Guilty`Dashさんの「カノジョの性癖 -盗聴×妄想-」感想です。

2023年4月発売作品。

Guilty`Dashさんの「カノジョの性癖 -盗聴×妄想-」は。

秋月佑太は、今年の四月から入社してきた古伊万里萌香と付き合い、数ヶ月が経っていた。
関係は順調。仕事終わりにイタリアン店で食事をして、ホテルに行く。

ある日、シャワーを先に浴びている古伊万里萌香のバッグから、スマホが落ちそうになっていた。
慌てて止めると、古伊万里萌香のスマホは、何故かボイスレコーダーが起動していた。
気になってそのことを尋ねると、古伊万里萌香は逃げ出すように帰って行ってしまった。

どう話せば良いのか。悩んでいた秋月佑太は、スパイグッズを販売している店の盗聴の看板文字が気になり、入っていく。
「その彼女さんは、きっと音声を聴く事で性的興奮を覚える方なんでしょうね」
店主に話を聞き、助言されたことを元に、話をする……。

という導入でした。
それでは感想です。ネタバレは多めにあります。
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良かったと思うところと、あれ?と思うところが併存していました。

首を傾げたのはふたつ。

まず。企画がうまく煮詰められていないのかもしれません。
「カノジョの性癖 -盗聴×妄想-」というタイトルですが、
盗聴が途中から無くなります。代わりに露出が出てきます。
古伊万里萌香に盗聴で興奮する性癖があったからこそタイトルにしたのだと思いますが、
登場しなくなるというのは理解ができませんでした。

代わりに露出が出て来るのですが、これはどちらかといえば秋月佑太の僅かな興味。
それも、知り合った久我優月の提案。
発展したと考えられはしますが、ロープライス作品で派生を使うのは理由が無いと首を傾げる結果にしかならないと思います。
はっきりと露出のみになってしまうので、そんなに明確に軸を変えるイベントあったかなと思ってしまいました。
Guilty`Dashブランドには、ストーリーにおける落とし穴の要素が毎作あるように思いますが、
これも、盗聴ではありませんでした。

そして、妄想はしません。

もうひとつは、サブキャラクタ久我優月(結城ほのかさん)の存在です。
公式サイト等でも紹介されているように、シーンがあるのですが、
最初のシーンはとても良かったと思います。
ただ、あのシーンは、ストーリー上、盗聴性癖を満たすために踏み外すというイベントです。
公式サイトにも、「萌香に秘密の」と書かれていて、緊張感の増すイベントのはず。
しかし、その後に全く活かされてないのです。

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一方で、良かったところは、やはりビジュアル。
そして、まのめるかさんの声でしょう。

古伊万里萌香は、新卒で会社に入り、数ヶ月後に付き合ったという設定です。
まのめるかさんの声質には、フレッシュさがあります。
また、後半では、初々しさが残ってみている側を飽きさせないとのニュアンスのテキストがありますが、
それこそ、キャラクタビジュアルと、まのめるかさんの声質によるものですよね。
配役が最適です。

イベントCGもきれいですが、舌を出すような表情をしていても
不思議なことにきれいさが残るような声質です。

イベントCGの良さは全般通して良く、
数少ない久我優月とのシーンにおいても、表情差分含めてとても良いと思います。
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配色も表情も、良いですよね。

作品中の日数変わったら、下着は同じデザインでないほうが良いかな、とは思います。

BGVの設定が効いています。
優月と萌香と一緒にするシーンがありますが、優月がセリフを言っている時、萌香のBGVが聞こえてくるのは、聞いていて楽しいですよね。

他の人の盗聴をしながらのシーンで、SEが入っているのですが、
水音のようですが、トイレというシチュエーションでもあるから、別な音に思えてしまいました。

それと。
ストーリーの落とし穴、いつ落としてくるのかと緊張して進めてしまい、
途中のシーンを楽しみきれなかったな、とも思いました。
これはプレイする側の問題だと思いますが。


消化不良な部分が強く出てしまいましたが、満足する箇所も多くありました。
ブランド次回作も興味を持とうと思います。


2023年4月28日(金)発売予定です。


ダウンロード販売もあります。
カノジョの性癖 -盗聴×妄想-