きゃべつそふとさんの「ジュエリー・ハーツ・アカデミア」体験版プレイしました。

きゃべつそふとさんの新作は、「 ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world-」。
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フリギア王国の都市アトラスにある、ジュエリー・アカデミアは、
ノヴァ大陸でも珍しい、ジェムの学園だ。

ジェムとは意志であり、宝石である。
個々人の想いが結晶化した宝石で、その意志につながる異能力を宿す。
そのジェムを研究する、王立の学術団体である。

宝石の名を冠するクラスに分けられ、その頂点に君臨するクラス・ダイヤに加わることができれば、将来は安泰といわれている。

エージェントのジェイスは、ジュエリー・アカデミアのクラス・ダイヤを、任務のため狙っていた。
そして、フリギア人のソーマ・ジェイスと身分を偽造し、入試を2位でパスした。

クラス・ダイヤとなれば、学期末に行われる舞踏会において、親族を招くことが出来る。
このルールを利用し、他のエージェント仲間を親族として正式に招待することが出来るのだ。

組織の目的は、ジュエリー・アカデミア敷地内に隠された賢者の石の奪還。
他の様々な組織もが潜入を試み、しかし失敗してきた。
単なる学園とは一線を画す厳戒態勢のためだ。
組織のエージェントも、2年前に裏門から侵入を試み、骨と皮だけになって帰還したという。

そこで。
適応した年齢の人物を仕立て、入学生として正面から侵入する。
決してラクな試験ではなかったものの、準備の甲斐あって。2位の成績で合格通知を受けた。
クラス配属は、入学試験の成績よって決まるという。
この分なら間違いなくクラス・ダイヤとなれるだろう。

パビリオンと呼ばれる豪奢なホールで行われる入学式において、
クラス分けが発表され、しかしソーマの名前は呼ばれなかった。
他にも呼ばれなかった者たちが数名。

飾り気ないジャージ姿の大人の女性がホールへ入ってきて、数える。
「4,5,6と……よしよし。揃ってんな。今日からお前らペガサス組だ――仲良くやろうぜ、愛しい教え子ども」
ジェイスが任務を完遂できない場合、組織の掟として、死となる――。
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体験版は、1.29GBでした。インストールが必要です。

原画は、しらたまさん。
サブキャラクター原画は、よねぞうさん。
シナリオは、冬茜トムさん。

BGMは、藤井稿太郎さん。
MOVIEは、PRHYTHM VISIONさん。
ディレクターは、しげたさん。
プロデューサーは、SATOSHIさんです。

2020年発売の「さくらの雲*スカアレットの恋」とスタッフをほぼ同じくして作られる、きゃべつそふとさんの新作です。

ミステリがとても魅力的なミステリの前作。
ただし、今作では”落ちこぼれクラスが世界を救う青春学園ファンタジー”となっています。

今作の体験版をプレイすると、前作と共通するのは、懐の深さ。
きっとまだまだ先があり、ボリュームがあり、二転三転する物語になっていそうだということ。
つまり、今作も面白そうです。


意志、ジェムの異能を備える学生たちに入学資格がある、ジュエリー・アカデミア。
ジェムの発現は後天的であるようで、備わる異能も意志の数だけあるように見えます。
宝石の形を成していて、形状も様々。
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マークス・フォン・レオンシュタイン王子のジェムは、薔薇輝石。
ロザリオのような珍しい形をしています。

探すべき賢者の石は、果たしてジェムの上位存在なのか。
形態なども不明ですが、ジェイスの組織に伝わる話では、不老不死から富まで、あらゆる霊験があるといいます。

琥珀歴1617年は、ノヴァ大陸は7年戦争が終結した後の時代。
北にはトロイ帝国、西にはマイオ=ガフ連邦があり、東も国に挟まれて、フリギア王国は在ります。
トロイ帝国にほど近い都市アトラスにおいて、王立ジュエリー・アカデミアがあります。
今のところ大きく明かされていませんが、恐らくはこの歴史も、本編に関係するのでしょう。

