Triangleさんが「魔法戦士FINAL IGNITION ~永遠の女神たち~」体験版プレイしました。

Triangleさんの新作は「魔法戦士FINAL IGNITION ~永遠の女神たち~」。

「キール、私の……息子……」
エンジェルナイツ騎士団団長、エスフィナが気遣わしげに見る中、王女ティアナはつぶやく。

異世界ロア。
ティアナ・リリアン・トランシルヴェール王女は、公務に復帰している。
しかし、その地位は安定しているとは言い難い。
今も、将軍が反乱分子を捕らえたと報告にきたが、それは連日のことだ。

一度、公務を退いたのには理由がある。
息子、キールの存在。
キールは、ティアナの子供であるが……、
父は、ロアだけでなく地上にも大きな混乱をもたらした銀髪の魔王、メッツァー・ハインケルンなのだ。
この事実を、王権を否定する反乱分子は、攻撃を激化する材料にした。
治安のため、退いたのだ。

残念ながら治安は成らず、地上の組織エニグマと結託するなどの反乱分子の跋扈を許してしまう。
さらに、そのキールが、封じられているはずのメッツァーを解き放ったというのだ。

このままでは更に世が乱れる。
ティアナはエスフィナたち臣下に宣言する。
「私が地上に出向き、復活したメッツァー、そしてキールを捕まえます」――
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体験版は、870MBでした。

システムはPIX STUDIO
現バージョンでも、AUTOモードとスキップモードの併用をするとコマ送りのような動きをします。

シナリオは、野山風一郎さん、反事象桂林さん、島村ひろしさん。
原画は、斎藤なつきさん、Jambreadさん、佐藤匠さん、瀬之本久史さんです。

さて、長らく予告されていた、魔法戦士シリーズ完結編「魔法戦士FINAL IGNITION」の体験版です。

これまでの作品で散らばった要素をまとめていくようなテキストが多く、
読み応えがあります。

お約束はお約束として。
それでいて、完結編がどうなるのか、期待させるような仕掛けも盛り込まれています。

ティアナは復帰したものの、ロアは動乱の最中。
なのにキールがメッツァーを解放したという。
そしてそのメッツァーは、復活こそ完全ではないものの、魔界の組織デプレダと共謀しています。
完全でなくても、メッツァーは充分に魔法戦士たちを圧倒します。

さらにデプレダは魔王セルピエンテを擁しています。その強さは未知数。
ディラックの姿も、あるいは見られるのかもしれません。

魔法戦士たちは結集していますが、敵は倒すことができなかった存在ばかり。

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おまけに。魔法戦士側は下手を打ちます。
これも、魔法戦士シリーズがずっと大事にしてきた、いわゆるお約束の展開。
勝利の価値が減衰するので止めたほうが良いように思うのですが、
これを大事にしながら、どうやって魔法戦士たちを勝たせるのかが手腕の見せ所ともいえます。

さらに。
魔法戦士たちにとって不利になる要素として、敵が想い人であること。
魔法戦士たちは、過去の戦いにおいて、敵に傅いたことのあるキャラクタが多いです。

体験版中でも、エメロードフィーネはキールに。
エリクシルライムはシルヴァに。
そして、ティアナはメッツァーに、未だ気持ちを残しています。
もし、本気で誘われてしまえば、あるいは。

また、魔法戦士たちは、例えばキールについて同情的で、
自分の身体を一通りあれこれされたことは許容しています。
まだあります。
メッツァーには、ココノ・アクアがいるのです。
ココノ・アクアは忠実だというだけでなく、その実力が凄まじい。
エメロードミスティの必殺技を見切って避け、あるいは通常の矢で撃ち落としてみせます。
それだけ実力差があるので、ミスティはあっさり誘導されていってしまうのです。

さらには。
魔法戦士たちと地上の戦力は決して共闘できていません。
特殊災害対策室は、要求を受け入れないエリクシルナイツに、強硬手段を執ろうとするのです。

とにかく、不利。どう考えても不利なのです。

始まる前から不安で、イクシードピーチの明るさに少し救われるほど。
ピーチの本来の性質は、やっぱりムードメイカーなのでしょうね。
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ただ、イクシードナイツ、エメロードナイツともに、
今作で話題のキールに、屈服していた過去があります。


全体的に、声に対する音質が少し残念です。これまでもブランド作品において度々発生しています。


ティアナの声の担当は、藤野むらさきさんです。
藤野むらさきさんの声はきれいで通る声です。
女王然として演じてくれて、ティアナとすごく合っています。
ただ。この作品の重要な要素として、悪堕ち、ダークネスティアに変化するはずです。
変化の想像がつかないですが、どうなっているでしょうか。圧は出ているでしょうか。

このPIXになって良かったのは、立ち絵の表現幅が広がったこと。
このシステムならば、魔法戦士たち全員一斉配置が可能になっています。
これは良いですね。
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集結したとはいえ、隙だらけの魔法戦士たち。
しかしメッツァーは、確実に覇道を進むため、手駒を増やそうと動きます。

この配役には、誰もが驚くのでは無いでしょうか。
デプレダと手を組んでいた、そしてエメロードミスティを長らく子飼いにしていた池岡政次が、再登場です。
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池岡政次は人間ですが、収監される前は魔法戦士量産化計画を進めていました。

たたき上げで政府高官に登り詰めたのでしょう。
脱獄直後、新聞を大量に取り寄せています。
収監されていた間に起きた出来事を、紙の新聞で読み取り、頭の中で整理している様子が見られます。
特殊なプロファイル方法を用いるのが、能力の一つなのかもしれません。

あまり好きなキャラクタではないのですが、こういう冴えを見せてくれると、
池岡の暗躍にも期待したくなってしまいますね。


魔法戦士たちは、本当に勝つことができるのでしょうか。

2022年11月25日(金)発売予定です。

げっちゅ屋での特典は、スイートリップのタペストリー。
そして、ココノ・アクアのデジタルコンテンツです。

ダウンロード販売もあります。