くらいかけて少しずつ見ていきたいです。
アクションパートをプレイしていると、プールや電車内などの操られる市民、地下のゴブリンやオーガなど、責める敵やシチュエーションに期待ができそうです。

このあたりは、体験版プレイされるとよくわかると思います。
体験版でプレイできるのはステージ1だけですが、シーン数は相当な数があります。

基本的には敗北によるシーン構成ですが、パターンの多さを表しておきますと。
このような形です。
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体験版で最初に戦うことになる敵戦闘員ですら、4パターン搭載されています。

アクションゲームパートの残機に即した設定ではあるのですが、4パターンが別にある。
同じ相手に責められる内容ですが、徐々に反応が良くなり、つい応じてしまったり。
反応を見て、責め手もやることを変えていきます。

同じジャンル、ベルトスクロールアクションゲームとしては、「極煌戦姫ミストルティア」から、このような形です。

責めの特徴は、あるキャラクタのセリフを借りると、
「苦しがられたら男も萎えてしまうからね」、でしょうか。
1シーンあたりの長さや密度を見ていますと、他のフルプライス作品に勝っていると思います。
数も多いですし、体験版収録のシーンが合う方はお勧めです。

ブランド過去作のADV「魔法少女静流」から、シーンの熱量は変わっていません。

今作も、濃くて密度がある。ボイスが豊富です。

今回はそのシーンに、戦う変身ヒロインが2人。
少しタイプが違う、信頼関係がある二人が同時に責められてしまうこともあります。

面白かったのは、今作では別ルートの用意があること。
バッドエンドのその先と、いえばいいでしょうか。

そのアナザールートも、正義が勝つ王道ストーリーがしっかりしているから、
傷が付いていないからこそ、対比となるアナザー(バッド)ルートが活きています。

ちなみに、その別ルートは、こういう緊急ミッションを未達成の場合に出てきます。
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変身場面を敵が放った蝶に見られてしまう。敵幹部に接触されると、シフォンたちの正体が敵に伝わる。
それを未達成ということは……。

別ルートへ進むと、アクションパートでも差が生まれます。
例えば、先述したバディへの声掛け。これが無くなる場合があります。
お互い助け合って立ち向かう、が無くなる。
これはすごくいい演出ですよね。


遊べて、それ以外もきちんと楽しめる。
かなりおすすめです。


ダウンロード販売もあります。


#追記
後から気づきました。
公式動画があるのですが、見ているとよくわかると思います。

軽快に技が出せる。
こんなに上手くなくても、きちんとクリアできます。

75コンボ達成、敵を一気に集めてMPゲージ消費のスターライトエクスキューションを使う手がありましたね。思いつきませんでした。


#追記
2023年3月、エクセルシフォンをプレイされた方向けに、強化パッチがリリースされます。