というのも、ジェイスの組織には、賢者の石によって今この世が成り立っていると信じられているのです。

そのため、正式に入学する形で潜入し、賢者の石の情報を得ておくこともジェイスの任務の一つ。
しかし、アカデミアの内側から手引きすることが最重要任務であるところ、
入学成績2位にもかかわらず、クラス・ダイヤでなく、ペガサスという新設クラスに入れられてしまいます。
しかも、学園長の道楽という噂。

このままでは任務を果たせず組織に抹殺されるところですが、
アカデミアで成績優秀者に与えられる特別単位エンブレムを獲得すると、特権が与えられ、好きなクラスへ移籍が可能になる。

このエンブレムが与えられるのは学期ごと3回の機会。
その一つとして、クラス対抗パルクールリレーが行われます。

何としてもエンブレムを集め、クラス・ダイヤへ移籍しなくてはいけない。
そう考えるジェイスですが、しかし、クラス・ペガサスのメンバーは協調性が全くありません。

教師からエンブレムの説明を受けても、その特権には興味を持つものの、
リレー練習を行うこともないのです。
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果たしてエンブレムを集められるのか。
体験版では、都市アトラスを一周をコースとしたパルクールリレーにおいて、
それぞれの異能を見せてくれました。
クラスメイトに対する態度、その理由を明かしてくれる場面もあります。

しかし。
この体験版には、冒頭に全く別の場面が差し込まれています。

ルビイの登場。
ルビイは、ジェイスの本当の幼馴染みらしく、そして敵組織メデューサの構成員。
戦力は特級で、敵の血液や血漿を紅玉石にしてしまう異能の持ち主。
石畳の地面を紅玉の刃で切り取り、クラス・ペガサスのメンバー全員を崩落に巻き込んでいます。

そんな真剣なバトルが存在していること。
そして、どうもクラスメイトのアリアンナ=ハートベル(月白まひるさん)にも、何らかの秘密があるような示唆があります。
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アステリアの貴族。
宝石ができたことで、外の世界を知りたいと思い、アカデミアへ。
しかし貴族らしからぬ屈託の無さがあり、誰にでも明るく接している。
唯一、ペガサスのメンバーの中で協調性を見せています。

ジェムはダイヤモンド。
そもそも金剛石は貴重なものだが、意志にしては均整が取れすぎている。
意志の名は、天翔る希望の羽、ダイヤモンドホープ。
ダイヤモンドでできた翼による飛行能力のようで、飛行速度も速い。
翼は銃弾でも弾き返す硬度を持つ。

翼の広がりは、天馬のごとく。
学園長が突然クラス・ペガサスを創設したのは、お告げがあったからということですが、もしかしたらアリアンナの翼を夢に見たのかも、しれません。

アリアンナからみると、このクラス・ペガサスには何かがあるようで、
そのひとつが、ジェイスなのかもしれません。

不思議と、アリアンナはジェイスに声を掛けている回数が多いのですよね。
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そして、ジェイスの意志とは。
何故、組織は使用を認めていないのか。
賢者の石の確保は絶対であろうのに、それでも使用を認めないところをどう見るべきでしょうか。
確保には使うことができないのか、生かして組織に戻すほどの価値はないと思えばいいのか。
あるいは……、とても困ることになるのか。

ともあれ、意志を見せてはいけない。その命令に従って、罠や諜報、そして特殊な銃を使った銃撃で賢者の石を狙います。

マークス王子(おおしたこうたさん)、ヴェオ(對馬芳哲さん)と、男子キャラクタもなかなか魅力的。
なにより、アリアンナ役に月白まひるさんというだけで、かなり良さそうな作品になるなと期待もあります。
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魅力的な謎や秘密については、次章の体験版2で明かされそうです。


2022年7月29日(金)発売予定です。

ダウンロード販売もあります。

サウンドアルバムも同日発売です。



体験版2ことフルバージョンもプレイしました。感想はこちら